予約受付の自動化とは、これまで人が電話や店頭で受けていた予約のやり取りを、LINEやチャットボットにAIが自動応答し、24時間いつでも予約を受け付けられるようにする仕組みのことです。結論から言うと、店舗やクリニックの予約自動化は「応答メッセージ(無料)→ LINEのAIチャットボット → 独自AI・予約システム連携」の3段階で捉えると、自社に合う始め方が決まります。最小構成ならLINE公式アカウントの月額0円プランから始められ、営業時間外や電話に出られない時間帯の取りこぼしをすぐに減らせます。
本記事では、飲食・美容などの店舗とクリニックの現場を想定し、3つの自動化方式の違い・LINE予約の料金・失敗しない導入手順を、公式情報の裏取り込みで整理します。
なお「LINEの予約送信」という言葉は、2つの意味で使われます。ひとつは本記事の主題である予約の受付を自動化すること、もうひとつはメッセージを指定した日時に自動で送る(配信予約)ことです。後者を調べて来られた方は、「もうひとつの『LINE予約送信』:メッセージを日時指定で自動送信する」の章から読んでいただくのが早道です。
なぜ今、予約受付をAIで自動化するのか
最大の理由は「電話の取りこぼし=機会損失」です。予約が集中する時間帯やピーク期ほど電話は取り切れません。飲食店予約の実態調査(トレタ)では、予約が最も増える12月は予約全体に占める電話予約の比率が48.5%と年間で最多になり、着信が重なるほど対応漏れが起きやすくなります。営業時間前・営業中・深夜にかかってきた電話に出られなければ、その予約はそのまま他店へ流れます。
クリニックでも構図は同じです。予約方法が電話や受付での次回予約に限られると、診療時間外には患者が予約できず、来院するはずだった患者を取りこぼす可能性があります。だからこそ、24時間いつでも予約できるWEB・LINE予約の仕組みが集患・増患に効くと指摘されています。AIで自動応答を挟めば、「空き状況の確認」「日時の指定」「変更・キャンセル」といった定型のやり取りを人手なしで完結させられます。
AI予約システムとは何を指すか|チャットボット型・予約管理システム型・自動送信型の違い
「AI予約システム」で探しはじめると、性質のまったく違う製品が同じ棚に並びます。会話で予約を受けるAIチャットボット、予約枠そのものを管理する予約管理システム、決まった予約にメッセージを自動送信する仕組み。値段も導入期間も、失敗したときに起きることも別物です。切り分けずに比較表だけ眺めると、無料で足りた用途に月2万円のシステムを入れたり、枠の管理が要るのにチャットボットだけ入れて手書きの台帳が残ったりします。
「AI予約システム」は製品カテゴリ名ではなく、3種類の製品をまとめて呼ぶときの通称です。それぞれが何をしてくれて、何をしてくれないのかを先に押さえます。
①AIチャットボット型|問い合わせを会話で受けて予約に変換する
「あしたの夜って空いてますか」「カットとカラーで何分かかりますか」といった自由文の問い合わせを読み取り、答えたうえで予約の入口まで連れて行く型です。LINE公式アカウントのAIチャットボット(β)、サイトに埋め込むチャットウィンドウ、独自のLINE Botが該当します。
価値は「予約の手前で消えていく人」を拾えることです。URLを送るだけでは離脱する層も、会話の中で不安が1つ解けると進みます。弱点もはっきりしていて、チャットボット単体は予約枠を持っていません。空き状況を知らないため、確定させるには予約管理システムか人の確認が要ります。「入れれば予約が自動で埋まる」という理解のまま導入すると、折り返し電話が増えて逆に手間が膨らみます。サイト側に置く場合の作り方と費用感はAIチャットボットをホームページに埋め込む方法と費用で扱っています。
②予約管理システム型|枠・在庫を持ち、予約そのものを確定させる
いわゆる「予約システム」の本体です。日時ごとの枠、席数・スタッフ数・設備数の在庫、営業時間や休業日、コースごとの所要時間を持ち、お客様が自分で空きを見て確定できるようにします。Airリザーブ・RESERVA・STORES 予約のような汎用サービスから業種特化型(美容室・クリニック・スクール・ジム)まで幅があります。
