Mihata
AI活用2026.07.24

AIでプレスリリースを作成する方法|構成テンプレとプロンプト例・炎上回避まで

「新商品を出した」「店舗をリニューアルした」——せっかくの節目なのに、告知はSNSだけで終わっていませんか。理由の多くは「プレスリリースの書き方が分からない」「作る時間がない」の二つです。ここで頼れるのが、生成AIにプレスリリースの下書きを任せるAIプレスリリース作成という進め方です。

結論から言うと、AIは実用段階にあります。プレスリリースは「タイトル→リード→本文→会社概要→問い合わせ先」という決まった型を持つ文書なので、条件を渡せばAIは型に沿った下書きと、刺さるタイトル案を数分で量産できます。一方で、AIは数値や日付の裏取り、景品表示法・薬機法に触れる表現の可否までは保証しません。「型に沿った下書きはAI、事実確認と最終判断は人」——この役割分担が失敗しないための前提です。

本記事では、中小企業が今日からプレスリリースをAIで作るために、基本構成・4ステップの手順・そのまま使えるプロンプト例・配信サービスの選び方・炎上を防ぐチェックまでを、実務目線で通しで解説します。

まず押さえる、プレスリリースの基本構成6要素

AIに指示を出す前に、プレスリリースの「型」を理解しておくと、下書きの精度が一段上がります。一般的な構成は次の6要素です。全体はA4用紙で1〜2枚に収めるのが目安とされています。

  • タイトル(見出し):30〜50字目安。事実ベースで、ここを読むかどうかが決まる最重要パート。
  • リード文:本文の要約を5W1Hで1〜3文に。ここだけで概要が伝わる密度に。
  • 本文:詳細・数字・具体例。リード文を掘り下げ、根拠を添える。
  • 背景・ストーリー:「なぜ今、なぜ自社がやるのか」。記者が共感し、記事化を判断する核。
  • 会社概要:社名・所在地・代表者・事業内容など。
  • 問い合わせ先:担当者名・電話・メール。取材依頼の窓口として必須。

この「決まった型に沿って書く」発想は日々の業務文書にも効きます。定型のあるやり取りをAIに任せる考え方は、ビジネスメールをAIで作成するテンプレートの整え方とまったく同じです。型を先に用意しておくほど、AIの出力は安定します。

AIでプレスリリースを作る4ステップと、任せる範囲

実際の作業は、次の4ステップで回します。仕上がりの質は、ステップ2の「条件の言語化」でほぼ決まります。

  1. 素材を集める(商品名・発売日・価格・特徴・担当者コメントなど、事実と数字を手元に)
  2. 構成と条件を渡して下書きを生成(型・トーン・入れる情報を明示)
  3. タイトル案を複数出させて選ぶ(1案ではなく10案から選ぶ)
  4. 人が事実・表現・法規制を確認して仕上げる

ポイントは「どこまでAIに任せ、どこを人が握るか」を最初に決めておくことです。下の表が線引きの目安です。

要素

AIに任せてよい

人が必ず確認する

タイトル案

切り口を変えた案を大量に出す

誇大・最上級になっていないか

リード・本文

型に沿った文章の整形・言い換え

数値・日付・固有名詞の正しさ

背景・ストーリー

読みやすい文章化

事実に反する脚色がないか

実績・受賞・データ

(創作リスクが高く任せない)

一次情報で裏取りしてから記載

法規制に関わる表現

(判断は任せない)

景表法・薬機法に触れないか

そのままコピペで使える、ドラフト生成プロンプト例

AIの出力は指示の具体度に比例します。以下は角括弧の中を差し替えるだけで使える、ドラフト生成用のプロンプトです。最後の一文(推測で補わない指示)が、事実誤認を防ぐ肝になります。

あなたは企業の広報担当です。以下の情報から、プレスリリースのドラフトを作成してください。/構成:タイトル→リード文(5W1H)→本文→背景・ストーリー→会社概要→問い合わせ先/トーン:事実ベースで誇張しない敬体/文量:A4で1〜2枚相当/情報:[新商品名・発売日・価格・特徴を3点・想定ターゲット・会社名]/条件:数値や固有名詞は私が与えた情報だけを使い、不明な点は推測で補わず「要確認」と明記すること。

コツは、過去に反応が良かった自社リリースを1本そのまま貼り、「この構成と文体を踏襲して」と渡すことです。ゼロから書かせるより、自社らしさと過不足のない情報量が一気に乗ります。

私たちMihataは、こうしたAI活用の「型づくり」をお手伝いしています。プレスリリースと同じ発想で「ブログ記事の下書きまで仕組み化したい」という方は、よろしければAIブログ生成ツールも覗いていただけたら嬉しいです。

記者に届く、刺さるタイトルの作り方

プレスリリースはタイトルで9割が決まると言われます。記者は日々大量のリリースに目を通すため、一行で「誰の何がどう変わるのか」が伝わらないと本文まで読まれません。効くのは具体的な数字・新規性・意外性。逆に避けたいのが、根拠のない「業界最高」「圧倒的」といった主観的な最上級表現です。タイトル出しは、AIがもっとも得意とする作業のひとつです。

次のプレスリリース本文に対して、タイトル案を10本作成してください。/条件:30〜45字/事実ベースで、最上級や誇大な表現は使わない/具体的な数字か固有名詞を1つ以上含める/「誰の・何が・どう変わるか」が一目で分かること/10案は切り口(数字訴求・課題訴求・新規性など)を変えること。/本文:[ここに本文を貼り付け]

