2026年10月4日時点で、HomePod のソフトウェアの最新版は HomePod Software Version 27 です。Apple の公式ページ「HomePod のソフトウェア・アップデートについて」に並ぶ版の一覧でいちばん上にあるのがこの27で、iOS や macOS のように 27.0.1 は出ていません。
そして HomePod は、iPhone のように本体で「ソフトウェアアップデート」を開いてボタンを押す機器ではありません。Apple の説明は「デフォルトで、HomePodとHomePod miniにはソフトウェアアップデートが自動的にインストールされます」で、手で入れたいときの導線は iPhone・iPad・Mac の「ホーム」アプリ側にあります(HomePodをアップデートする)。
つまり「更新できない」の正体は、ほとんどが ①手元の iPhone / iPad / Mac の OS が古い ②自動アップデートがオフ ③ホームの所有者ではない端末で見ている ④HomePod が Wi-Fi か電源から外れている の4か所のどれかです。この記事はその4か所を公式手順だけで順に潰し、そのうえで「27 で何が変わったのか」と「公式に書かれていないので外からは確認できないこと」をはっきり分けて書きます。
現行版は HomePod Software 27(27.0.1 は無い)
Apple が HomePod Software Version 27 について書いているのは、次の3点だけです(公式ページの原文より)。
- Apple Music の AutoMix に対応。「DJのように曲から曲へシームレスに移行し、タイムストレッチとビートマッチングによって途切れのない再生を実現します」
- AirPlay のパフォーマンス向上。「iPhone、iPad、またはMacからミュージックを共有する際の接続が高速になり、反応がよくなっています」
- バグ修正とセキュリティアップデート
この3行以外、Apple は HomePod 27 について何も書いていません。ここは重要なので先に断っておきます。他の Apple プラットフォームと違って HomePod は細かい修正内容が公開されないため、「27 にすると何が直るのか」をこの3行より詳しく書いている情報は、公式由来ではありません。
もうひとつ押さえておくと役に立つのが、HomePod の版は長く「中身の説明が無い」更新が続いていたという点です。公式ページを上から辿ると、26.0.1・26.1・26.2・26.3・26.4・26.5・26.6 の7版が連続して「このアップデートには、パフォーマンスと安定性の改善が含まれます」の1行だけ。機能名が書かれたのは Software 26(Apple Music のクロスフェード対応と AirPlay の改善)までさかのぼります。
その流れで見ると、27 は「クロスフェード(26)→ AutoMix(27)」という曲のつなぎ方の延長線上にある版だと分かります。逆に言えば、音楽のつなぎ目と AirPlay の反応に不満が無いなら、27 で体感が変わる部分は小さいかもしれません。
Apple TV の tvOS 27 も、27.0.1 が出ていないまま初版で止まっています。9月28日に 27.0.1 が配信された iPhone・iPad・Mac・Apple Watch と違い、HomePod と Apple TV は「27 のまま」という点が共通しています。
自分の HomePod のバージョンを確認する手順
HomePod 本体に画面は無いので、バージョンは「ホーム」アプリで見ます。Apple の公式手順(HomePodをアップデートする)はこうです。
- iPhone・iPad・Mac が最新バージョンの iOS / iPadOS / macOS になっているかを先に確認する
- 「ホーム」アプリを開く
- 詳細ボタンをタップまたはクリックし、「ホーム設定」をタップする
- 「ソフトウェアアップデート」をタップする
- 新しいアップデートがあれば「アップデート」を選ぶ
この「ソフトウェアアップデート」の画面が、確認と更新の両方を兼ねています。公式の説明では「HomePodが最新の状態になっているかどうかもわかり、インストール済みのHomePodソフトウェアも表示されます」とあり、ここに出ている番号が今入っている版です。つまりバージョン確認の場所と更新ボタンの場所は同じで、別メニューを探す必要はありません。
