Mihata
AI活用2026.08.06

AIで図解を作成するツール5選|記事・資料の作り方【2026】

記事や提案資料に図解を1枚入れるだけで、読み手の理解速度は大きく変わります。とはいえ作図ツールを開いて図形を並べる作業は重く、「文章は書けたのに図が用意できない」まま公開してしまいがちです。この記事では、AIで図解を作成するツールを用途別に比較し、実務で回り続ける作り方を整理します。

結論として、AIでの図解作成は「①文章をAIに渡してテキスト記法(Mermaidなど)に変換させる → ②必要な場合だけ作図ツールで清書する」の2段構えが最も速く、更新にも強いです。図解生成に特化したNapkin AIは無料プランでも週500 AIクレジットが使え、テキストから図をまとめて生成できます。一方、オープンソースのMermaid(MITライセンス・無料)はGitHubやNotionがそのまま図として表示するため、図を「画像」ではなく「テキスト」で管理でき、後から直すコストがほぼゼロになります。まずはこの2つを押さえるところから始めるのが現実的です。

AIで図解を作成する3つのやり方

「AIで図解」とひとことで言っても、中身は大きく3通りに分かれます。ここを混同したままツールを選ぶと、「思っていたものが出てこない」という失敗になります。まず自分がどれを求めているかを決めます。

やり方

出てくるもの

向いている場面

修正のしやすさ

①テキスト記法に変換(Mermaid等)

図を表すコード=そこから描画される図

フロー・階層・関係図。あとで直す前提のもの

◎(1行書き換えるだけ)

②文章をまるごと図解化(Napkin AI等)

デザイン済みの図解(複数案から選択)

記事・提案資料・スライドの挿絵的な図解

○(エディタで要素単位に編集)

③画像生成AIで図を描かせる

ラスター画像(1枚絵)

雰囲気を伝えるイメージカット

△(作り直しになりやすい)

実務で最初に選ぶべきは①か②です。③の画像生成AIは、図解というより「イラスト」に近い成果物になり、文字の含まれる図では表記ゆれや誤字が起きやすいという弱点があります。文字を含む画像をAIで作るときの精度と限界はGPT-Image-2の日本語文字の再現性と料金で整理しているので、イメージカット用途で検討する場合はそちらが参考になります。

なぜ「テキストベースの図解」が実務で強いのか

図解を画像ファイルとして持つと、修正のたびに元データを探し、作図ツールを開き、書き出し直し、差し替える——という4工程が発生します。テキスト記法なら、この工程が「1行直す」だけになります。Mermaidは20種類以上の図(フローチャート、シーケンス図、クラス図、状態遷移図、ER図、ガントチャート、円グラフ、マインドマップ、タイムライン等)をテキストで書けるMITライセンスのオープンソースで、テキストのまま履歴管理できるのが最大の利点です。

加えて、主要な業務ツールがMermaidの描画に標準対応しています。GitHubは公式ドキュメントで「Mermaidはテキストを図に描画するMarkdown由来のツール」と説明し、Markdown内でmermaid・geoJSON・topoJSON・ASCII STLの4記法での作図をサポートしています。Notionもコードブロックの言語に「Mermaid」を選ぶだけで、その場でプレビュー表示できます。つまり、AIに書かせたテキストを貼るだけで図になる場所が、すでに社内にあるということです。

AIで図解を作成するツール比較【2026年8月時点】

ここからは実際のツールを見ていきます。料金はすべて公式サイトの表記に基づく米ドル建てで、改定・為替の影響があるため、契約前には必ず公式ページで最新の金額を確認してください。

ツール

タイプ

無料でできること

有料(公式表記)

Napkin AI

②文章→図解

週500 AIクレジット/PNG・PDF書き出し無制限(Napkinのブランド表記入り)

Plus $9・Pro $22(1人あたり月額)

Mermaid

①テキスト記法

すべて無料(MITライセンス/Live Editorも無料)

draw.io

清書用の作図

「Free forever・サインアップ不要・オープンソース」と公式が明記

Whimsical

①+AI作図

チームボード3枚/AIクレジットはワークスペース合計20

Pro $10・Business $20(編集者1人あたり月額・年払い時)

Miro

ホワイトボード+AI

編集可能なボードは直近3枚/AIは試用範囲

Starter $8・Business $20(メンバー1人あたり月額・年払い時)

