結論:ChatGPT(OpenAI)株は2026年6月時点でまだ買えない
まず結論からお伝えします。2026年6月時点では、ChatGPTの開発元であるOpenAIの株を、個人投資家が証券口座で直接買うことはできません。OpenAIは未上場(非公開)企業だからです。さらに言えば「ChatGPT株」という名前の銘柄は存在せず、正しくは開発元である「OpenAI」という会社の株を指します。
ただし、まったく投資の手段がないわけではありません。現実的な選択肢は次の3つに整理できます。①IPO(新規上場)後に米国株として買う、②pre-IPO(上場前)の二次市場で買う(米国の適格投資家=accredited investor限定)、③Microsoft(MSFT)などOpenAIに出資している上場企業の株を通じて間接的に投資する、の3つです。
このうち一般的な日本の個人投資家がすぐ実行できるのは「③Microsoft株などを通じた間接投資」、そして将来的には「①IPO後に米国株として買う」です。本記事では、最新の上場申請状況・想定時価総額・収益の実態を一次情報で確認したうえで、3つの方法と注意点を正直に解説します。
「OpenAIの上場(IPO)はいつ?」を先に知りたい方へ:2026年6月12日時点では確定日は未定です。OpenAIは2026年6月8日にSECへ機密申請を行い、報道では上場時期は2026年後半(早ければ9月、第4四半期=10〜12月、一部で2026年末・12月との観測)が有力視されています。ただしOpenAI自身は「時期は未定」とコメントしており、確定した上場日はありません。詳細は「OpenAIのIPOはいつ?」のセクションで時系列とともに解説します。
本記事は2026年6月時点の公開情報に基づく情報提供であり、特定銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資は元本割れリスクを伴い、最終的な判断はご自身の責任で行ってください。最新情報は各社のIR・証券会社の公式情報でご確認ください。
「ChatGPT株」は無い?OpenAIという会社の正体と特殊な資本構造
ChatGPTは製品名であり、株式として売買できる銘柄ではありません。投資対象となるのは、ChatGPTを開発・運営する企業「OpenAI」の株式です。OpenAIは2015年に非営利団体として設立され、その後に営利部門を抱える特殊な構造へと変化してきました。
2025年10月28日、OpenAIは資本構造の再編を完了し、営利部門をパブリック・ベネフィット・コーポレーション(PBC=公益重視の営利会社)「OpenAI Group PBC」へ移行しました。この再編により、非営利の「OpenAI Foundation」が営利会社の株式を保有しつつ統治する形が整いました(OpenAI公式)。
報道によると、再編後の持分は、OpenAI Foundation(非営利財団)が約26%、現・元従業員や投資家が約47%、そしてMicrosoftが約27%(希薄化後・転換ベース、評価額約1,350億ドル相当)とされています(CNBC)。この「Microsoftが大株主」という事実が、後述の間接投資のポイントになります。
OpenAIのIPO(上場)はいつ?最新スケジュールと申請状況【2026年6月12日時点】
結論:2026年6月12日時点で、OpenAIの上場(IPO)の確定日は未定です。報道では2026年後半〜2026年末(早ければ9月、第4四半期=10〜12月、一部で12月との観測)が有力視されていますが、OpenAI自身は「時期は未定」としています。
OpenAIの上場(IPO)は、2026年に入って一気に現実味を帯びてきました。ここでは最新の申請状況とスケジュール感を、確認できた一次・準一次情報に基づいて整理します。なお、すべて2026年6月12日時点の情報であり、今後変動する可能性があります。
これまでの主な経緯と想定される今後のスケジュールを、時系列で整理すると次のとおりです。
時期 | できごと(2026年6月12日時点の報道による) |
|---|---|
2026年3月 | 資金調達ラウンドで評価額が約8,520億ドルに(直近の非公開評価額) |
2026年6月8日 | SECへ機密ベースのIPO申請(confidential S-1)をOpenAIが公表 |
2026年9月〜(早ければ) | 上場の最短の窓として観測される時期 |
2026年第4四半期(10〜12月) | 有力視される上場時期。一部報道は2026年末(12月)を観測 |
要点:OpenAIの上場は「2026年6月8日に機密申請済み・上場は2026年後半〜年末が有力だが日付は未確定」というのが2026年6月12日時点の現在地です。
申請日と引受幹事
OpenAIは2026年6月8日、米国証券取引委員会(SEC)に対して機密ベースのIPO申請(confidential S-1 draft submission)を行ったことを公表しました。機密申請とは、正式な目論見書を一般公開する前に、SECと非公開で内容を調整できる手続きです。OpenAIは「どうせ漏れるから自分たちで発表する」とコメントしたと報じられています(OpenAI公式/CNBC)。
引受(主幹事)にはGoldman Sachs(ゴールドマン・サックス)とMorgan Stanley(モルガン・スタンレー)の名前が挙がっており、JPMorganも関与すると報じられています。
上場の目標時期(OpenAIのIPOはいつ?)