切り口そのものが浮かばないときは、発想の広げ方を持っておくと詰まりません。ブログのネタ出しに詰まったときの考え方は、そのままタイトルの角度出しにも転用できます。

書いたら届ける——配信サービスの仕組みと費用感

プレスリリースは書いて終わりではなく、メディアに届いて初めて意味を持ちます。自社サイトへの掲載や、狙ったメディアへの直接送付でも発信はできますが、到達を一気に広げたいならPR TIMESなどの配信サービスが選択肢になります。仕組みは、登録メディアやニュースサイトへの一斉配信と、自社リリースページへのWeb掲載を束ねて代行してくれるものです。

費用感も押さえておきましょう。PR TIMESの場合、新規登録時は一律で「従量課金プラン」からのスタートで、1配信あたり3万円(税別)です。継続的に発信するなら、月額の定額プラン(月30件まで対応するプランなど)も用意されています。料金体系は改定されることがあるため、最新の条件は必ず公式ページで確認してください。まずは自社サイト掲載から始め、露出を広げたい重要リリースで配信サービスを使う、という段階的な運用が現実的です。

配信は目的ではなく手段です。プレスリリースとSNS・ブログを同じカレンダーで束ねると、発信全体の設計が楽になります。SNS側の量産は、AIでSNS投稿文を自動生成する方法で解説した考え方がそのまま使えます。

よくある失敗と、炎上を防ぐ最終チェック

AIは便利ですが、発信の責任は最後まで事業者にあります。「AIが書いたから」では免責されません。現場で起きがちな失敗は次の通りです。

  • 事実誤認・ハルシネーション:AIは受賞歴やシェア、日付を「それっぽく」創作することがあります。数値・実績・固有名詞は必ず一次情報で照合してください。
  • 誇大表現・不当表示:客観的な根拠のない「日本初」「No.1」は、品質や性能を実際より優れて見せる景品表示法の優良誤認、価格や取引条件を著しく有利に見せる有利誤認に該当するおそれがあります。「No.1」表示には調査に基づく合理的な根拠が必要です。
  • 薬機法(医薬品医療機器等法):化粧品・健康食品・サプリなどで「治る」「改善する」といった効能効果をうたうと、医薬品等の広告規制に抵触する可能性があります。表現の可否は素人判断せず、慎重に。
  • ステルスマーケティング:2023年10月から、広告であることを隠した表示は景品表示法違反です。第三者を装った発信は避けてください。

対策はシンプルで、公開前に「①事実・数値の照合 ②法規制に触れる表現 ③自社らしさ(トンマナ)」の3点を人が見るチェックリストを用意し、担当者が一度目を通してから配信することです。AIは時間を生み、人は信頼を守る。この一手間が、プレスリリースを安心して量産できる分かれ目になります。

まとめ:型はAIに、事実は人に

プレスリリースは決まった型を持つ文書なので、生成AIと相性が良い領域です。基本構成6要素をAIに渡して下書きを作り、タイトルは10案から選び、配信は自社掲載から段階的に広げる。そして数値・実績・法規制の最終判断だけは人が握る——この分担ができれば、中小企業でも広報の一歩目を軽く踏み出せます。

「自社の商材だと、どこまでAIに任せてよいか判断がつかない」という場合は、体制づくりからご相談いただけます。無理な売り込みはいたしませんので、気軽にお声がけください。

よくある質問

プレスリリースをAIで作った下書きは、そのまま配信してよいですか?

そのまま配信するのは避けてください。AIは受賞歴や数値、日付を実際と異なる形で創作すること(ハルシネーション)があり、景品表示法や薬機法に触れる表現が混じることもあります。数値や実績は一次情報で照合し、表現の可否と自社らしさを人が確認してから配信する運用をおすすめします。

プレスリリース作成にはどの生成AIを使えばよいですか?

ChatGPT・Google Gemini・Claudeなどの対話型AIであれば、いずれも型に沿った下書き作成やタイトル案の量産に対応できます。まずは無料枠で質を試し、必要な情報だけを渡して推測で補わせない指示を添えるのがコツです。特定のツールにこだわるより、指示の具体度を上げることが仕上がりを左右します。

刺さるプレスリリースのタイトルを作るコツは?

具体的な数字・新規性・意外性を一行に込め、「誰の何がどう変わるか」が一目で伝わるようにします。根拠のない最上級表現は避けてください。AIには本文を渡して30〜45字で10案ほど出させ、切り口を変えた中から人が選ぶと、質とスピードを両立できます。

配信サービスは必ず使う必要がありますか?費用はどのくらいですか?

必須ではありません。自社サイトへの掲載や狙ったメディアへの直接送付でも発信できます。到達を広げたい場合はPR TIMESなどの配信サービスが選択肢で、PR TIMESは新規登録時は従量課金プランから始まり1配信3万円(税別)が目安です。料金は改定されるため最新は公式でご確認ください。

AIで作ったプレスリリースで景表法・薬機法に違反しないためには?

「No.1」「日本初」などは客観的な根拠がなければ景品表示法の優良誤認・有利誤認に該当するおそれがあり、化粧品や健康食品で効能効果をうたう表現は薬機法に触れる可能性があります。AIの出力を鵜呑みにせず、事実・法規制・トンマナの3点を人がチェックしてから配信してください。

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