押さえておきたいのは、この型の中心はAIではないという点です。枠の計算・二重予約の排除・キャンセル時の枠開放は決まったルールの処理で行われ、だからこそ確実に動きます。AIらしさは周りに①や③を足したときに乗るもので、「AI予約システム」を名乗る製品の多くは実態として②に①や③を組み合わせたものです。ホームページ側に予約カレンダーを置く手順はホームページに予約システム・予約カレンダーを埋め込む|無料5選【2026】にまとめています。
③自動送信型|すでに決まっている予約に対してメッセージを送る
3つめは受け付けたあとの連絡を自動化するものです。前日リマインド、当日朝の案内、来店後のお礼と次回予約の案内。LINE公式アカウントの配信予約・ステップ配信、予約管理システム付属のリマインドメール、LINE WORKSの送信予約が該当します。
導入がいちばん軽いのに、効果がいちばん分かりやすいのが特徴です。無断キャンセルの件数を数えている店なら、リマインドを自動化した翌月から数字が動きます。ただし新しい予約を取ってくる機能はありません。取りこぼしを止めたいのか、来なかった人を減らしたいのか。混ぜて検討すると要らない機能に払うことになります。
どれを買えばいいか|5つの判断軸で切る
選定の場では「機能が多いほうが安心」に流れがちですが、実際に効くのは次の5つです。自社の答えを先に書いてから比較表を見てください。
判断軸 | ①チャットボット型 | ②予約管理システム型 | ③自動送信型 |
|---|---|---|---|
受付経路 | LINE・サイトのチャットで会話のまま受ける | 予約ページ・カレンダーで枠を選んでもらう | 受け付けない(受付後の連絡だけ) |
枠の管理が要るか | 持たない。空きは知らない | これが本体。席・スタッフ・設備の在庫を持つ | 持たない |
ダブルブッキングの防ぎ方 | 防げない。人か②の確認が必要 | 埋まった枠は選択肢から消えるので構造的に防げる | 対象外 |
既存の予約台帳との突き合わせ | 会話ログが残るだけ。転記は人 | 台帳を置き換えるか、電話分を手入力して一本化する運用が要る | 送信先リストが台帳とずれると誤送信になる |
費用の出どころ | 月額オプション、または開発費 | 月額(無料プランあり)+オンライン決済の手数料 | メッセージ配信量に連動 |
とくに詰まるのが4行目の「既存の予約台帳との突き合わせ」です。電話予約が残る限り、全部の予約が1か所に集まっていない状態が生まれます。電話分をその場で入力する運用を決めずに導入すると、ネット予約と電話予約が別々に走り、ダブルブッキングは前より増えます。ツール比較より、この運用の合意が先です。
無料から試せる予約管理システムの料金(2026年9月時点)
②は無料プランで小さく試してから有料に上げるのが定石です。主要サービスの公表料金を並べます(各社公式サイトの表記。改定されうるので契約前に一次情報をご確認ください)。
サービス | 無料プラン | 有料の下限 | 補足 |
|---|---|---|---|
Airリザーブ(リクルート) | フリープラン 月額0円 | ベーシック 月額5,500円(税込) | 初期費用0円・契約期間の縛りなし。スタンダードは月11,000円(税込) |
RESERVA | フリープラン 月額0円(月間予約50件・登録顧客250件) | ブルー 月払5,500円/年払3,850円(いずれも税込・月あたり) | 上位はシルバー/ゴールド/エンタープライズ/スイート |
STORES 予約 | フリープラン 月額0円(月間予約50件) | スモール 月額9,790円(年間契約)/12,980円(複数月契約) | スモールの月間予約上限は200件 |
読み取ってほしいのは個別の金額ではなく、「月50件くらいまでなら無料で回る」という相場観です。そこを超えないうちは、選定に時間をかけるより無料プランを1つ立てて実際に受け付けたほうが早く答えが出ます。月200件を超えるあたりから、月1万円前後の有料プランと①を足すかどうかが現実の検討になります。
補助金を当てにする場合は、申請前に契約・発注すると対象外になる制度が多い点に注意してください。条件と申請の順序は補助金でAIチャットボット・予約システムをHP導入|2026年の対象条件と申請で整理しています。
