今日のポイント
- Googleが2026年5月19日のI/O 2026で「AI Ultra」を再構成し、月額100ドルの新プランを新設しました。
- 既存の上位AI Ultraは月額250ドルから200ドルへ値下げされ、Antigravityの利用上限はAI Pro比20倍を維持します。
- 利用上限は「compute-used(計算量ベース)」へ移行し、5時間ごとにリフレッシュされる仕組みになります。
Google AI Ultra が大幅再編 — 新$100プランと$200プランの2層構成へ
Googleは2026年5月19日のI/O 2026で、個人向けAIサブスクリプション「Google AI Ultra」を再構成すると発表しました。月額250ドルの単一プランだったAI Ultraに、月額100ドルの新プランを追加し、上位プランは200ドルへ値下げされます。
背景には、OpenAI「ChatGPT Pro(月額200ドル)」やAnthropic「Claude Max」など上位サブスクの選択肢が広がってきたことがあります。価格帯を細かく切り分けて幅広い利用者を取り込む狙いです。全体像はピラー記事「毎日AI 2026年5月20日号」もご覧ください。
プラン比較表 — AI Pro / 新$100 Ultra / $200 Ultra
新しい3プラン構成を、価格・特典・利用上限・対象ユーザーで整理します。
プラン | 月額 | 主な特典 | 利用上限 | 対象 |
|---|---|---|---|---|
AI Pro | 継続 | Gemini app、YouTube Premium Lite | 標準 | 一般、学生 |
AI Ultra(新) | $100 | 5倍上限、Antigravity優先、Gemini Spark、20TB、YouTube Premium | Proの5倍 | 開発者、ナレッジワーカー |
AI Ultra(既存) | $200(旧$250) | $100全特典+Project Genie | Proの20倍 | 研究者、ヘビー利用者 |
$200プランは「全く同じ機能を維持したまま値下げ」と公式ブログで明記されており、実質的に月額50ドル、年間600ドルの値下げです。
新$100/月 AI Ultra — 開発者・ナレッジワーカー向け
新しい月額100ドルのAI Ultraは、AI Proでは物足りないが$200までは要らない層が対象です。公式では「developers, technical leads, knowledge workers, and advanced creators」と表現されています。
含まれる主な内容は以下のとおりです。
- Gemini app と Antigravity の利用上限が AI Pro の5倍
- Google Antigravity への優先アクセス
- Google ドライブ 20TB のクラウドストレージ
- YouTube Premium(広告なし視聴・バックグラウンド再生対応)
- 来週ベータ提供開始の Gemini Spark(米国先行)
20TBストレージとYouTube Premiumだけで月額20ドル以上に相当するため、AI Proからのアップグレード障壁は低めの設計です。
既存$250 → $200 へ値下げ — Antigravity 20倍上限はそのまま
従来の上位AI Ultra($250)は、$200に値下げされて継続提供されます。Googleは「全く同じ機能を維持」とコメントしており、機能カットを伴わないストレートな値下げです。
最大の特徴は、Gemini appとAntigravityの利用上限がAI Pro比「20倍」と非常に大きい点です。新$100プランの「5倍」と比べても4倍の差があり、エージェントを常時動かす研究者・上級開発者向けの位置付けが明確になりました。詳しくは「Antigravity 2.0 の主要アップデート」もご参照ください。
利用上限は「compute-used」モデルへ移行 — 5時間ごとにリフレッシュ
今回のリニューアルで重要なのが、利用上限の計測方法です。これまでの「1日あたり◯プロンプト」方式から、「compute-used(使用した計算量)」ベースのモデルへ移行します。
compute-usedは、プロンプトの複雑さ・使用機能・チャット長などを総合的に考慮して計算量を見積もる方式で、公式ブログでは「5時間ごとにリフレッシュされ、週単位の上限まで利用できる」と説明されています。上限到達時は軽量モデルへ自動的に切り替わり、利用が完全に止まらない設計です。
新プランに Gemini Spark を同梱 — 24時間動く個人AIエージェント
新$100プランと既存$200プランの両方で、来週から提供開始されるGemini Sparkが利用できます。Sparkはメール下書きやリサーチ、スケジュール調整などをバックグラウンドで継続実行する個人エージェントです。初期提供は米国のテスター向けベータで、その後AI Ultra加入者へ展開されます。詳細は「Gemini Spark — 24時間働く個人エージェント」をご参照ください。
どのプランを選ぶべきか — 用途別の判断軸
実務目線で整理すると、判断軸は「Antigravityをどれだけ使うか」「Sparkを業務フローに組み込むか」の2点です。一般的なチャット利用が中心ならAI Proで十分なケースが多いはずです。
開発業務でAntigravityを日常的に動かしたり、Sparkに定型タスクを任せたい方は新$100プランが現実的です。エージェントを並列で常時稼働させる研究者・先端開発者は、20倍上限の$200プランが安定運用に向きます。なおGemini Sparkは米国先行のため、日本ユーザーは正式提供を待つ必要があります。
まとめ
GoogleはI/O 2026で、AI Ultraを「新$100」「既存$200(旧$250)」の2層構成に再編し、AI Proを含めた3プラン体制へ移行しました。価格を下げつつcompute-usedモデルとGemini Sparkを軸に、エージェント時代の主導権を取りに来た構成と言えます。
ChatGPT ProやClaude Maxといった他社上位プランと真っ向勝負する価格設計で、個人向けAIサブスクの選び方は今後さらに難しくなります。Mihataでは、業種・業務に合わせた最適な組み合わせをご提案しています。