報道では、上場の時期は2026年後半(早ければ9月、第4四半期=10〜12月との観測。一部では2026年末・12月との見方)が有力とされています。市場の予想でも年末(12月末まで)の上場を見込む声が多いと報じられています。ただしOpenAI自身は「時期は未定(not decided on timing yet)」とコメントしており、上場日は確定していません。「非公開企業のままの方がやりやすいことがある」として、時期がずれ込む可能性にも言及されています(Crypto Briefing/CNBC)。
まとめると、「OpenAIの上場はいつ?」への2026年6月12日時点の答えは、「申請は2026年6月8日に完了済み、上場は2026年後半〜2026年末が有力だが日付は未確定」です。
想定時価総額は最大1兆ドル規模
IPO時の想定時価総額(バリュエーション)は、最大1兆ドル規模に達するとアナリストは見ています。直近の非公開での評価額は約8,520億ドルとされており、上場時にはこれを上回る水準が意識されています。実現すれば、米国市場における史上最大級のIPOの一つとなります。
売上と赤字の実態
巨大な評価額の一方で、収益面は楽観を許しません。報道によると、OpenAIの年換算売上(ランレート)は2026年初時点で約250億ドル規模に達した一方で、大幅な赤字が続いており、2026年単年で約140億ドルの損失が見込まれるとされています。黒字化(収益化)の達成は2030年頃との見方が報じられています。「急成長だが、まだ大赤字」というのが実態です(関連報道)。
今からOpenAIに投資する3つの方法
未上場である現状をふまえ、OpenAIへ投資(またはエクスポージャーを得る)現実的な3つの方法を、それぞれの実行可能性とともに解説します。日本の一般的な個人投資家にとっての難易度も正直にお伝えします。
①IPO後に米国株として買う手順
最も王道なのが、上場後に米国株式として証券口座で買う方法です。OpenAIが上場すれば、日本の証券会社(米国株を扱うネット証券など)を通じて、上場後の市場価格で売買できるようになる見込みです。ただし上場直後は株価が乱高下しやすく、初値が割高になるケースも多いため、慌てて飛びつかない冷静さが重要です。具体的な口座開設の流れは後述します。
②pre-IPO二次市場の実態と制約
上場前の株式を売買する「pre-IPO(プレIPO)二次市場」も存在します。代表的なプラットフォームにForge Global、Hiive、EquityZenなどがあります。これらは既存株主(従業員や初期投資家)が保有株を売却する場です。
ただし制約が非常に大きい点を正直にお伝えします。これらの市場は基本的に米国の「適格投資家(accredited investor)」限定です。適格投資家とは、米国Regulation Dの基準で、年収20万ドル超(夫婦合算30万ドル超)または純資産100万ドル超(主たる住居を除く)などの条件を満たす投資家を指します。さらに最低投資額も数千〜数万ドル単位と高額で、日本の一般個人がOpenAI株をこれらの市場で買うのは基本的に難しいのが現実です(Hiive(適格投資家の基準))。
③Microsoft(MSFT)経由の間接投資
一般の個人投資家が今すぐ実行できる現実的な選択肢が、OpenAIに出資している上場企業の株を買う「間接投資」です。その筆頭がMicrosoft(ティッカー:MSFT)です。前述のとおり、Microsoftは再編後のOpenAI Group PBCの約27%(評価額約1,350億ドル相当)を保有する大株主とされています(Al Jazeera)。