3つのケース別・現実的な組み合わせ
よくある3つの状況でどう組むかを書いておきます。「全部入り」を初手で買わないのが共通の結論です。
- 予約は月50件以下、いまは電話と店頭だけ:②の無料プランを立て、LINEの応答メッセージ(無料)でURLを返すだけで足ります。①も③もまだ不要です。
- 当日キャンセル・無断キャンセルが痛い:入口は今のままで③のリマインド自動送信から着手します。②に付属機能があれば追加費用ゼロで、効果は翌月に数字で出ます。
- 問い合わせ対応に人手を取られ、時間外の取りこぼしも多い:ここで初めて①が効きます。ただし②と接続して「空きを見て確定まで進む」形にしないと、折り返し電話が増えるだけです。
電話が鳴りやまないことが最大の課題なら、予約システムより先にAIで電話応対を自動化する方法|中小企業の始め方と選び方【2026】のような一次応答の自動化を検討したほうが、体感の効果は大きく出ます。
予約受付の自動化:3つの方式を比較する
「AIで予約を自動化」と一口に言っても、実装方法は大きく3つに分かれます。手軽さと自由度はトレードオフで、店舗の規模や予約の複雑さに応じて選び分けるのが失敗しないコツです。まず全体像を押さえてください。
1. 応答メッセージ・キーワード応答(無料で始める)
LINE公式アカウントの応答メッセージ(キーワード応答)は無料で使え、「予約」と送られたら予約フォームのURLを返す、といった定型の自動返信を作れます。設定したキーワードとの一致で動くシンプルな仕組みで、まず取りこぼしを減らす一歩として最適です。ただし表記ゆれ(「よやく」「予約したい」など)や複雑な条件分岐には弱く、空き枠のリアルタイム管理はできません。
2. LINEのAIチャットボット(β)(Q&A型でゆらぎに対応)
LINE公式アカウントにはAIチャットボット(β)が用意されており、届いたメッセージの内容をAIが判別して、事前に設定したQ&Aから最適な回答を自動返信します。ChatGPTのように文章をゼロから生成するのではなく「登録済みのQ&Aから最も近いものを選んで返す」型のため、回答の暴走が起きにくく、表記ゆれや言い換えにも対応できるのが利点です。利用にはチャットProオプション(月額3,000円・税別)の契約が必要です。よくある質問対応の延長で予約案内を自動化したいケースに向きます。
3. 独自AI・外部予約システム連携(自由に組む)
予約の空き枠とリアルタイムに連動させたり、業種固有の条件(コース・担当者・診療メニュー・保険/自費など)を反映したりするには、Messaging API を使った外部予約システム連携や独自AIの構築が必要になります。ここまで作り込むと、AIが会話の中で空き状況を確認し、そのまま予約を確定・変更・リマインドまで自動化できます。自社の予約フローに完全にフィットさせられる一方、設計・開発の投資が必要な領域です。既製のチャットボットをサイトに置く方法や仕組みは、AIチャットボットをホームページに埋め込む方法と費用で基礎から解説しています。
LINE予約の自動化:料金プランと無料でできる範囲
店舗の予約自動化でLINEが選ばれるのは、顧客が新しいアプリを入れずに使え、予約後のリマインドや再来店の案内まで同じ友だち関係で送れるからです。費用の中心はメッセージ配信量で、LINE公式アカウントの料金プランは3種類です(下表・いずれも税別)。予約の自動応答そのものは応答メッセージなら無料で、月200通の無料枠から始められます。
プラン | 月額固定費 | 無料メッセージ通数 | 追加メッセージ |
|---|---|---|---|
コミュニケーション | 0円 | 月200通 | 不可 |
ライト | 5,000円 | 月5,000通 | 不可 |
スタンダード | 15,000円 | 月30,000通 | 可(従量課金) |
予約の自動応答(応答メッセージ)は無料枠でも使えるため、まずは月額0円で自動返信を試し、配信量が増えたら上位プランへという順序が現実的です。前述のAIチャットボット(β)を使う場合のみ、これにチャットProオプション(月3,000円)が加わります。LINE公式アカウントをAIで運用する全体像は、LINE公式アカウントをAIボット化する進め方にまとめています。
