「会社名で検索すると、10年前の住所が出てくる」「閉めた店舗のページがまだ上位にある」「サイトからは消したのに、検索結果には古い価格が残っている」。自社のことなのに自分では消せない——これが一番もどかしいところです。
結論から書きます。検索結果は「消す」ものではなく、「Googleが持っている情報を新しくする」ものです。そして古い情報が残り続ける理由は、ほぼ次の3つに絞られます。
- 元のページがまだWeb上に存在している(消したつもりで残っている)
- ページは消したが、Googleがまだ再クロールしていない
- そもそも他社のサイトやGoogleビジネスプロフィールに古い情報が載っている
この3つで対処法がまったく違います。ここを取り違えると、Googleに削除申請を出しても却下され続けます。Google公式のヘルプで確認できる仕様だけを使って、どれに当てはまるかの見分け方と、反映までにかかる時間を整理します。
最初にやること:その古い情報は「今も存在するページ」か
検索結果に出ている古い情報をクリックして、実際に開いてみてください。ここで分かれます。
クリックした結果 | 状態 | 打ち手 |
|---|---|---|
古い内容のページがそのまま開く | ページが生きている | ページを直す/消す(後述のA) |
404が出る・トップページに飛ぶ | ページは消えたが検索結果に残っている | 再クロールを待つ/古いコンテンツの更新ツール(後述のB) |
開いたページは新しいのに、検索結果のタイトルや説明文だけ古い | スニペットが古い | 再クロールを待つ/同ツールで更新リクエスト(B) |
自社のサイトではない(他社の記事・ポータル・地図) | 自分の管理外 | 相手に依頼する/別枠の手続き(後述のC) |
意外に多いのが1行目です。「サイトをリニューアルしたから古いページは消えたはず」と思っていても、旧ページのURLがそのまま残っていることがあります。リニューアル時に旧サイトのファイルを消さずに置いたままにしていたり、旧ドメインが生きたままだったりするケースです。
A:ページがまだ存在している場合
この場合、Googleへの申請は不要です。というより、申請しても意味がありません。ページが存在する限り、Googleはそれを載せます。
A-1:内容が古いだけなら「直す」のが最善
移転前の住所、旧社名、終了したキャンペーン、退職した担当者の名前。これらはそのページを書き換えるのが一番早く、一番安全です。ページを消すと、そのURLに集まっていた評価と、他サイトから張られたリンクも一緒に失います。
書き換えたあとに検索結果の表示が古いままでも、それは次の「B」の話です。慌てて消さないでください。
A-2:ページごと不要なら404か410、移転先があるなら301
Google公式ヘルプでは、検索結果からコンテンツを恒久的に消す方法として、サーバーが404(見つかりません)または410(削除済み)を返すようにすることが案内されています。PDFなどHTML以外のファイルは、サーバーから完全に削除する必要があります。
一方、内容が別のページに引き継がれているなら301リダイレクトにします。閉店した店舗ページを店舗一覧ページへ、旧サービスページを新サービスページへ向けると、古いURLで訪れた人を迷子にせずに済みます。
なお公式ヘルプは、noindex メタタグによる方法について「他の方法と比較して安全性が低くなります」と明記しています。noindexは「読まれたうえで載せない」指定なので、確実に消したいなら404/410のほうが強い、という理解で問題ございません。
B:ページは消したのに、検索結果に残っている場合
ここが一番よく相談される状況です。そしてほとんどの場合、何もしなくても消えます。
Google公式ヘルプは、404になった古いページについて「サイトの変更によってインデックスに登録されているURLが古くなってしまった場合は、次回のクロール時にGoogleが認識し、古いページが自然にGoogleの検索結果で非表示にされます。すぐに更新するようにリクエストする必要はありません」と説明しています。
問題は「次回のクロールがいつ来るか分からない」ことです。更新頻度の低い会社サイトだと、数週間から数か月かかることがあります。取引先や採用候補者に見られたくない情報なら、待っていられません。急ぐ場合は次の2つを使い分けます。
B-1:古いコンテンツの更新ツール(サイトの所有者でなくても使える)
Googleの「古いコンテンツの更新」ツールは、ページや画像がすでに存在しない、または更新されたのに、古い検索結果が表示され続ける場合に使うものです。公式ヘルプには「このツールを使用する場合、ウェブサイトの所有者である必要はありません」と明記されています。
手順はシンプルです。ツールを開き、[ページ] タブに古い内容が含まれているURLを入力して送信するだけ。画像の場合は、Google画像検索で該当画像のリンクのアドレスをコピーして貼り付けます。