MSFTはすでに米国市場に上場しているため、日本の証券会社でも普通に売買できます。MSFT株を持つことで、OpenAIの成長の一部に間接的なエクスポージャーを得られます。ただし、MicrosoftはOpenAI以外にも巨大な事業を多数抱える会社です。株価がOpenAIの動向だけで決まるわけではない点には注意が必要です。あくまで「Microsoftという会社全体への投資の一部にOpenAIが含まれる」という理解が正確です。
日本から米国株(IPO株)を買うには?証券口座と手順
将来OpenAIが上場した際、あるいはMicrosoftなどの米国株を買う際に必要となるのが、米国株を扱える証券口座です。日本からの一般的な手順は次のとおりです。
- 米国株対応の証券口座を開設する。SBI証券・楽天証券・マネックス証券などのネット証券が米国株取引に対応しています(取扱銘柄や手数料は各社で異なります)。
- 外国株取引の口座を有効化し、円から米ドルへ資金を用意する。円貨決済・外貨決済のどちらに対応するかは証券会社により異なります。
- 銘柄(ティッカー)を指定して注文する。上場後であればティッカーで検索して売買できます。
注意点として、人気IPOの「上場時の公募・売出し(初値で買う前の段階)」に日本の個人が参加できるとは限りません。多くの場合、まずは上場後の市場価格での購入になります。取扱いの有無・条件は必ず利用する証券会社の最新情報で確認してください。
投資前に知るべきリスク・注意点
YMYL(お金・健康に関わる重要情報)のテーマとして、メリットだけでなくリスクも正直にお伝えします。話題性が高いだけに、過熱には特に注意が必要です。
- 巨額の赤字が続いている:急成長中とはいえ、2026年単年で約140億ドルの損失が見込まれると報じられています。
- 黒字化はまだ遠い:収益化の達成は2030年頃との見方があり、それまでの資金繰りや競争環境に不確実性が残ります。
- 評価額の過熱リスク:最大1兆ドル規模の想定時価総額は、現在の売上水準に対して非常に高い倍率です。期待が先行している分、調整(株価下落)の余地も大きいといえます。
- 上場時期・条件の不確実性:OpenAI自身が「時期は未定」としており、上場が延期・変更される可能性があります。「いつ・いくらで買えるか」は確定していません。
- 特殊な資本構造:非営利財団が統治するPBCという構造は一般的な営利企業と異なり、株主の権利・ガバナンスの面で独自の論点があります。
- 為替リスク:米国株は米ドル建てのため、円高に振れると円換算の評価額が目減りします。
Anthropic(Claude)やSpaceXのIPOとの比較【2026年の3大IPO】
2026年は、OpenAIだけでなくAnthropic(Claudeの開発元)とSpaceXも相次いで上場準備に入り、「3大IPO」として注目を集めてきました。そしてSpaceXは2026年6月12日にNasdaqへ上場(ティッカー:SPCX、公開価格135ドル)し、3社の中で最初に上場済みとなりました。報道ベースで現状を比較表にまとめます(数値・状況はいずれも2026年6月12日時点・変動の可能性あり)。
項目 | OpenAI(ChatGPT) | Anthropic(Claude) | SpaceX |
|---|---|---|---|
主力事業 | 生成AI(ChatGPT) | 生成AI(Claude) | 宇宙・ロケット |
上場状況 | 機密申請段階(2026/6/8申請・未上場) | 機密申請段階(2026/6/1申請・未上場) | 上場済み(2026/6/12、SPCX) |
評価額(報道) | 約8,520億ドル(最大1兆ドル規模を観測) | 約9,650億ドル | 約1.77兆ドル(上場時) |
個人が今買えるか | 不可(未上場) | 不可(未上場) | 可(上場済み・米国株として) |