もうひとつの「LINE予約送信」:メッセージを日時指定で自動送信する
ここまでは「予約を受け付ける」側の話でした。一方で「メッセージを指定した日時に自動で送りたい」という意味で予約送信を探している方も多くいます。同じ「予約」でも中身は別物なので、公式に用意されている手段を整理しておきます。使えるのはLINE公式アカウントの「配信予約」と「ステップ配信」、そして法人チャットLINE WORKSの「送信予約」の3つです。
1. LINE公式アカウントの「配信予約」(日時を指定して一斉配信)
メッセージ作成画面で「今すぐ配信」の選択を解除し、配信したい日時を指定すれば予約は完了です。予約済みのメッセージはメッセージリストの「配信予約中」タブにまとまり、そこから内容の確認とキャンセルができます(キャンセルしたメッセージは下書きフォルダに戻ります)。
公式マニュアルが明記している注意点として、混雑状況によっては設定した時刻ちょうどに配信されない場合があります。そのため00:00のようなキリの良い時刻は避け、少し時間帯をずらして指定することが推奨されています。「20:00ぴったりに届く前提」でキャンペーンや店頭オペレーションを組むと、ずれた瞬間に段取りが崩れます。知らないとハマるポイントなので先に共有しておきます。
2. ステップ配信(友だち追加を起点に自動で追いかける)
ステップ配信は、友だち追加したユーザーに対してあらかじめ用意した内容・タイミング・期間でメッセージを自動配信する機能です。開始条件(友だち追加時/オーディエンス条件)を決め、1〜30日の待ち時間を挟んで次のステップへ進めます。性別・年齢・OS・エリアなどの属性で出し分けることもできます。上限は作成50件・1ルートあたりステップ10個・1配信あたり100個までです。
予約自動化の文脈では、来店前日のリマインドや、来店後のお礼から次回予約の案内までをステップ配信に載せるのが定番です。毎回手作業で送る運用をやめられることが、いちばん効きます。
3. LINE WORKSの「送信予約」(社内チャットの時間指定送信)
「夜のうちに書いて朝に届けたい」という社内連絡には、法人向けチャットのLINE WORKSがあります。2026年4月9日のバージョン4.5で「送信予約」が追加され、最短15分後〜最大7日後の範囲を、15分単位(毎時00分/15分/30分/45分)で指定できます。ただし条件があり、有償プラン(スタンダードプラン/アドバンストプラン)の、社内メンバー向けルームのみが対象で、1アカウントあたり最大10通までです。社外とのやりとりには使えません。
なお、個人向けのLINEアプリには、これに相当する標準の送信予約機能が公式には案内されていません。個人アカウントで同じことをしたい場合は端末側の自動化(iPhoneのショートカットなど)に頼ることになり、動作の確実性は落ちます。仕事で使うなら、素直にLINE公式アカウントかLINE WORKSを選ぶのが確実です。
AIはどこで効いて、どこでは効かないのか
正直に書くと、ここまでの「配信予約」「ステップ配信」「送信予約」はいずれもスケジュール機能であって、AIではありません。AIが実際に効くのは次の2か所です。
- 配信文のたたき台をつくる:客層・季節・キャンペーン内容を渡して複数案を出させ、人が選んで直す。ゼロから書く時間がいちばん削れます。
- 配信後に届く返信をさばく:「予約したい」「営業時間は?」といった一次応答を、応答メッセージやAIチャットボットに任せる。配信して終わりにしないための受け皿です。
逆に、AIに配信時刻や配信頻度を決めさせても成果は上がりません。自社の友だちがいつ反応するかは自社の配信実績にしか答えがなく、そこは配信レポートを見て人が判断する領域です。「AIに丸投げすれば当たる配信になる」という期待だけは持たないでください。効かないケースを先に潰しておくほうが、結果的に早く回ります。
店舗(飲食・美容)の予約受付をAIで自動化する
飲食店・美容室など予約が「日時+人数+メニュー」で決まる業態は、LINE予約と自動応答の相性が良い代表例です。実務でよく効く自動化ポイントは次の3つです。
