Mihata
セキュリティ2026.10.27

WordPressとPHPのバージョン確認|管理画面なしでも

脆弱性のニュースを見たとき、最初に必要なのは「自分のサイトは該当するのか」の答えです。そのためには、WordPress の版と、サーバーで動いているPHP の版の2つが分かれば足ります。この記事では、管理画面に入れる場合と入れない場合に分けて、確認の手順をまとめました。根拠は WordPress 本体のソースコードと PHP の公式リポジトリです。

結論:管理画面の「サイトヘルス」→「情報」で、WordPress と PHP の版が両方わかる

いちばん確実なのは、管理画面の「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」タブです。「WordPress」の欄に WordPress の版、「サーバー」の欄に PHP の版が並びます。WordPress 本体のソース(サイトヘルスの情報を組み立てる class-wp-debug-data.php)でも、「Server」の項目に「PHP version」が含まれていることを確認できます(WordPress のソース)。

管理画面に入れないときは、ページのソースに出る generator の記述と、レンタルサーバーの管理パネルの PHP 設定で調べます。ただし前者は消されていることがあり、後者は「Web で動く PHP」と「SSH の php コマンド」が別の版になっていることがあるので、読み方に注意が要ります(後述)。

確認方法の早見表

方法

わかるもの

必要なもの

注意

ツール → サイトヘルス → 情報

WordPress・PHP・データベースの版

管理者でログイン

いちばん確実

ダッシュボードの「概要」・画面右下

WordPress の版

ログイン

PHP の版は出ない

ページのソースの generator

WordPress の版

ブラウザだけ

テーマやプラグインで消されていることがある

レンタルサーバーの管理パネル

PHP の版(ドメインごと)

サーバーのログイン

ドメインごと・ディレクトリごとに違う場合がある

SSH で php -v

コマンドの PHP の版

SSH

Web で動く PHP と別の版のことがある

WP-CLI で wp core version

WordPress の版

SSH と WP-CLI

—

管理画面に入れる場合

1. サイトヘルスの「情報」で両方を見る

  1. 管理画面の左メニューから「ツール」→「サイトヘルス」を開く。
  2. 上部の「情報」タブを押す。
  3. 「WordPress」の欄を開くと WordPress の版、「サーバー」の欄を開くと PHP の版が出る。

この画面にはプラグインとテーマの版も並ぶので、プラグインの脆弱性が出たときもここで照合できます。

2. ダッシュボードで WordPress の版を見る

ダッシュボードの「概要」の欄と、管理画面の右下に WordPress の版が表示されます。PHP が古い場合は、ダッシュボードに PHP の更新を促す枠が出ます(WordPress 本体のソースでは、英語の見出しが「PHP Update Required」と「PHP Update Recommended」の2段階で用意されています。dashboard.php)。この枠が出ているなら、PHP の版を急いで確認してください。

管理画面に入れない場合

1. ページのソースで WordPress の版を見る

WordPress は標準で、ページの <head> に <meta name="generator" content="WordPress 6.x"> の形で版を出力します(general-template.php の wp_generator)。ブラウザでサイトを開き、ページのソースを表示して「generator」で検索すると見つかります。

ただし、この記述はセキュリティ系のプラグインやテーマで消されていることが多く、見つからなくても「WordPress ではない」「最新版だ」という意味にはなりません。確実な答えが要るときは、管理画面かサーバー側で確かめてください。

2. レンタルサーバーの管理パネルで PHP の版を見る

多くのレンタルサーバーは、管理パネルの「PHP バージョン設定」のような画面で、ドメインごとに使う PHP の版を選ぶ仕組みです。複数のサイトを1つの契約で動かしている場合は、サイトごとに版が違うことがあるので、該当するドメインの行を見てください。各社の状況はレンタルサーバー別の PHP 脆弱性対応状況にまとめています。

3. SSH の php -v は「Web の PHP」と違うことがある

SSH で php -v を打つと PHP の版が出ますが、これはコマンドラインの PHP の版で、Web サイトを動かしている PHP と同じとは限りません。レンタルサーバーでは両者を別々に設定する仕組みのことがあり、ここを取り違えると「更新したはずなのに古い版で動いていた」という事故になります。Web 側の版は、上のサイトヘルスか管理パネルで確認してください。WordPress の版は、WP-CLI が使えるなら wp core version で出せます。

私たちは、こうした版の確認から PHP・WordPress の更新作業まで、ホームページの保守をお手伝いしています。記事の途中で恐縮ですが、「確認はできたけれど、上げるのが怖い」という場合は、よろしければあわせてご覧いただけたら嬉しいです。

版がわかったら:いまの目安

WordPress 本体の readme(2026年10月27日時点の開発版)では、動作に必要な最低条件はPHP 7.4 以上・MySQL 5.5.5 以上、推奨はPHP 8.3 以上・MySQL 8.0 以上(または MariaDB 10.11 以上)です(readme.html)。最低条件を満たしていても、推奨に届いていない版は早めに上げる候補です。

PHP については、2026年10月21〜22日に各系列の修正版が出ています(PHP 公式リポジトリの NEWS による)。

PHP の系列

10月の修正版

判断

8.5

8.5.12(10月22日)

これ以降なら修正済み

8.4

8.4.27(10月22日)

これ以降なら修正済み

8.3

8.3.36(10月21日)

これ以降なら修正済み

8.2

8.2.35(10月21日)

これ以降なら修正済み

8.1 以前

修正版なし

8.2 以上へ上げる

表の版は php-src の NEWS(各系列のブランチ)で確認したものです。8.1 以前の扱いはPHP 7.4・8.1 以前は修正版なしの記事、10月の脆弱性そのものはPHP2Shell とは、上げた後に画面が真っ白になったときはPHP を上げたら真っ白になったときの戻し方を見てください。

まとめ

  • WordPress と PHP の版は、管理画面の「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」で両方わかる。
  • 管理画面に入れないなら、ページのソースの generator(消されていることがある)と、レンタルサーバーの管理パネルの PHP 設定。
  • SSH の php -v は Web の PHP と違うことがある。
  • PHP は 8.2.35/8.3.36/8.4.27/8.5.12 以降なら10月の修正済み。8.1 以前は修正版が無い。

よくある質問

WordPress のバージョンはどこで確認できますか?

管理画面の「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」タブの「WordPress」の欄、またはダッシュボードの「概要」と管理画面の右下で確認できます。管理画面に入れない場合は、ページのソースの generator の記述で分かることがありますが、プラグインやテーマで消されていることもあります。

PHP のバージョンはどこで確認できますか?

WordPress なら「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」タブの「サーバー」の欄に PHP の版が出ます。管理画面に入れない場合は、レンタルサーバーの管理パネルの PHP 設定を見てください。ドメインごとに版が違う場合があります。

SSH の php -v で出た版を信じていいですか?

注意が必要です。php -v はコマンドラインの PHP の版で、Web サイトを動かしている PHP とは別に設定されていることがあります。Web 側の版はサイトヘルスか管理パネルで確認してください。

どの PHP の版なら安全ですか?

2026年10月の脆弱性については、8.2.35・8.3.36・8.4.27・8.5.12 以降が修正済みです(PHP 公式リポジトリの NEWS による)。8.1 以前には修正版が出ていないので、8.2 以上へ上げる必要があります。WordPress の推奨は PHP 8.3 以上です。

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