更新が始まったときの見分け方も公式に書かれています。「アップデート中は、HomePodの上部に回転する白いランプが表示されます」。この間は電源を抜かないでください。
手順1を軽く見ないことをおすすめします。公式手順がいちばん最初に手元の OS の更新を置いているのは、HomePod の更新画面にたどり着く前提がそこにあるからです。iPhone 側が止まっていると、HomePod を疑っても出口がありません。iPhone 側に iOS 27 が出てこない・進まないときの切り分けを先に済ませてから、ホームアプリに戻るほうが早いです。
更新できないときに見る4か所(切り分け表)
HomePod の更新は自動で走るのが既定なので、「押しても反応しない」よりも「そもそも更新が降ってくる条件が崩れている」ことのほうが多いです。公式ページで裏の取れる範囲だけを表にしました。
見る場所 | 症状の出かた | やること | 根拠 |
|---|---|---|---|
①手元の OS | ホーム設定に「ソフトウェアアップデート」が見当たらない/表示が古い | iPhone・iPad・Mac を最新の iOS / iPadOS / macOS にする | 公式手順の第1ステップ |
②自動アップデート | いつまで経っても勝手に上がらない | 「ソフトウェアアップデート」で「HomePod」を選び、自動アップデートをオンにする | 公式手順の但し書き |
③ホームの所有者か | 共有で招待された端末では操作できない/項目が出ない | HomePod の設定に使った Apple Account の端末で開く | 共有ユーザーは HomePod を追加できない旨の公式記載 |
④Wi-Fi と電源 | ホームアプリに「応答なし」と出る、更新が途中で止まる | Wi-Fi の信号強度を確認し、電源は抜かずに待つ | 「反応しない場合」の公式手順 |
⑤再起動 | 上の4つを直しても変わらない | ホームアプリから HomePod を再起動する | 公式の再起動手順 |
⑥リセット | 再起動しても反応が戻らない | 最後の手段。設定が消えるので公式手順を読んでから | 公式のリセット手順 |
①手元の iPhone / iPad / Mac の OS を先に上げる
公式手順の1行目が「デバイスが最新バージョンのiOS、iPadOS、またはmacOSにアップデートされていることを確認します」です。ホームアプリは手元の OS に同梱されているので、古い OS のままだと新しい HomePod の版を扱えないことがあります。HomePod を触る前に、まず手元を上げてください。
②自動アップデートがオンかを「ソフトウェアアップデート」の中で確認する
見落としやすいのがここです。公式ページには「新しいアップデートがない場合は、「HomePod」を選択して自動アップデートを有効にしておけば、最新のソフトウェアがリリースされ次第自動的に入手できます」と書かれています。つまり自動アップデートのスイッチは、独立したメニューではなく「ソフトウェアアップデート」画面の中の「HomePod」の先にあります。
ここがオフだと、何日待っても版は上がりません。「アップデートが来ない」と感じている人の多くは、この1スイッチだけの話です。
③ホームの所有者の端末で開いているか
家族と「ホーム」を共有している場合、招待された側の端末では HomePod まわりの操作に制限があります。Apple は「共有ユーザーが、HomePod、Apple TV、AirPlay対応のスマートテレビやスピーカーをホームアプリに追加することはできません。ホームアプリでホームの所有者になっている場合に限り、これらのデバイスを追加できます」と明記しています(ホームのコントロールを共有する)。
また HomePod のリセット手順でも、Apple は「HomePodの設定に使ったApple AccountでサインインしているiPhone、iPad、またはMacで、ホームアプリを開きます」と条件を付けています(HomePodやHomePod miniをリセットする)。自分の端末で項目が出ないときは、設置したときに使った Apple Account の端末を借りるのがいちばん確実です。
なお「アクセサリを追加/編集」の権限は、ホーム設定の「メンバー」から所有者が個別にオン・オフできます。家族の端末で何もできないときは、権限がオフになっている可能性もあります。
④Wi-Fi の信号強度と電源を確認する