- 営業時間外・ピーク時の受付:電話に出られない時間帯の予約を、LINEの自動応答で取りこぼさない。
- 前日リマインド・キャンセル対応:無断キャンセル(ノーショー)を減らすリマインドを自動送信し、キャンセル時は空き枠を即開放。
- 再来店の後押し:来店後のお礼や次回予約の案内を、予約データと連動して自動で送る。
飲食店であれば、LINE公式アカウントの公式機能「LINEで予約」も選択肢に入ります。ユーザーがアプリを切り替えることなくLINEの中で来店予約を完結でき、LINE公式アカウント経由の予約は手数料0円とされています(一休・ぐるなび・Retty・TableCheckなどの連携パートナー経由で実装し、費用は各パートナーの契約プランによります)。ただし対象は飲食店に限られるため、美容室・サロンやクリニックはこの機能ではなく、前述の自動応答+予約システム連携を組む形になります。
ここで注意したいのは、予約自動化とカスタマーサポート自動化は地続きだという点です。「予約したい」だけでなく「営業時間は?」「駐車場は?」といった問い合わせも同じLINEに届くため、両方をまとめて設計すると効果が高まります。問い合わせ対応側の自動化は、カスタマーサポートをAIで自動化する方法が参考になります。予約トラブルがクレームに発展した際の一次対応文はAIでクレーム対応の返信文を作る方法にまとめています。
クリニックの予約をAIで自動化する(24時間WEB予約)
クリニックの予約AIで最も価値が出るのは「診療時間外の取りこぼし防止」です。電話や受付での次回予約だけに頼ると、患者が予約できるのは開院時間内に限られ、夜間や休診日の予約ニーズを取り逃します。24時間WEB・LINE予約にAIの自動応答を組み合わせれば、初診の空き確認から再診の予約変更まで、人手をかけずに受け付けられます。
一方でクリニックは、診療メニュー・担当医・予約枠の制約・問診の事前入力など固有の条件が多く、汎用チャットボットだけでは足りない場面が出ます。「よくある質問はQ&A型AIで自動回答、予約確定は予約システムと連携」というように役割を分けると破綻しにくくなります。院内の問い合わせ・案内をAI化する発想は、社内ナレッジをAIボット化する方法と共通する考え方です。
ここまでの3方式のうち、店舗やクリニックの予約フローにぴったり合わせた自動化を作りたい場合は、独自AIの開発・予約システム連携が選択肢になります。私たちMihataは、社内ナレッジAIや接客AI・LINE Botのオーダーメイド構築を行っており、記事の途中で恐縮ですが、予約の取りこぼしを本気で減らしたい方には役立てると思っておりますので、よろしければ独自AI開発サポートもあわせてご覧いただけたら嬉しいです。
予約の受付を自動化できたら、次は「予約したのに来ない」への対策です。前日・当日朝のリマインド設計や事前決済を課す条件は、予約の無断キャンセル対策|No showを減らすリマインドと事前決済の仕組みにまとめています。
失敗しない始め方:4ステップ
いきなり高機能な予約AIを作ろうとすると、現場の運用が追いつかず頓挫しがちです。小さく始めて、効果を見ながら広げるのが定石です。
- 予約の棚卸し:どの時間帯に、どんな予約・質問が、月何件来るかを書き出す。取りこぼしの多い時間帯が自動化の最優先ポイントになる。
- 無料で自動応答を始める:LINEの応答メッセージ(無料)で「予約」への定型返信を用意し、まず営業時間外の取りこぼしを止める。
- Q&Aを拡充する:問い合わせの表記ゆれが多ければAIチャットボット(β)へ。よくある質問をQ&A化して自動回答の範囲を広げる。
- 予約枠と連携する:空き状況の確認・確定・変更まで自動化したくなったら、独自AI・予約システム連携へ。ここで初めて開発投資を検討する。
各ステップで削減できた電話対応時間や取りこぼし件数を必ず測ることが、次の投資判断の根拠になります。効果が出ていないのに機能だけ増やすのは避けてください。
受付の入口を作ったあとは、確認・変更・キャンセルの連絡が毎日発生します。この返信側の負担を減らす方法は、予約の確認・変更・キャンセル返信を自動化する型で場面別に整理しています。
よくある質問
LINEで予約を自動化するのに費用はかかりますか?
