Mihata
AI活用2026.10.04

ChatGPT Finances 使えない|米国限定・Free と Go へ開放

ChatGPT の「Finances」は、銀行口座やクレジットカード、投資口座などを接続して、支出の内訳・請求予定・サブスク・純資産・ポートフォリオを1か所で見ながら、その数字を踏まえて ChatGPT に質問できる機能です。2026年10月2日のリリースノートで、この Finances が Free と Go にも広がりました(それまでは Pro と Plus のみ)。

ただし、日本語で「使えない」と検索して辿り着いた方に最初にお伝えすべきことがあります。OpenAI の公式ヘルプは Finances の提供範囲を「米国で(in the U.S.)」と明記しており、日本で使えるかどうかについては何も書いていません(2026年10月4日時点)。プランを Go や Plus に上げても出てこない場合、原因はプランではなく地域か段階配信である可能性が高い、というのが現在の公式情報から言える結論です。

以下では公式リリースノートと公式ヘルプを実際に読み、「公式が書いていること」と「公式が書いていないこと」を分けて整理します。推測で提供地域や対応金融機関を埋めることはしません。

ChatGPT Finances とは何か|公式の説明を読む

Finances には OpenAI の専用ヘルプ記事 Finances in ChatGPT があります。冒頭の一文は「Connect financial accounts to ChatGPT in the U.S. to review spending, balances, subscriptions, and account data.」で、米国で金融口座を接続し、支出・残高・サブスク・口座データを見るための機能と定義されています。

接続経路は2つあり、金融口座は Plaid 経由、信用情報(クレジットレポートとスコア)は Experian 経由です。公式は「これらは別々の接続で、どちらか一方だけでも両方でも使える」と説明しています。銀行をつながずに信用スコアだけ見ることもできる、という作りです。

公式が「できる」と書いていること

ヘルプ記事が列挙している用途は、おおむね「見える化」と「整理」に寄っています。

  • お金がどこに出ていっているかの把握(カテゴリ別の支出)
  • サブスクや定期請求の洗い出し、今後の支払い予定の確認
  • 今月の支出と直近のトレンドの比較
  • 純資産の推移、ポートフォリオの配分、保有株式・ETFの日次の変動
  • 予算・貯蓄目標・返済・大きな買い物の計画づくり
  • Experian のクレジットレポートにもとづく信用スコアとその変動要因の確認

ダッシュボードには「カテゴリ別支出」「今月の支出」「今後の支払い」「サブスク」「純資産」「ポートフォリオ配分」「信用スコア」などのウィジェットが並びます。ただしウィジェットは「十分な接続データがあるときにだけ表示される」と明記されているので、つないだ直後に空欄が多いこと自体は仕様の範囲です。

チャット側からは /finances または @finances と打って呼び出せます。「来年の初めに車を買うために貯金している」といった文脈を伝えると financial memories(金融メモリ)として保存され、以後の会話に反映されます。Finances のページの三点メニューからいつでも閲覧・削除できます。

公式が「できない」と明記していること

ここは Finances を業務で検討するときに最も重要な部分です。公式ヘルプは ChatGPT ができないことを箇条書きで列挙しています。

  • 送金する
  • 請求を支払う
  • 口座設定を変更する
  • 売買(トレード)を行う
  • 退職年金の拠出額を変更する
  • 金融口座を開設・解約する
  • 確定申告を行う
  • 金融・法務・税務・投資のアドバイザーとして振る舞う

公式は続けて「ChatGPT は受託者(fiduciary)でも、登録投資顧問でも、ブローカーディーラーでも、税務申告代行でも、法律事務所でもない。回答は情報提供と計画のためのものに限られる」「法務・税務・投資上の判断をする前に資格のある専門家に相談すべきで、財務上の判断の責任は利用者にある」と書いています。Finances は「手を動かす」機能ではなく「読み解きを助ける」機能です。本記事でも具体的な運用方針や銘柄の話は扱いません。ChatGPT の出力を資産判断の根拠にしないという線だけは、公式の但し書きどおりに引いておくべきです。

2026年10月2日の変更点|Free と Go へ広がった

今回の変更の一次ソースは ChatGPT のリリースノートです。10月2日のエントリ「Finances expands to Free and Go users」は、「Finances in ChatGPT is rolling out to Free and Go users in the U.S. on web, iOS, and Android.」の一文で、対象プラン(Free と Go)・地域(米国)・プラットフォーム(web / iOS / Android)の3点だけを明示しています。

