Mihata
AI活用2026.10.04

ChatGPT バーチャル試着 できない|公式が書いていない3点

ChatGPT の商品一覧に「Try on(試着)」ボタンが出てこない、押しても始まらない——という場合、その多くは設定ミスでも不具合でもありません。この機能が追加されたのは 2026年10月1日で、公式のリリースノートが明記しているのは「操作の手順」と「参照写真の保存場所」の2点だけです。

対象プラン・提供地域(日本を含むのか)・対象ショップという肝心の3点は、2026年10月4日時点でどの公式ページにも書かれていません。つまり「自分の環境が悪いのか、まだ自分のアカウントに来ていないだけなのか」を、公式情報から断定することは誰にもできません。この記事では公式に書いてあることと書いていないことを表で分け、そのうえで確実に試せる切り分けだけを順番に並べます。

先に1つ使える話をしておくと、ボタンが無くても試着を頼む方法が公式ヘルプに書かれています。会話に服や小物の写真をアップロードし、自分に着せたらどう見えるか頼む形です(後述)。

公式に書いてあること/書いていないこと(2026年10月4日時点)

根拠にしたのは OpenAI の ChatGPT リリースノートの10月1日のエントリと、ヘルプ記事 Shopping with ChatGPT Search の2つです。この2ページを読み比べ、記載の有無だけで仕分けました。

項目

公式の記載

内容

操作の手順

あり

Try on → 自撮りを撮影またはアップロード → 試着画像を見る

生成の仕組み

あり

ChatGPT Images で生成される

ボタンが出る商品

あり

衣類とアクセサリーの商品一覧

参照写真の場所

あり

Settings → Personalization → Reference photos

差し替え・削除

あり

写真を選び Change photo、または削除アイコン

使える環境

あり

「Available in ChatGPT on mobile and web.」=モバイルと Web

対象プラン

記載なし

どのプランが対象かの言及が無い

提供地域・対応国

記載なし

日本で使えるかどうかの言及が無い

対象ショップ・ブランド

記載なし

どの店の商品に付くかの一覧が無い

参照写真の枚数・保存期間

記載なし

何枚まで・いつまで残るかが無い

参照写真と学習の関係

記載なし

参照写真を名指しした学習の説明が無い

管理者による無効化

記載なし

管理者が試着を止められるかが無い

日本語 UI の表記

記載なし

メニュー名の日本語訳が公式に出ていない

見てほしいのは「記載なし」の意味です。OpenAI は対象プランや国を書くときは、はっきり書きます。同じリリースノートの翌日(10月2日)のエントリは「Finances in ChatGPT is rolling out to Free and Go users in the U.S. on web, iOS, and Android」と、プラン・国・プラットフォームを並べています。同じ10月1日に出た「Scan」機能も「Rolling out on iOS」と書き添えられています。

いっぽうバーチャル試着に付いている一文は「Available in ChatGPT on mobile and web.」だけです。ChatGPT のリリースノートには "rolling out"(段階的に配信中)という書き方が82行ぶん出てきますが、試着にはその語も付いていません。「全プラン・全世界で即日使える」とも「段階配信中」とも書かれていない、というのが正確な状態です。だからこそ、出てこない理由を公式で特定することはできず、下のような順番で自分の側から潰していくしかありません。

バーチャル試着のやり方(公式手順そのまま)

Try on ボタンから試す3ステップ

ヘルプ記事に書かれている手順は3つだけです。

  1. 衣類またはアクセサリーの商品一覧で「Try on」ボタンを選ぶ
  2. 自撮り写真を撮るか、手元の写真をアップロードする
  3. 生成された試着画像を見る

つまり入口は「商品一覧」です。買い物の意図がある質問(公式の例は「Help me find costumes for my dog」)をしたときに ChatGPT が商品カルーセルを出し、そこに並んだ衣類・アクセサリーに Try on が付きます。会話に商品一覧が出ていない段階では、ボタンを探しても見つかりません。

商品一覧は、第三者の商品メタデータや Shopify Catalog をもとに ChatGPT が独自に選んでおり、広告ではないと公式に明記されています。どの商品に Try on が付くかの条件は公開されていないので、「この店なら必ず試着できる」という保証もありません。

ボタンが見つからないときの公式な代替手段

ヘルプ記事には、ボタンを経由しない方法も1行だけ書かれています。原文は「You can also upload a picture of clothing or accessories in a conversation and ask ChatGPT to show how the item could look on you.」です。

日本語にすると「会話に服や小物の写真をアップロードして、自分に着せたらどう見えるか見せてほしいと頼む」という形です。この方法は商品一覧やボタンの有無に左右されないので、Try on ボタンが出てこない人でも今日試せます。ただし公式は「ボタン経由と同じ結果になる」とは書いていないので、仕上がりが揃うことまでは期待しないほうが無難です。

