ブログやコラムをAIで書いたとき、「AIで作成しました」と記事に書く必要はあるのか。Google の答えは「義務ではないが、読み手が『これはどう作ったのだろう』と思う記事なら、開示は有益」です。一方で著者欄に「AI」と書くのは、開示の方法としてふさわしくないと明記しています。さらに、ネットショップの商品データだけは例外で、Google Merchant Center ではAIが作ったタイトルや説明文をAI生成としてラベル付けすることが必要とされています。
この記事では、Google の公式ドキュメントに書かれていることだけを根拠に、「開示が要る場面・要らない場面」と、実務で使える開示文の書き方を整理します。
結論:開示が「必要」なのは商品データだけ。記事は「有益な場面で」
場面 | Google の扱い | 根拠 |
|---|---|---|
ブログ・コラム記事 | 義務ではない。「どう作られたのか」と読み手が思うなら開示が有益で、情報の追加を推奨 | Google 検索セントラル ブログのよくある質問/有用なコンテンツの作成ガイド |
記事の著者欄(署名) | 著者を「AI」とするのはふさわしくない。署名が自然な記事には正確な著者名を | 同上のよくある質問 |
ネットショップの商品データ(Merchant Center) | AI生成のタイトル・説明文は個別に指定してAI生成とラベル付けが必要 | AI生成コンテンツのガイダンス |
AI生成の画像(Merchant Center) | IPTC の DigitalSourceType TrainedAlgorithmicMedia メタデータを含む必要がある | 同上 |
つまり、一般的なブログ運営で「書かないと罰せられる」ものはありません。判断の軸はルールの有無ではなく、読み手が作り方を知りたくなる記事かどうかです。
Google は「誰が・どのように・なぜ」で見ている
Google の「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」は、コンテンツを「誰が(Who)」「どのように(How)」「なぜ(Why)」作ったかで自己評価するよう求めています。AIの話が出てくるのは「どのように」の項です。
そこでは、コンテンツ生成の大部分に自動化を使っている場合に、次の3つを自問するよう書かれています。
- AIによる生成などの自動化を使っていることを、開示などの方法でユーザーに明確にしているか
- コンテンツの作成に自動化やAIをどのように使ったかを説明しているか
- 自動化やAIがコンテンツの作成に有用だと考える理由を説明しているか
そして最も重要なのは「なぜ」だとしています。検索ランキングの操作を目的に自動化でコンテンツを作ると、スパムに関するポリシー違反とみなされる——ここが本当の線引きです。開示の有無ではなく、目的と中身で評価されます。AIで書いた記事そのものがペナルティになるかはAIブログ自動生成とGoogleペナルティの公式見解で詳しく扱っています。
開示したほうがいい記事・しなくてもいい記事
Google の基準「これはどのように作成されたんだろう、と思わせるか」を、実務の記事タイプに当てはめると次のように分かれます。これは Google の基準をもとにした私たちの整理で、Google が記事タイプ別に指定しているわけではありません。
記事タイプ | 読み手が作り方を気にするか | おすすめ |
|---|---|---|
大量のデータを集計・要約した記事(価格一覧、統計まとめ) | 気にする(数字の出どころを知りたい) | 開示+集計方法の説明 |
体験談・レビュー・事例 | 強く気にする(本当に使ったのか) | 体験部分は人が書き、AIの使用範囲を明記 |
翻訳記事 | 気にする(訳の精度) | 機械翻訳+人の校正である旨を記載 |
手順・解説記事(人が監修・検証済み) | あまり気にしない | 必須ではない。サイト全体の方針ページで説明する形でも足りる |
開示文の書き方(3つの型)
Google がすすめているのは「AIを使った」という一言ではなく、どのように使い、なぜ有用なのかを読み手に伝えることです。実務で使いやすい書き方を3つの型にしました。
型1:範囲を書く(記事末尾)
この記事は、構成案と下書きの作成に生成AIを使い、事実関係と数値は編集部が公式資料で確認したうえで公開しています。
型2:方法を書く(データ記事)
料金表は、各社の公式料金ページ(2026年10月時点)をAIで抽出・整形し、担当者が全件を元ページと照合しました。
型3:サイト全体の方針ページで書く
当サイトでは、記事制作の一部に生成AIを利用しています。公開前に、出典の確認と内容の監修を担当者が行っています。
どの型でも、著者欄はAIにせず、内容に責任を持つ人や組織の名前を書くのが Google の推奨に沿った形です。著者情報を含めた信頼性の足し方はAI記事にE-E-A-Tを足す方法、公開前の事実確認の手順はAI記事のファクトチェック方法にまとめています。
私たちも、AIで記事を作るサービスを提供しています。記事の途中で恐縮ですが、ファクトチェックと人の確認を前提にした運用の形をご覧いただけたら嬉しいです。
ネットショップは「開示が必要」になる
例外は Google Merchant Center に商品を登録しているネットショップです。Google の生成AIコンテンツの使用に関するガイダンスには、Merchant Center にAI生成コンテンツのポリシーがあり、次の2点が書かれています。
- AIが生成した画像は、IPTC の DigitalSourceType TrainedAlgorithmicMedia メタデータを含む必要がある
- AIが生成したタイトルや説明属性などの商品データは、個別に指定したうえで、AI生成としてラベル付けする必要がある
ブログ記事の感覚で「開示は任意」と考えて商品フィードまでAIで一括生成すると、ここだけはルールが違います。ショップの商品説明をAIで作る場合は、Merchant Center 側の指定方法を先に確認してください。
やってはいけない開示
- 著者名を「AI」「ChatGPT」にする:Google が明確に「ふさわしくない」としている方法です。
- 開示したから中身は確認しなくてよい、と考える:評価されるのは目的と中身です。開示は品質の代わりになりません。
- すべての記事に同じ定型文を貼るだけ:「どのように使ったか」が伝わらないと、開示の意味が薄れます。型1〜3のように範囲や方法を書きます。
まとめ
- ブログ記事でAI使用の開示は義務ではない。読み手が作り方を気にする記事では開示が有益(Google)
- 開示するなら「AIを使った」だけでなく、どのように使い、なぜ有用かを書く
- 著者欄を「AI」にするのはふさわしくない。責任を持つ人や組織を書く
- Merchant Center の商品データと画像は、AI生成のラベル付け・メタデータが必要
- 本当の線引きは開示の有無ではなく、ランキング操作が目的かどうか
よくある質問
AIで書いた記事に「AIで作成」と書く義務はありますか?
Google 検索については義務ではありません。Google は、読み手が「これはどのように作成されたんだろう」と思うような記事ではAIや自動化の使用を開示するのは有益だとして、情報の追加を推奨しています。
記事の著者をAIにしてもいいですか?
Google は、AIを使っていることを読み手に明確に伝えることを推奨する一方で、著者の署名欄にAIと記載するのはその方法としてふさわしくないとしています。内容に責任を持つ人や組織を著者にしてください。
ネットショップの商品説明をAIで作った場合はどうなりますか?
Google Merchant Center には AI 生成コンテンツのポリシーがあり、AIが生成したタイトルや説明属性などの商品データは個別に指定してAI生成とラベル付けする必要があります。AI生成画像には IPTC の DigitalSourceType TrainedAlgorithmicMedia メタデータが必要です。
開示しないとGoogleの評価が下がりますか?
Google の判断軸は開示の有無ではなく、コンテンツを作った目的と中身です。検索ランキングの操作を主な目的に自動化でコンテンツを作ると、スパムに関するポリシー違反とみなされます。