ホームアプリで HomePod の下に「応答なし」と出ているなら、更新以前の問題です。Apple の公式手順(HomePodやHomePod miniが反応しない場合)では、ホームアプリで HomePod → 設定ボタン → 下にスクロールして「Wi-Fiネットワーク」の信号強度インジケータを見ます。
判断の目安も公式に数字で書かれています。「信号強度のインジケータが2本またはそれ以下だと、Wi-Fiの信号は弱いです」。この場合はルーターに近づけ、電子レンジなどの干渉源を離します。インジケータに感嘆符が出ているときは別の対処が案内されています。
もうひとつ知っておくと迷わないのが、ホテルや寮のような追加サインインが必要な Wi-Fi(キャプティブポータル)にも HomePod は対応していること。ただし「ピアツーピアのトラフィックを遮断するネットワーク」では信号強度が表示されないと公式に書かれています。社員寮や学校の回線で挙動がおかしいときは、この線を疑ってください。
⑤再起動、そして最後の手段のリセット
ここまでで変わらなければ再起動です。公式手順は「ホームアプリを開く → HomePod → 設定ボタン →「HomePodをリセット」を選択し、「HomePodを再起動」を選択」です。メニュー名が「リセット」なので手が止まりますが、この階層の中に再起動があります。再起動の選択肢が出ないときは、電源から抜いて差し直します。
それでも反応しないときだけ、工場出荷時の設定へのリセットに進みます。設定が消える操作なので、この記事では手順を書き写しません。Apple の公式ページ(HomePodやHomePod miniをリセットする)を開いて、そのとおりに進めてください。公式には、2台をステレオペアにしている場合は先にペアを解除する必要がある、HomePod mini は Mac や Windows に USB-C でつないで「復元」できる、といった前提条件も書かれています。
HomePod Software 27 で変わったこと
AutoMix は Apple Music 側の機能(契約と音質設定に条件あり)
27 の目玉の AutoMix は HomePod だけの機能ではなく、Apple Music の機能です。そのため条件は Apple Music 側のページに書かれています(Apple MusicアプリでAutoMixまたはクロスフェードのオン/オフを切り替える方法)。公式に明記されている条件は次の2つです。
- Apple Music のサブスクリプションが必要。「Apple Musicのサブスクリプションに登録していない場合、「AutoMix」はグレイ表示になります」「利用できるトランジションオプションは、クロスフェードのみです」
- ハイレゾロスレスでは使えない。「AutoMixとクロスフェードは、ハイレゾロスレスでは利用できません」ため、音質設定の変更が案内されています
さらに、AutoMix が「効かない」ケースも公式が4つ挙げています。アルバムを順番に再生している/ジャンルやテンポが対応していない/ミュージックライブラリからアップロードしたコンテンツ/iTunes Store で購入してダウンロードした曲。27 に上げたのに曲のつなぎ目が変わらない、という場合はまずこの4つに当てはまっていないかを見てください。不具合ではなく仕様の範囲である可能性が高いです。
AirPlay は「速く・反応がよく」だけで、数値は公式に無い
もう1点の AirPlay 改善について、公式の表現は「接続が高速になり、反応がよくなっています」だけです。何ミリ秒速くなったのか、どの条件で効くのかは書かれていません。体感が変わらなくても、それが異常かどうかを公式で判定する材料はありません。
公式に書かれていないので「分からない」こと
ここがこの記事でいちばん正直に書いておきたい部分です。HomePod は、他の Apple プラットフォームと情報の出方が根本的に違います。
1. セキュリティ修正の内容が公開されない。Apple のセキュリティ情報の一覧(Apple security releases)を 2026年10月4日に調べたところ、掲載されている319行のうち HomePod の行は1つもありません。iOS 27.0.1 や watchOS 27.0.1 はここに行があり(いずれも「このアップデートには公開された CVE エントリがありません」という注記付きで)、少なくとも配信日と対象機種が確認できます。HomePod はその行自体が無いため、27 に含まれる「セキュリティアップデート」の中身を外から照合する手段がありません。CVE が公開されない版をどう読むかは iOS 27.0.1 でも同じ論点になりましたが、HomePod はそれよりさらに情報が少ない状態です。
