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AI活用2026.06.15

Code with Claude 2026東京 発表まとめ|中小企業に効く新機能はどれ?

この記事の要点(AI Overview向け要約)

Anthropic(アンソロピック)の開発者カンファレンス「Code with Claude 2026」が、2026年6月10日に東京で開催されました。開発者向けのイベントですが、発表内容には中小企業の日常業務に直結するものが多く含まれます。本記事は、その発表を非エンジニアの経営者・実務担当者向けに「翻訳」し、自社のAI活用にどう取り入れるかを実務目線で整理したものです。

結論を先にお伝えすると、中小企業にとって特に注目すべきは次の3点です。第一に、AnthropicのAI「Claude(クロード)」がExcel・Word・PowerPointといったMicrosoft 365(マイクロソフト365)の中で正式に使えるようになったこと。第二に、複数のAI(エージェント)に作業を任せ、目標を決めて自動で改善させる仕組みが整理されたこと。第三に、開発支援ツール「Claude Code(クロードコード)」の利用上限が引き上げられ、より安定して使えるようになったことです。

発表内容

かんたんに言うと

中小企業へのインパクト度

Claude for Microsoft 365(Excel・Word・PowerPoint正式提供、Outlookはベータ)

使い慣れたOfficeの中でClaudeが使える

大(非エンジニアに直結)

Managed Agents(Outcomes・Multiagent Orchestration・Dreaming)

AIに目標を決めて任せ、自動で改善させる

中〜大(業務自動化の土台)

Claude Codeの利用上限の引き上げ

開発・自動化の作業が止まりにくくなる

中(開発委託・内製で恩恵)

SpaceX(スペースX)との計算インフラ提携

サービス全体の処理能力が増える土台

小〜中(間接的な安定性向上)

Code with Claude 2026東京の主な発表内容

Code with Claudeは、Anthropicが主催する開発者向けカンファレンスです。2026年はサンフランシスコ(5月6日)、ロンドン(5月19日)、東京(6月10日)の3都市で開催され、東京会場は無料での現地参加に加え、基調講演(キーノート)がオンラインで配信されました。翌6月11日には、個人開発者や創業初期のスタートアップ向けの拡張イベント「Extended」も実施されています。

東京会場のセッションは英語を中心に進行し、一部は日本語で行われました。会場では英語・日本語の同時通訳が提供され、日本のビジネス現場でも内容を追いやすい構成になっていた点は、グローバルなAIイベントとして特徴的です。

発表は大きく「研究(モデルの性能と方向性)」「Claudeプラットフォーム(実務向けのAIエージェント開発)」「Claude Code(大規模なコーディング・長時間タスク)」の3つの領域にまたがりました。以下では、中小企業の業務に関係の深いものを中心に整理します。

AIに「目標」を決めて任せるManaged Agents

今回の中心的な発表のひとつが、Anthropicのインフラ上でAIエージェントを動かす「Managed Agents(マネージド・エージェント)」の機能拡充です。エージェントとは、人間が一つひとつ指示しなくても、目標に向かって自分で考え、ツールを使いながら作業を進めるAIを指します。発表では次の3つの機能が紹介されました。

  • Outcomes(アウトカム):AIに「何をもって完了とするか」という成功基準(評価のものさし)を与え、その基準を満たすまでAI自身が試行錯誤して改善する仕組みです。
  • Multiagent Orchestration(マルチエージェント・オーケストレーション):複数のAIを連携させ、複雑な作業を分担して進める仕組みです。1つのAIに全部やらせるのではなく、役割を分けて取り組ませるイメージです。
  • Dreaming(ドリーミング):AIが過去のやりとりを振り返り、繰り返し起きるミスやよく使う手順、チームの好みなどを学び、次回以降に活かす仕組みです。発表時点では研究プレビュー(限定的な先行公開)の段階とされています。

難しく聞こえるかもしれませんが、要点はシンプルです。これまでは「AIに細かく指示を出し続ける」必要がありましたが、これからは「ゴールを決めて任せ、AIが自分で精度を上げていく」方向に進んでいる、ということです。AIエージェントの全体像をもう少し体系的に理解したい方は、AIエージェント完全ガイド|種類・できること・業務活用の始め方もあわせてご覧ください。

Excel・Word・PowerPointの中でClaudeが使える

中小企業にとって最も実務に近い発表が、Microsoft 365との連携強化です。Claudeが、Excel・Word・PowerPointの中で正式に利用できるようになりました。Outlook(アウトルック)との連携については、発表時点ではベータ版(試験提供)として案内されています。

注目したいのは、アプリをまたいで文脈(コンテキスト)を引き継げる点です。たとえばメールでやりとりした内容を、Excelの集計やPowerPointの資料作成にそのまま反映する、といった使い方が想定されています。普段からExcelやWordで作業している実務担当者が、新しいツールの操作を覚え直すことなく、使い慣れた画面のままAIの支援を受けられる――これが中小企業にとって大きな意味を持ちます。