応答メッセージ(キーワードへの定型返信)はLINE公式アカウントの無料枠で使え、コミュニケーションプランなら月額0円・月200通まで無料で始められます。表記ゆれに対応するAIチャットボット(β)を使う場合のみ、チャットProオプション(月額3,000円・税別)が別途必要です。配信量が増えたらライト(月5,000円)やスタンダード(月15,000円)へ切り替えます。
AIチャットボット(β)と独自AI開発は何が違いますか?
AIチャットボット(β)は、事前に登録したQ&Aから最も近い回答を選んで返す「選択型」で、よくある質問対応や簡単な予約案内に向きます。独自AI・予約システム連携は、空き枠とリアルタイムに連動して予約の確定・変更・リマインドまで自動化でき、業種固有の条件(担当者・メニュー・診療枠など)に完全にフィットさせられます。手軽さを取るか、自由度を取るかの違いです。
クリニックでも予約をAIで自動化できますか?
できます。24時間WEB・LINE予約に自動応答を組み合わせると、診療時間外の取りこぼしを防げます。ただし診療メニューや担当医、予約枠の制約が多いため、よくある質問はQ&A型AIで自動回答し、予約の確定は予約システムと連携する、という役割分担にすると破綻しにくくなります。
LINEでメッセージを予約送信(日時指定)できますか?
LINE公式アカウントなら「配信予約」で日時を指定した一斉配信ができ、予約分は「配信予約中」タブで確認・キャンセルできます(キャンセル分は下書きへ戻ります)。ただし混雑状況によっては指定時刻ちょうどに配信されないことがあるため、00:00のようなキリの良い時刻を避けるのが公式の推奨です。社内チャットのLINE WORKSには2026年4月追加の「送信予約」があり、最短15分後〜最大7日後を15分単位で指定できます(有償プラン・社内メンバー向けルームのみ・1アカウント最大10通)。
予約のリマインドを自動で送るにはどうすればいいですか?
ステップ配信を使います。友だち追加時やオーディエンス条件を開始条件にし、1〜30日の待ち時間を挟んで次のメッセージを自動送信できます。来店前日のリマインドや、来店後のお礼から次回予約の案内までを載せるのが定番です。作成50件・1ルートあたりステップ10個・1配信あたり100個までという上限があります。
電話予約はやめるべきですか?