Napkin AI:文章を貼るだけで図解候補が出る

Napkin AIは、公式が「アイデアをビジュアルとプレゼンに変える視覚コミュニケーションのプラットフォーム」と位置づけているツールです。使い方は単純で、テキストを書く・貼る・インポートしたうえでAutosparkのアイコンを押すと、複数の図解候補が生成され、そこから選んで調整します。書き出しはPPT・PDF・PNG・SVGに対応しており、SVGで出せるのは記事や資料に載せる図解として実用的です。

料金は無料プランが週500 AIクレジット、Plusが1人あたり月$9で月10,000クレジット、Proが月$22で月30,000クレジット(年払いで月払い比25%オフと公式が案内)。クレジットは「生成対象として選択した1単語あたり約1クレジット」という消費モデルなので、記事1本分の見出しや要点を図解する程度なら無料枠でも試せます。言語は公式が「60以上の言語で作成できる」としています(管理画面のUI言語一覧に日本語は含まれていないため、英語UIで日本語の図解を作る形になります)。

Mermaid:AIに書かせて、そのままテキストで管理する

Mermaidは図をテキストで記述するオープンソースのツールです。ChatGPTやClaudeなどの生成AIに「以下の手順をMermaidのflowchart記法に変換して」と頼めば、そのまま貼って使えるコードが返ってきます。出力はmermaid.live(Live Editor)に貼れば即座に図として確認でき、GitHubやNotionではコードブロックに貼るだけで図になります。

強いのは「直しやすさ」です。「この分岐の前に承認ステップを足して」と言葉で頼めばAIがコードを直し、図も同時に更新されます。デザイン性の高い装飾図には向きませんが、構造を正しく伝える図であればこれで十分なケースがほとんどです。

draw.io:清書と細かい調整の受け皿

draw.io(diagrams.net)は「Free forever・サインアップ不要・オープンソース」と公式が明記している作図ツールです。AIで骨格を作ったあと、レイアウトや担当者レーンを手で整えたいときの清書先として使えます。公式は「データは利用者のもので、当社はアクセスできない」とし、保存先を自分のストレージやデスクトップアプリのローカルから選べる設計をうたっているため、社外に出せない業務情報を含む図でも検討しやすいのが特徴です。

Whimsical/Miro:チームで共有しながら作る場合

WhimsicalはAIでフローチャート・マインドマップ・ワイヤーフレームを生成できるツールで、無料プランはチームボード3枚、AIクレジットはワークスペース合計20という試用向けの枠です。有料はProが編集者1人あたり月$10、Businessが月$20(いずれも年払い時の表記)。Miroはホワイトボード寄りで、無料プランは編集できるボードが直近3枚、AI機能は試用範囲にとどまり、Starterで1人あたり月25 AIクレジットが付きます。

どちらも「その場でみんなで描く」用途に強い一方、AIの生成枠は無料だと小さめです。1人で記事用の図解を量産する目的なら、Napkin AIやMermaidのほうが費用対効果は高くなります。

記事・資料の図解を最短で作る手順

実務で回している型は、次の4ステップです。ポイントは、いきなり作図せず「何を伝える図か」を1文で決めてから始めることです。

  1. 図の主張を1文で決める:「この図で言いたいのは、工程が3つで、2つ目だけ人の判断が要ること」。ここが曖昧なまま生成すると、きれいだけれど意味のない図になります。
  2. 元になる文章を用意する:記事の該当セクション、または手順の箇条書きをそのまま使います。AIは文章にない情報を図にできません。
  3. AIに変換させる:構造図ならMermaid記法へ、装飾のある図解ならNapkin AIに貼って候補を出させます。
  4. 人が最終確認して整える:順序・分岐・用語が本文と一致しているかを目視で確認。図と本文がズレると、記事全体の信頼性が下がります。

この流れは、記事の骨格ができていることが前提になります。見出し構成の段階で「どこに図解を入れるか」を決めておくと、後戻りがありません。構成づくりの手順はAIブログの見出し・構成案の設計手順にまとめています。また、記事の顔になるアイキャッチは図解とは別物なので、AIブログのアイキャッチ画像の作り方とツール選びと役割を分けて考えると迷いません。