Finances は一度に全プランへ出たわけではなく、段階的に広がってきた機能です。リリースノートを初出まで遡ると、次のようになります。

日付(公式表記)

公式が書いた内容

2026年5月15日

Personal finances in ChatGPT として初登場。米国の Pro ユーザー、web と iOS。Plaid 経由で口座接続。段階配信のため対象でもすぐ見えない場合がある旨の注記あり

2026年6月26日

米国の Plus へ拡大(web / iOS)。あわせて Android が Pro・Plus で利用可能に

2026年9月21日

信用スコアを Finances に追加。Experian のクレジットレポートと VantageScore 3.0 を接続。米国の Plus・Pro、web / iOS / Android。「対象でもすぐに見えない場合がある」と明記

2026年10月2日

Free と Go へ拡大。米国、web / iOS / Android

つまり5月の初登場から10月までの約4か月半で、Pro → Plus → Free / Go と降りてきたのが実際の経緯です。そして4つのエントリすべてに「in the U.S.」「in the United States」が入っており、米国外への拡大に触れたエントリは2026年10月4日時点で存在しません。

対象プランの整理|公式が名前を挙げたものだけ

以下は、公式ヘルプとリリースノート、および OpenAI の料金ページのプラン比較表で確認できた範囲です。公式が名前を挙げていないプランには「記載なし」と書き、推測で ✓ を付けていません。

プラン

Finances

公式の根拠

Free

✓

10月2日のリリースノート/ヘルプ記事の「available in the U.S. to Free, Go, Plus and Pro users」/料金ページの比較表で Yes

Go

✓

同上

Plus

✓

6月26日のリリースノート/ヘルプ記事/料金ページの比較表で Yes

Pro

✓

5月15日のリリースノート/ヘルプ記事/料金ページの比較表で Yes

Business

記載なし

ヘルプ記事のプラン列挙に含まれない。料金ページの Finances 行は個人向け4プランのみ

Enterprise

記載なし

同上

ヘルプ記事の2行目は「Finances is available in the U.S. to Free, Go, Plus and Pro users on web, iOS, and Android.」です。この一文に Business と Enterprise は入っていません。「使えない」と書かれているわけでもないので、ここは「公式に記載がない(2026年10月4日時点)」が正確です。会社のワークスペースで検討しているなら、推測せず販売元に確認するのが早いです。

ChatGPT Go はどのプランか

Finances が今回降りてきた先の片方である Go は、料金ページ上で Free のすぐ上に置かれた個人向けプランです。公式の見出しは「Expanded access(アクセスの拡張)」で、中身は「Everything in Free and:」としてツール利用のメッセージ数・アップロード・画像生成・音声チャットの増量と、より長いメモリが挙げられています。モデルそのものを上位にするプランではなく、Free の枠を広げるプランという位置づけです。

上位の Plus は「Everything in Go and:」として GPT-6 系の推論モデルやプロジェクト・カスタム GPT が加わり、さらに上の Pro は3段の利用枠(Pro 100 / Pro 200 / Pro 500)に分かれます。Pro の内部の段差で何が解放されるかは、月500ドルのPro 500だけに付くUltrafastの条件を整理した記事にまとめています。

もう1つ、Go について知っておくとよい公式情報があります。ヘルプ記事 Ads in ChatGPT は「広告は Free と Go のプランのユーザーに表示される場合がある。Plus・Pro・Business・Enterprise・Edu のアカウントには広告は出ない」と明記しています。お金の情報を扱う画面と広告が同じアプリに同居する点は、Free / Go で Finances を使うなら前提として押さえておきたいところです(広告が ChatGPT の回答内容に影響することはない、とも明記されています)。

Finances が出てこない・使えないときの切り分け

ここからは「自分のアカウントに Finances が出てこない」場合の切り分けです。公式に書かれている事実から順に当てていきます。

#

確認すること

公式に書かれている根拠

1

地域。自分が米国の対象ユーザーに該当するか

ヘルプ記事・リリースノートの4エントリすべてが「in the U.S.」。米国外の提供について公式の記載はない

2

段階配信。対象でも順番待ちの可能性

5月15日「rolling out gradually, so some eligible users may not see it right away」/9月21日「Some eligible users may not see it right away」

3

サインインしているアカウント。個人アカウントと会社のワークスペースを取り違えていないか

ヘルプ記事が対象として挙げるのは Free / Go / Plus / Pro。Business・Enterprise は記載なし

4

ワークスペースの設定。会社アカウントで管理者が機能を絞っていないか

Enterprise のワークスペース設定ドキュメントは「オーナーと管理者が権限・ChatGPT と Codex の機能アクセスを含むワークスペース全体の設定を管理する」と記載