「サイズは保証しない」と公式が先に断っている

ヘルプ記事には注意書きがあります。「Try-on images may not represent the product or your appearance exactly and do not guarantee fit or size. Check the merchant's measurements, product details, and return policy before buying.」=商品や自分の見た目を正確に再現するとは限らず、フィット感やサイズを保証しない。買う前に販売店の採寸・商品詳細・返品条件を確認しろ、という趣旨です。

業務で使うなら、ここが最も重要な制約です。試着画像は雰囲気の確認までで、サイズ判断の根拠には使えません。

参照写真(Reference photos)の設定・差し替え・削除

一度アップロードした自撮り写真は、次回以降の試着で再利用できるように保存されます。場所は公式表記で Settings → Personalization → Reference photos です。管理の手順もヘルプ記事に書かれています。

  1. Settings を開き、Personalization → Reference photos を選ぶ
  2. 管理したい写真を選ぶ
  3. Change photo で差し替え、削除アイコンで削除する

裏を返すと、削除しない限り写真は残り続けます。1回試して放置している人は、一度開いてみる価値があります。

何枚まで保存できるかは公式に書かれていない

表記は微妙に揺れています。リリースノートは単数で「Your reference photo is saved for future try-ons」、ヘルプ記事は複数で「Your reference photos are saved for future try-ons」「Select the photo you want to manage」と書いています。複数枚を持てる可能性は読み取れますが、上限枚数と保存期間は公式に記載がありません。「◯枚まで」と書いている解説記事を見かけても、一次ソースには存在しない数字です。

日本語 UI の表記は公式に記載がない

公式ヘルプは英語表記のみで、日本語 UI のメニュー名は出ていません。この記事で英語のまま「Settings → Personalization → Reference photos」と書いているのは、訳を推測で当てると探し先を間違えるからです。日本語表示の場合は、設定のパーソナライズ系の項目を上から見て、"Reference photos" に相当する項目を探してください。

対象プランと日本での提供可否(ここが未記載)

「対応プラン」は公式に書かれていない

検索でよく見る「無料プランでも使える」「Plus 以上が必要」といった断定には、いまのところ一次ソースがありません。周辺に確定している事実は2つです。試着の生成に使われる ChatGPT Images について、ヘルプ記事 Images in ChatGPT は「ChatGPT Images is available on all tiers.」=全ティアで利用可能と明記しています。同じページは「Images with thinking is available on Plus, Pro, and Business.」のように機能単位でプランを書き分けてもいます。

ただしImages が全ティアだからといって、試着も全プランだと公式が言ったことにはなりません。プランで機能差が出る例としては、Ultrafast が Pro 500 だけに付いた経緯や、Word アドインを ChatGPT で使う手順のように、OpenAI が対象プランを明記しているケースが参考になります。

会社のアカウントで見えない場合は、ワークスペース設定も疑う余地があります。OpenAI は Memory のヘルプで「機能と設定はプラン・地域・プラットフォーム・ワークスペース設定によって変わる。説明にある設定が見えないなら、まだ自分のアカウントで使えないのかもしれない」と注意しており、データコントロールのヘルプにも「使える設定は、サインインの有無・プラン・ワークスペース設定で変わる」とあります。試着について同じ注意書きは無いので、一般論としての補強材料にとどめてください。

日本で使えるかどうかは、公式では判断できない

はっきりしているのは、ChatGPT 本体が ChatGPT Supported Countries の一覧に日本を含めていることだけです。バーチャル試着の提供国についての記載はありません。

買い物機能そのものは、商品データを第三者の提供元や Shopify Catalog から受け取る仕組みだと公式に説明されています。日本のショップの商品がそのデータに十分載っているかは公開されていないため、「日本では使えない」とも「使える」とも書けません。日本語で探して衣類の商品一覧が出てこないとき、機能が未到達なのか商品データ側の問題なのかを切り分ける材料は、現時点でありません。

出てこないときの切り分け(上から順に)

公式で原因を特定できない以上、確実に言えることから順に潰すのが最短です。上から順にどうぞ。

  1. アプリとブラウザを最新版にする。公式が明言している対応環境は「モバイルと Web」だけです。
  2. 先に商品一覧を出す。買い物の意図がはっきりした質問(例「秋物のジャケットを探して」)をして、商品カルーセルを出します。衣類・アクセサリー以外にはボタンが付きません。
  3. サインインしているアカウントを確認する。個人と会社のワークスペースを行き来していると、どちらを見ているか分からなくなりがちです。
  4. 一度サインアウトして入り直す。機能フラグの反映が追いついていないときに、これだけで出ることがあります。
  5. Business / Enterprise なら管理者に聞く。管理ワークスペースはプランとは別に組織側の設定が効きます。試着を個別に止められるかは公式に書かれていないので、「見えない」事実だけを伝えて確認してもらいます。
  6. 公式の代替手段を試す。会話に服の写真をアップロードして、自分に着せたらどう見えるか頼みます(前述)。ボタンの有無に依存しません。
  7. 時間を置く。新機能が自分のアカウントに届くまで日数がかかるのは、ChatGPT では珍しくありません。GPT-6 Sol がモデルピッカーに出てこなかった件も、原因は提供範囲の違いでした。