やめる必要はありません。電話を好む顧客は一定数いるため、電話は残しつつ、出られない時間帯やピーク時の取りこぼしをLINE・AIの自動応答で補うのが現実的です。予約が最も増える時期は電話予約の比率が高まるという調査もあり、電話とオンラインの併用で機会損失を最小化するのが得策です。
メッセージ側の日時指定送信については、個人のLINE・LINE公式アカウント・LINE WORKSで可否が分かれます。種類別の可否と手順はLINE予約送信のやり方にまとめました。
「AI予約」「自動予約」は何を指すのか|LINE×AI予約の言葉を3つに分ける
最後にLINEの文脈で使われる言葉を整理します。「LINE AI予約」「AI予約送信」「自動予約」は同じ「予約」でも指すものが3つに分かれます。どの製品を買うかは前述の「AI予約システムとは何を指すか」で扱ったので、ここではその言葉がLINEのどの機能に着地するのかだけを表にします。
呼ばれ方 | 実際にやっていること | LINEでの実装先 |
|---|---|---|
AI予約/AIチャットボット予約 | 予約に関する問い合わせや希望日時を読み取り、その場で返す | 応答メッセージ、AIチャットボット(β)、独自AI |
AI予約送信/予約送信 | 作った文面を日時を指定して自動で送る(読み取りはしない) | 配信予約、ステップ配信、LINE WORKSの送信予約 |
自動予約 | 空き枠を見て確保し、予約の確定まで進める | 外部の予約システム連携 |
とくに混同が多いのが1段目と2段目です。「AI予約送信」という言い方をされたときは、たいてい2段目の日時指定配信を指しています。文面をAIに作らせて配信予約に載せる流れは、LINE予約送信のやり方|AIで文面作成・公式アカウントの配信予約で手順を追っています。
1段目の中でも、応答メッセージは友だちが送った言葉が設定したキーワードと一致したときに返す仕組み、AIチャットボット(β)はメッセージの内容をAIが判別して最適な返信を選ぶ仕組み、という違いがあります(LINEヤフー公式)。ゆらぎのある聞かれ方(「あしたの夜って空いてます?」)に耐えるかどうかがここで決まります。応答メッセージとあいさつメッセージは配信通数のカウント対象外なので、まずは無料の範囲で言い回しを溜めるのが実務では堅い進め方です。店舗での具体的な組み方はLINE公式アカウントのAIチャットボットの作り方|店舗向け手順にまとめています。
3段目まで踏み込むなら、予約が入ったあとの往復(確認・変更・キャンセル)を誰が返すのかも同時に決めておく必要があります。この往復の型は予約の返信を自動化する方法|確認・変更・キャンセル連絡の型で、ホームページ側に予約導線ごと持たせる場合は飲食店・美容室の予約できるHPの作り方で扱っています。
よくある質問
AI予約システムはいくらから始められますか?
予約管理システムなら月額0円から始められます。Airリザーブ・RESERVA・STORES 予約はいずれも無料プランがあり、後の2社は月間予約50件までが無料枠の目安です。有料の下限はAirリザーブのベーシックが月5,500円(税込)、RESERVAのブルーが月払5,500円(税込)、STORES 予約のスモールが月9,790円(年間契約)。LINE側の自動応答は応答メッセージなら無料で、AIチャットボット(β)のみチャットProオプション(月3,000円・税別)が加わります。
AI予約システムとAIチャットボットは何が違いますか?
予約管理システムは日時ごとの枠と席・スタッフ・設備の在庫を持ち、予約を確定させるのが役割です。二重予約の排除やキャンセル時の枠開放は、AIではなく決まったルールの処理で行われます。一方AIチャットボットは自由文の問い合わせを読み取って答える役割で、予約枠は持っていません。チャットボット単体では予約を確定できないため、確定まで自動化したいなら予約管理システムと接続する必要があります。
既存の予約台帳と併用できますか?
併用はできますが、電話や店頭で受けた分をその場でシステムに入力する運用を決めるのが前提です。決めないままネット予約を足すと、予約の在りかが2か所に割れてダブルブッキングが増えます。紙をすぐ捨てられない場合は、システム側を正とし、紙は当日の手元確認用に印刷する形が現実的です。
電話予約はやめるべきですか?
やめる必要はありません。電話を好む顧客は一定数いるため、電話は残しつつ、出られない時間帯やピーク時の取りこぼしをLINE・AIの自動応答で補うのが現実的です。ただし電話で受けた分を予約システムへ入力する担当と手順は決めておいてください。電話の本数そのものが業務を圧迫しているなら、予約システムより先にAIによる一次応答の自動化を検討したほうが効果が出ます。
予約のリマインドを自動で送るにはどうすればいいですか?
LINE公式アカウントのステップ配信を使います。友だち追加時やオーディエンス条件を開始条件にし、1〜30日の待ち時間を挟んで次のメッセージを自動送信できます。作成50件・1ルートあたりステップ10個・1配信あたり100個までという上限があります。予約管理システム側にリマインドメール機能がある場合は、追加費用なしでそちらを使うのが早道です。