開発支援ツールClaude Codeの利用上限引き上げ

開発支援ツールであるClaude Codeについては、一定時間あたりの利用上限が引き上げられたことが発表されました。具体的には、Pro・Max・Team・座席単位のEnterpriseといった各プランで、5時間ごとの利用枠が従来の2倍になったと説明されています。これにより、開発者やスタートアップ、企業が、作業を途中で止められることなく安定して使いやすくなります。

この上限引き上げの背景には、宇宙開発企業SpaceXとの計算インフラ(AIを動かすためのコンピューター資源)の提携があるとされています。中小企業にとって直接の機能ではありませんが、「自社が委託している開発や、内製で進めているAI活用が止まりにくくなる」という形で、間接的に恩恵を受けられる発表です。

これまでとの違い

2026年のCode with Claudeを過去の発表と比べたとき、中小企業の視点で見えてくる変化は3つあります。

1つ目は、「AIをどう動かすか」から「AIに何を達成させるか」への移行です。OutcomesやMultiagent Orchestrationは、人が手順を細かく指示する世界から、ゴールと基準を与えて任せる世界への転換を示しています。これは、専門知識がない実務担当者でもAIに仕事を任せやすくなる方向の変化です。

2つ目は、専用ツールから「いつものツールの中へ」という流れです。Microsoft 365連携の強化は、AIを使うために新しいアプリを開く必要を減らし、Excelやメールといった既存の業務の中にAIを溶け込ませる動きを表しています。

3つ目は、使える量(利用上限・インフラ)の拡大です。Claude Codeの上限引き上げやSpaceXとの提携は、AIを「試しに使う」段階から「日常的に業務へ組み込む」段階へ移すための、土台づくりと位置づけられます。

自社のAI活用にどう取り入れるか

では、これらの発表を中小企業が実際にどう活かせばよいのでしょうか。開発者向けの発表だからと身構える必要はありません。むしろ、非エンジニアの実務担当者ほど恩恵を受けやすい内容が含まれています。以下、よくある疑問に沿って整理します。

開発者以外にも関係あるか

結論から言えば、大いに関係あります。とりわけMicrosoft 365との連携は、ExcelやWord、メールを日常的に使うすべての担当者が対象です。見積書の作成、議事録の要約、資料のたたき台づくりといった作業は、専門的なプログラミングの知識がなくても、使い慣れたOfficeの中でClaudeに任せられる方向に進んでいます。「AIは開発者のもの」という前提は、今回の発表で一段と崩れたと言えます。

料金・提供時期

提供形態については、機能ごとに段階が異なります。発表では、Managed Agentsのうち一部の機能は研究プレビュー(限定的な先行公開)、Microsoft 365連携のうちOutlookはベータ版(試験提供)と案内されています。具体的な料金やプラン詳細、日本での提供条件は、機能や利用するプランによって変わるため、導入を検討する際はAnthropicおよびMicrosoftの公式情報で最新の条件を確認することをおすすめします。本記事では、発表時点で確認できた事実のみを整理しています。

日本語での使い勝手

東京会場でのセッションが英語中心であった一方、同時通訳が提供されたことからも分かるように、AIの実務利用において日本語環境への配慮は進んでいます。Claude自体は日本語のやりとりに対応しており、Excelの関数の説明やメール文面の作成など、日本語での実務タスクにも活用できます。ただし、最新機能の一部は提供初期に英語が先行する場合もあるため、自社で使う際は実際の業務データで小さく試し、日本語での精度を確認したうえで広げていくのが安全です。

何から試すべきか

いきなり全社で大規模に導入する必要はありません。中小企業がまず取り組むなら、次の順序がおすすめです。

  1. 身近なOffice業務から始める:Excelの集計やWordの文章作成など、毎日発生する定型作業で、AIに任せられる部分を1つ選びます。
  2. 小さく試して効果を測る:作業時間がどれだけ短縮できたか、品質に問題はないかを、実際のデータで確認します。
  3. うまくいった作業を横展開する:効果が確認できたら、同じ要領で別の業務にも広げます。

どのAIツールを選ぶべきか迷う場合は、用途ごとの違いを比較しておくと判断しやすくなります。コーディング支援ツールの選び方についてはコード生成AI徹底比較|Cursor・GitHub Copilot・Claude Codeの選び方を、最近のAI業界の動向については最新のAIニュースまとめもご参照ください。

「自社の業務にどう当てはめればよいか分からない」「試す前に専門家の意見を聞きたい」という場合は、無理に独力で進める必要はありません。Mihataでは、中小企業向けにAI導入支援やHP制作、独自AIの開発まで一貫してお手伝いしています。発表された新機能を自社の業務にどう取り入れるか、具体的な進め方からご相談いただけます。

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