5

アプリ/ブラウザの版。対象プラットフォームは web・iOS・Android の3つ

10月2日のリリースノートが「on web, iOS, and Android」と明記。アプリは最新に更新する

6

プラン。ここまで全部外れた場合に初めて疑う

Free でも対象に入ったため、2026年10月2日以降は「プランが下だから出ない」という説明は成り立ちにくくなった

順番が重要です。Free が対象に入った今、プランを上げても地域と段階配信の壁は越えられません。「新機能のニュースを見たのに自分の画面に無い」という状況は ChatGPT では繰り返し起きていて、たとえばモデル側でもGPT-6 Solが選べない理由が段階配信と提供面の違いだった例があります。新機能が見えない時にまず段階配信を疑う、という作法は Finances でもそのまま通用します。

接続はできたのに中身が埋まらない場合

Finances の画面までは出たが数字が合わない・空欄が多い、というケースについては、公式ヘルプが原因をいくつも挙げています。これは「不具合」ではなく仕様として説明されている範囲です。

  • 同期待ち。認証後の同期とカテゴリ分けは通常数分だが、「まれに数時間かかることがある」と明記
  • 金融機関が渡すデータの範囲。残高は共有するが取引履歴・保有銘柄・ローンの詳細・APR・支払期日などは渡さない機関がある。提供される過去データが限られる機関もある
  • 要対応(action required)。多要素認証コード、秘密の質問、規約への同意、パスワード再設定、第三者へのデータ共有の有効化などが必要
  • 支出の内訳のズレ。振替・カード支払い・立替の精算・重複した保留中の取引が支出として数えられることがある
  • 金融機関を見つけられない。Plaid が未対応、Plaid は対応していても Finances が必要とするデータに対応していない、一時的に安定接続できない、のいずれか

信用スコア側も同様で、クレジットレポートは「貸し手が Experian に最後に報告した残高」であり、リアルタイムの残高ではないと明記されています。支払い直後に銀行口座側だけ反映されてレポートに出ない、という差は仕様です。

公式が書いていないこと|ここは分からない

一次ソースを読み込んでも、埋まらなかった論点があります。ここを推測で埋めると一番危ないので、分からないものは分からないと書きます(いずれも2026年10月4日時点)。

  • 日本での提供予定。リリースノートの4エントリとヘルプ記事はすべて米国に言及するのみで、日本を含む米国外への拡大時期について公式の記載はありません。「いずれ来る」とも「来ない」とも公式は書いていません。
  • 接続できる金融機関の具体名。公式は「Plaid が12,000を超える金融機関への接続を構築・維持している」と書くだけで、Finances で使える機関の一覧は公開していません。しかも「Plaid が対応していても Finances が必要とするデータに対応していない場合がある」とされているため、Plaid の対応機関一覧がそのまま Finances の対応表にはなりません。
  • Business / Enterprise での可否。前述のとおりプラン列挙に含まれず、「使える」「使えない」のどちらも書かれていません。
  • 信用スコアが Free / Go にも降りたか。10月2日のエントリは Finances 全体の拡大を書いていますが、9月21日の信用スコアのエントリは対象を「Plus と Pro」と書いています。信用スコアが Free / Go でも使えるのかは、公式の文面からは確定できません。
  • 日本円や日本の口座形態の扱い。通貨や国内の口座種別をどう扱うかについての記述はありません。提供地域が米国のみという前提と整合します。

入力したお金の情報はどう扱われるか(公式に書かれている範囲)

データの扱いについては、Finances のヘルプ記事と Data controls in ChatGPT に書かれている範囲だけを挙げます。

  • モデル学習。Finances での会話は「ChatGPT 全体で選んでいるモデル学習の設定に従う」とされ、設定は「Settings > Data controls」で変更できます。Data controls 側は「Improve the model for everyone」をオフにすると新しい会話が学習に使われないと説明しています。
  • 切断したときの削除。Finances を切断するか接続口座を削除すると、同期済みの口座データは30日以内に OpenAI のシステムから削除され、その ChatGPT 接続に紐づくデータも30日以内に Plaid 側から削除されると書かれています。Experian 側も、切断すると裏側のクレジットレポートデータを30日以内に OpenAI のシステムから削除するとされています。
  • 残るもの。切断しても過去の会話履歴や金融メモリに入った情報は消えません。公式は「それらは別に削除する必要がある」と明記しています。ここは見落としやすい点です。
  • 一時的なチャット。temporary chat では接続済みの金融口座にアクセスせず、パーソナライズ用のメモリも使わない・作らないとされています。