逆に、やらなくていいことも挙げておきます。有料プランへの切り替え、解約と再契約、参照写真の削除——この3つで試着が出るようになるとは、公式のどこにも書かれていません。「出ないから課金する」は、現時点では根拠のない出費です。

顔・全身の写真を預ける前に確認したいこと

この機能で本当に効いてくるのは、自分の顔写真を継続保存の形で預けるという点です。公式で確認できた範囲を整理します。

OpenAI は消費者向けサービスのデータの扱いで「ユーザーの設定次第で、プロンプトやモデルの応答に加え、画像やファイルなどの内容もモデル改善に使うことがある」と書いています。参照写真を名指しした記述はありませんが、画像が対象に含まれること自体は明記されています。

止め方も公式に書かれています。Settings → Data controls → 「Improve the model for everyone」をオフにすると、新しい会話は学習に使われません。ただし保存済みのチャットは消えません(アーカイブしても学習可否は変わらないと明記されています)。参照写真そのものは、前述の Reference photos から別途削除が必要です。

法人のワークスペースは扱いが違い、公式は Business・Enterprise・Edu・Healthcare の内容を既定ではモデルの学習に使わないと明記しています。いっぽう保管場所は「米国および世界各地」で、不正調査・サポート・法的対応・モデル改善のために限られた権限者が内容にアクセスしうることも開示されています。結びの一文は率直です。「Please do not enter sensitive information that you would not want reviewed or used.」

公式に書かれていないのは、参照写真の保存期間と、削除後にいつ消えるかです。ここは待つしかありません。そのうえで、Mihata が業務で使う場合に引いている線を共有しておきます(ここは公式の記載ではなく、私たちの運用方針です)。

  • 従業員・顧客・家族の顔写真を入れない。自分の顔は自分で決められますが、他人の顔は本人の判断が必要です。
  • 会社として試すなら管理ワークスペースで。既定で学習に使われない旨が明記されているのは法人向けのワークスペースです。
  • 試着画像を社外資料に使わない。商品を正確に再現しないと公式が断っているため、提案の根拠にはできません。

「スキャン」「Images 2.5」と混同しやすい

同じ10月1日のリリースノートには、もう1つ別の機能が載っています。カメラの Scan(カメラを開いて三点メニューから Scan を選ぶと、複数ページを続けて撮って1つの PDF にまとめる)です。こちらは公式に「Rolling out on iOS」と書かれたiOS 向けの段階配信で、試着とは関係ありません。

もう1つ混同されやすいのが ChatGPT Images 2.5(2026年9月8日のリリースノート)です。こちらは画像の生成・編集そのものの刷新で、テンプレートやスケッチからの生成が入りました。試着は内部で ChatGPT Images を使いますが、入口と目的が別です。画像生成そのものが動かない場合は、Images 2.5 が使えないときに確認する7か所のほうが近道です。

整理すると、試着=商品一覧から入る機能、Scan=カメラから入る書類取り込み、Images 2.5=画像生成そのものです。混ぜて検索すると、自分の症状に合わない対処法に当たります。

私たちは中小企業向けに、新機能を「社内で使ってよいか」の線引きまで含めて棚卸しするお手伝いをしております。今回のように公式が対象プランも地域も書いていない段階の機能は、便利さより社内ルールのほうが先に必要になりがちです。よろしければお声がけください。

よくある質問

ChatGPT のバーチャル試着は無料プランでも使えますか?

2026年10月4日時点で、対象プランは公式に書かれていません。リリースノートにもヘルプ記事にも「Available in ChatGPT on mobile and web.」とだけあり、Free / Go / Plus / Pro / Business / Enterprise のどれが対象かの記載がないため、断定できません。

日本でもバーチャル試着は使えますか?

公式に提供国の記載がないため判断できません。ChatGPT 本体は公式のサポート国一覧に日本を含んでいますが、試着機能の対象地域についての記述はありません。

Try on ボタンが出てこないときはどうすればいいですか?

アプリとブラウザを最新版にし、まず衣類やアクセサリーの商品一覧を出してから探してください。それでも無い場合は、会話に服や小物の写真をアップロードして自分に着せたらどう見えるか頼む方法が公式ヘルプに書かれています。

保存された自撮り写真はどこから削除できますか?

Settings → Personalization → Reference photos を開き、写真を選んで Change photo で差し替え、削除アイコンで削除します。保存枚数の上限と保存期間は公式に記載がありません。

試着に使った写真はモデルの学習に使われますか?

参照写真を名指しした記載はありません。ただし公式は、設定次第でプロンプトや応答に加えて画像やファイルもモデル改善に使われうると書いています。Settings → Data controls の「Improve the model for everyone」をオフにすると新しい会話は学習に使われず、Business や Enterprise のワークスペースは既定で学習に使われません。

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