とはいえ、図解を含む記事を毎週コンスタントに出し続けるのは、片手間だと続かないのが正直なところです。私たちは、SEOを踏まえた記事の生成と運用をまとめてお引き受けするサービスも行っております。記事の途中で恐縮ですが、「図解まで含めて記事づくりを仕組みにしたい」という場合の選択肢として、よろしければ合わせてご覧いただけたら嬉しいです。

用途別の選び方

ツールは「何の図を、どこに載せるか」で決まります。迷ったときの判断軸を用途別に置いておきます。

  • ブログ記事に載せる図解:Napkin AI(SVG書き出し)か、Mermaidを画像化して使用。装飾よりも、スマートフォンで縮小表示されても文字が読めるかを優先します。
  • 提案書・スライド:Napkin AIのPPT書き出しが早い。ブランドカラーに合わせる必要があるなら、書き出し後にスライド側で色だけ揃えます。
  • 社内の手順・業務フロー:Mermaidで書いてテキストのまま共有し、必要なら draw.io で清書。業務フロー特有の記法や進め方はAIで業務フロー図を作成する手順で詳しく扱っています。
  • チームで発散しながら描く:Miro・Whimsical。共同編集そのものが価値なので、AI生成枠の少なさはあまり問題になりません。

AI図解でつまずきやすい4つの点

便利な一方で、そのまま出すと事故になる箇所があります。実際に気をつけている点を正直に挙げます。

  • 図と本文の食い違い:本文を後から直したのに図を更新し忘れる、が最も多い失敗です。テキストベースの図解なら差分が見えるので、この事故が起きにくくなります。
  • 日本語の文字崩れ:画像生成AIに図を描かせると、日本語のラベルが崩れることがあります。文字が意味を持つ図は、画像生成ではなく作図ツール側で入れるのが安全です。
  • 情報の入れすぎ:AIは渡した文章をすべて図に載せようとします。1枚1メッセージに絞り、細部は本文や表に逃がします。
  • 入力する情報の扱い:顧客名・単価・個人情報を含む図をクラウドのAIツールに貼る前に、利用規約とデータの取り扱いを確認します。社外に出せない情報は、ローカル保存できる作図ツール側で扱う切り分けが現実的です。

結局のところ、AIが速くしてくれるのは「形にする」工程だけで、何を伝える図にするかの判断は人の仕事のままです。逆に言えば、伝えたいことさえ決まっていれば、図解1枚にかかる時間は数十分から数分に短縮できます。図解が入っていないだけで読まれずに離脱されている記事があるなら、まずは無料枠のあるツールで1本試してみるのが早い一歩になります。

よくある質問

AIで図解を作成する無料のツールはありますか?

あります。Napkin AIは無料プランで週500 AIクレジットが使え、PNG・PDFの書き出しも無制限です(無料プランではNapkinのブランド表記が入ります)。テキストで図を書くMermaidはMITライセンスのオープンソースで無料、作図ツールのdraw.ioも公式が「Free forever・サインアップ不要・オープンソース」と明記しています。

Napkin AIは日本語で図解を作れますか?

公式サイトは「60以上の言語で作成できる」と説明しています。ただし管理画面のUI言語一覧には日本語が含まれていないため、英語のUIを操作しながら日本語のテキストから図解を作る形になります。最新の対応状況は公式サイトでご確認ください。

MermaidとNapkin AIはどう使い分けますか?

フロー・階層・関係など構造を伝える図で、あとから直す前提のものはMermaidが向きます。テキストなので1行の書き換えで修正でき、GitHubやNotionはコードを貼るだけで図として表示します。記事や提案資料に載せる装飾のある図解は、文章を貼るだけで候補が出るNapkin AIが速いです。

画像生成AIで図解を作るのはどうですか?

雰囲気を伝えるイメージカットには使えますが、文字が意味を持つ図解には向きません。日本語のラベルが崩れることがあり、修正も作り直しになりやすいためです。文字を含む図は、Napkin AIやdraw.ioなど作図側で文字を入れるほうが安全です。

AIが作った図解はそのまま公開してよいですか?

そのままでは公開しません。AIは渡した文章の範囲でしか図を作れず、順序や分岐、用語が本文とズレることがあります。図と本文の一致を人が目視で確認し、1枚1メッセージに情報を絞ってから公開するのが安全です。

まずはお気軽にご相談ください

AI・IT・デザインに関するお悩みやご相談、お見積りのご依頼など、
どんなことでもお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