なお信用スコアの接続では、本人確認の情報は ChatGPT との会話ではなく Experian のフォームに入力するよう公式が明示しています。この接続によるスコア照会はソフト照会で、スコアには影響しないとも書かれています。

業務で使うときの線引き

ここからは公式の記述ではなく、Mihata が中小企業の AI 導入を支援している立場からの運用上の線引きです。Finances が日本で使えるようになったとしても、会社のお金に関しては次の線を引いておくのが安全だと考えています。

  • 会社の口座・法人カードを個人アカウントにつながない。Finances は個人向けプラン(Free / Go / Plus / Pro)で提供されている個人の家計機能で、Business・Enterprise での可否は公式に記載がありません。会社の資金情報を個人アカウントに置くと、退職・解約時にデータの所在が追えなくなります。
  • 顧客の決済情報・入金明細を入れない。預かっている第三者のお金の情報を別のサービスへ接続する判断は、担当者が個人の設定画面で行ってよいことではありません。
  • 経費精算・記帳の代わりにしない。公式が「送金・支払い・申告はできない」「税務の代行はしない」と明記している以上、Finances の出力は会計の証憑にはなりません。既存の会計ソフトや経費精算の仕組みを置き換える用途ではありません。
  • 数字は必ず出所を確認する。公式自身が「ウィジェットと他のアプリや明細を比べるときは、出所と日付を確認すること」「AI は間違えることがある」と書いています。会議で使う数字は元の明細で突き合わせてから出すべきです。
  • 切断したら会話と金融メモリも消す。30日以内に消えるのは同期した口座データで、会話とメモリは別です。退職者の端末や共有アカウントを整理するときは、ここまでやって初めて「消した」と言えます。

会社として ChatGPT を使い始める段階なら、お金そのものを扱う機能より先に、文書作成や調べ物のような可逆な業務から入れるほうが事故が起きにくいです。たとえば Word のサイドバーから ChatGPT を呼び出す方法(無料プランでも使えます)は、データの持ち出しを増やさずに効果が出やすい入口です。新機能が自分の環境で動くかの確かめ方としては、ChatGPT Images 2.5が使えない時に7つの原因を順に潰す手順が同じ型として使えます。

ここまで公式情報の整理に徹してきましたが、Mihata では中小企業向けに、こうした新機能を「自社で使っていいか・どこで線を引くか」まで含めて一緒に判断する AI 導入支援を行っています。社内で判断が難しいときの相談先としてご検討いただければ幸いです。

よくある質問

ChatGPT Finances は日本で使えますか?

2026年10月4日時点で、OpenAI の公式ヘルプとリリースノートはいずれも提供範囲を「米国で」と書いており、日本での提供については何も記載がありません。日本で使えるとも使えないとも公式は述べていないため、提供予定は不明です。

Free プランでも Finances は使えますか?

2026年10月2日のリリースノートで、Finances が米国の Free と Go のユーザーへ web・iOS・Android で展開されると発表されました。公式ヘルプも対象プランを Free・Go・Plus・Pro と列挙しています。ただし段階配信のため、対象でもすぐに表示されない場合があると明記されています。

Finances が画面に出てこないときは何を確認すればよいですか?

地域(公式が挙げるのは米国のみ)、段階配信の順番待ち、サインインしているアカウント、会社のワークスペースで管理者が機能アクセスを絞っていないか、アプリやブラウザの版(対象は web・iOS・Android)を順に確認します。Free も対象に入ったため、プランの疑いは最後に回して構いません。

Business プランや Enterprise プランでも Finances は使えますか?

公式ヘルプが対象として名前を挙げているのは Free・Go・Plus・Pro の4つで、Business と Enterprise は列挙に含まれていません。使えないと書かれているわけでもないため、2026年10月4日時点では「公式に記載がない」が正確です。

Finances を切断すると、つないだ口座のデータは消えますか?

公式は、Finances を切断するか接続口座を削除すると、同期済みの口座データが30日以内に OpenAI のシステムから削除され、その接続に紐づくデータも30日以内に Plaid 側から削除されると説明しています。ただし過去の会話履歴と金融メモリに入った情報は消えないため、別に削除する必要があると明記されています。

まずはお気軽にご相談ください

AI・IT・デザインに関するお悩みやご相談、お見積りのご依頼など、
どんなことでもお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