2. 機種別の差分が書かれていない。公式ページは HomePod Software Version 27 を1つの見出しで説明しており、HomePod(第1世代)・HomePod(第2世代)・HomePod mini で内容が同じなのか違うのかを分けて書いていません。更新手順のページが「HomePodとHomePod mini」とまとめて書いていることから、少なくとも手順は共通だと読めますが、機能の対応状況まで同じだと公式に断定されているわけではありません。
3. 27.0.1 のような小刻みな版が出るかは未発表。iPhone・iPad・Mac・Apple Watch・Apple Vision Pro には 2026年9月28日に 27.0.1 が配信されましたが、2026年10月4日時点でHomePod の 27.0.1 は存在しません。出る予定があるのかも、Apple は何も言っていません。「いつ来る」と書いてある情報は公式由来ではないと考えてください。
この3つを押さえておくと、「更新したのに何が変わったか分からない」のはあなたの環境の問題ではなく、公式が書いていないからだと切り分けられます。切り分けができれば、原因探しに時間を使わずに済みます。
まとめ:自動更新が既定なので「待つ条件」を整える
HomePod の更新は、押しに行く機器ではなく条件を整えて待つ機器です。現行版は HomePod Software 27。確認と更新はどちらもホームアプリの「ホーム設定 → ソフトウェアアップデート」で、見るべきは手元の OS・自動アップデートのスイッチ・ホームの所有者かどうか・Wi-Fi と電源の4点です。リセットは最後の手段で、必要になったときだけ公式手順を開いてください。
Apple Watch も「本体ではなく iPhone 側から更新する」構造が同じなので、同じ順番で切り分けられます。家にある Apple 製品が複数台ある場合は、まず手元の iPhone を最新にしてから各デバイスに降りていくのが結局いちばん早いです。
記事の流れから少し外れますが、こうした「公式が書いていない範囲をどこまで調べて、どこで止めるか」の線引きは、社内のIT・AI活用でも毎回出てくる論点です。Mihata では、調べ方のルールづくりから運用の自動化まで、実際の業務に合わせてお手伝いしています。関心があれば下記をご覧ください。
よくある質問
HomePod の現在のソフトウェアバージョンはどこで見られますか?
iPhone・iPad・Mac の「ホーム」アプリで、詳細ボタン→「ホーム設定」→「ソフトウェアアップデート」を開きます。公式の説明どおり、この画面にインストール済みの HomePod ソフトウェアが表示され、最新かどうかも分かります。
HomePod の最新バージョンは何ですか?
2026年10月4日時点では HomePod Software Version 27 です。iPhone などに9月28日に配信された 27.0.1 に相当する版は、HomePod には出ていません。
自動アップデートはどこでオンにしますか?
同じ「ソフトウェアアップデート」画面の中で「HomePod」を選び、自動アップデートを有効にします。独立したメニューではないため見落としやすい場所です。オンにしておくと、新しい版が公開され次第自動的に入ります。
家族の iPhone からは更新の項目が出ません。なぜですか?
ホームを共有しているだけの端末では HomePod まわりの操作に制限があります。Apple は、共有ユーザーは HomePod や Apple TV をホームアプリに追加できず、ホームの所有者だけが追加できると明記しています。HomePod の設定に使った Apple Account の端末で開いてください。
HomePod Software 27 では何が直ったのですか?
Apple の公式説明は「Apple Music の AutoMix 対応」「AirPlay の接続が高速で反応がよくなる改善」「バグ修正とセキュリティアップデート」の3点だけです。HomePod は Apple のセキュリティ情報一覧に版が掲載されないため、どのセキュリティ問題が修正されたかを外から確認する手段はありません。