Mihata
毎日AI2026.05.20

【毎日AI】Google Antigravity 2.0 公開 — Gemini CLIは6月18日終了へ

今日のポイント

  • Google は I/O 2026 デベロッパー基調講演で Antigravity 2.0 を発表し、当日から世界的に利用可能になりました。更新されたデスクトップアプリに加え、Go 製の新 CLI と SDK が追加され、エージェントファーストの開発プラットフォームへと進化しています。
  • 既存の Gemini CLI と Gemini Code Assist IDE 拡張機能は、Google AI Pro・AI Ultra・無料ティアの消費者向けプランで 2026年6月18日 にアクセス終了となります。今後の移行先は Antigravity CLI です。
  • Antigravity 2.0 は Antigravity チームと共同開発された Gemini 3.5 Flash で駆動し、複数エージェントの同時オーケストレーションやバックグラウンド実行を標準搭載しています。

Antigravity 2.0 とは — エージェントファーストの開発プラットフォーム

Antigravity 2.0 は、AI エージェントを中心に据えた Google の開発プラットフォームです。これまでの「コード補完を AI が支援する IDE」とは異なり、複数のエージェントを並行して走らせ、タスクを丸ごと委譲することを前提に設計されています。

構成は大きく 3 つで、更新されたデスクトップアプリ、Go 製の新しい CLI、そして独自ワークフローを組み込める SDK から成ります。デスクトップ・ターミナル・プログラマブルの 3 経路で同じエージェント基盤に接続できるため、開発者の作業スタイルを問わず Antigravity の機能を呼び出せます。

位置づけとしては「エージェントオーケストレーション環境」と表現するのが近く、関連プロダクトの Gemini Spark も内部でこの Antigravity ハーネスを利用しています。

新機能 — マルチエージェント、スケジュール実行、Go製CLI、SDK

  • マルチエージェントオーケストレーション: 複数のエージェントを同時に立ち上げ、相互に連携させながら作業を進められます。
  • カスタムサブエージェントワークフロー: 自前の業務フローに合わせてサブエージェントを定義し、再利用可能なワークフローとして保存できます。
  • バックグラウンドのタスクスケジュール: 自動実行されるジョブをスケジュール登録でき、夜間バッチや定期メンテナンスをエージェントに任せられます。
  • Go 製の新 CLI: 軽量・高速でターミナル中心のワークフローに統合しやすい設計です。
  • SDK: 既存のアプリケーションや CI/CD パイプラインから Antigravity のエージェントを呼び出し、独自ワークフローを組み込めます。

Antigravity CLI — Go製で高速、サンドボックス・認証マスキング標準装備

新しい Antigravity CLI は Go で書き直され、公式ブログでも「snappier and more responsive(より機敏で応答性が高い)」と紹介されています。従来 Node.js ベースだった Gemini CLI と比較し、起動時間や常駐リソースの面で開発者体験が大きく改善されました。

セキュリティ面も標準で強化されており、クロスプラットフォームの端末サンドボックス、認証情報のマスキング、強化された Git ポリシーが標準で組み込まれています。CLI から長時間タスクを走らせる場合でも、認証情報の漏洩や意図しないコミット・プッシュを抑止できる設計です。

エージェントは非同期にオーケストレーションされ、複数の作業を CLI 内で並列に走らせながら結果を集約できます。ローカル開発機での試用から、CI 環境でのバッチ運用まで一本の CLI で扱える点が特徴です。

Gemini CLI は 2026年6月18日 に消費者向け終了

公式ブログによると、Gemini CLI と Gemini Code Assist IDE 拡張機能は 2026年6月18日 に、Google AI Pro・Google AI Ultra・無料ティア(Gemini Code Assist for individuals)の各ユーザー向けのリクエスト提供を停止します。Gemini Code Assist for GitHub も新規インストールが不可となります。

該当プランを利用している開発者は、終了日までに Antigravity CLI への移行が必要です。Google は技術ドキュメントを公開済みで、移行手順を解説するビデオチュートリアルも今後数週間で公開すると案内しています。

業務でスクリプトに gemini コマンドを組み込んでいるチームは、6月18日までにコマンド名や認証フローの差分を確認しておくのが安全です。CI のシェルスクリプトや GitHub Actions ワークフローに直接依存している場合、置き換え忘れがそのまま本番障害につながりかねません。

Gemini 3.5 Flash で駆動 — Antigravityと共同開発

Antigravity 2.0 の中核モデルは Gemini 3.5 Flash です。Antigravity チームと共同開発されたモデルで、エージェント用途に最適化されているとされています。

「Flash」の名のとおりレイテンシを重視した設計で、複数エージェントを同時に走らせるユースケースや、バックグラウンドのタスクスケジュール実行で生きる構成です。重い推論が必要な場合は別系統のモデルを併用する設計も SDK 経由で可能です。

プラン別の利用上限

Antigravity 2.0 は無料でも試せますが、本格利用には有料プランのほうが快適です。$100 の AI Ultra は AI Pro 比 5 倍、$200 の AI Ultra は AI Pro 比 20 倍の Antigravity 利用枠が割り当てられます。

プラン別の上限や付帯サービスの整理は AI Ultra 新プラン解説の記事 にまとめています。チーム導入時のコスト試算の参考にしてください。

開発現場で何が変わるか

これまで AI コーディング支援は「コード補完」「対話による生成」が中心でしたが、Antigravity 2.0 によって「タスクをエージェントに丸ごと任せる」開発スタイルが現実的な選択肢になります。バックグラウンド実行とスケジュール機能を組み合わせれば、リファクタリングや依存更新、テスト追加といった定型作業を夜間に走らせ、朝にレビューだけ行う運用も可能です。

Mihata でもエンタープライズ向けの開発支援案件では、レビュー・テスト・リリースの各工程にエージェントを差し込み、人間の判断が必要な箇所だけに集中できる体制づくりを進めています。Antigravity SDK によって、既存社内システムにエージェントを組み込むハードルが下がった点は実装現場として大きな前進です。

一方で、6月18日の Gemini CLI 終了は 既存スクリプトの棚卸し期限 としての意味も持ちます。社内ツールに組み込んでいる場合は、5月中に移行計画を立てておくのが安全です。

まとめ

Antigravity 2.0 は、Google の開発者向け AI を「エージェントファースト」へと舵を切らせる節目のリリースです。Go 製 CLI と SDK の追加、マルチエージェントとスケジュール実行の標準搭載、そして Gemini 3.5 Flash による高速な応答という三点が、現場の開発体験を大きく変えていきます。

同時に、Gemini CLI と Gemini Code Assist IDE 拡張機能は 2026年6月18日 で消費者向けプランの提供が終了します。移行作業は早めに着手し、Antigravity CLI を前提とした運用へ切り替えていきましょう。

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