ひとつ注意点があります。公式ヘルプは冒頭で「公開中のページをすでに更新している場合は、フォームに入力する必要はありません」と書いています。つまりこのツールは、Googleが持っている情報と実際のページが食い違っているときに効くものです。ページを直していない状態で申請しても通りません。
B-2:Search Consoleの非表示ツール(自社サイトの緊急用)
自社サイトの所有権をSearch Consoleで確認済みなら、非表示ツールが使えます。ただし、これは応急処置だと理解して使ってください。公式ヘルプが明記している仕様は次のとおりです。
- ブロックされる期間は約6か月間。この期間が過ぎると、再び検索結果に表示されるようになります。
- クロールは止まりません。止まるのは検索結果への表示だけです。
- Googleがそのページにアクセスできない場合(404・502・503)、リクエストは失効し、その後そのURLで見つかったページは新しいページとみなされて表示される可能性があります。
- コンテンツを移動する場合、このツールでは古いURLは非表示になりません。サイト移転の手順を使います。
つまり非表示ツールだけで終わらせると、半年後に同じ問題が再発します。正しい使い方は「6か月の猶予を買って、その間にAの対処(直す・404/410・301)を終わらせる」です。
C:自社サイト以外に古い情報がある場合
実務でやっかいなのはこちらです。自社のサイトをいくら直しても、検索結果の1ページ目に古い情報が残ります。
C-1:Googleビジネスプロフィール(地図・ナレッジパネル)
店舗や事務所を移転・閉鎖したのに地図に残っている場合は、サイトではなくGoogleビジネスプロフィール側の作業です。プロフィールにログインして情報を更新するか、閉業マークを付けます。
社名を変えたときは注意が必要です。Google公式のガイドラインでは、名称変更が一定の基準を満たさない場合は新しいビジネスとみなされ、既存のプロフィールに閉業マークを付けたうえで、新しいビジネス名でプロフィールを作成する必要があるとされています。既存のプロフィールを上書きし続けるのが常に正解ではない、ということです。
C-2:他社のサイト・ポータル・まとめ記事
求人ポータル、地域情報サイト、業界ディレクトリ、昔出したプレスリリース。ここに古い住所や旧社名が載っていると、会社名での検索結果に出続けます。
順番としてはこうです。
- まず掲載元に連絡して修正または削除を依頼する。問い合わせフォームから、該当URLと正しい情報を添えて依頼します。多くのポータルは応じてくれます。
- 掲載元がページを消したのに検索結果に残る場合は、B-1の「古いコンテンツの更新」ツールを使います。所有者でなくても使えるのは、まさにこのためです。
- 掲載元が対応せず、ページも生きている場合、Googleに削除させることは基本的にできません(個人情報など一部の例外を除く)。この場合は消すのではなく、自社の新しい情報を上に出す方向に切り替えます。
消せないものは「上書きしていく」
3番目のケースでは、古い情報を消すのではなく、自社の正しい情報が検索結果の上位を占める状態を作るのが現実的な解決策です。特別な裏技はなく、地味な積み上げになります。
- 会社概要ページを整備する。正式名称・所在地・設立・代表者・事業内容を正確に、かつ更新日が分かる形で書く(会社概要ページの書き方)。
- お知らせで正式に告知する。「本社移転のお知らせ」「社名変更のお知らせ」を1ページ作ると、検索結果で古い情報の隣に新しい事実が並びます。
- Googleビジネスプロフィールを最新にする。地図の情報は会社名検索で目立つ位置に出ます。
- 旧ドメイン・旧サイトを放置しない。旧サイトが生きていると、自分で自分の古い情報を検索結果に供給し続けることになります。使わないなら301で新サイトへ向けるか、完全に閉じます。
反映までの目安
「いつ消えますか」と聞かれることが多いので、公式に確認できる範囲で整理します。断定できるのは非表示ツールの期間だけで、クロールのタイミングはGoogleが決めるため保証はありません。
やること | 効き方 | 目安 |
|---|---|---|
ページを書き換える | 再クロール後に反映 | 数日〜数週間(保証なし) |
404 / 410 にする | 再クロール後に検索結果から落ちる | 数日〜数週間(保証なし) |
301リダイレクト | 統合されるまで時間がかかる | 数週間〜 |
古いコンテンツの更新ツール | 実際のページと食い違っている場合のみ有効 | 比較的早い(審査あり) |
Search Consoleの非表示ツール | 表示だけを止める応急処置 | 約6か月で自動的に元に戻る |
関連して、「新しく作ったページが逆にいつまでも検索に出てこない」場合は原因が別にあります。切り分け手順はホームページが検索に出ない|公開後の原因切り分け6手順にまとめました。
まとめ
- まずそのURLを開く。ページが生きているなら、申請ではなく修正・404/410・301で対処する。
- ページを消したのに残っているだけなら、多くは待てば消える。急ぐなら古いコンテンツの更新ツール(サイト所有者でなくても使える)。
- Search Consoleの非表示ツールは約6か月の一時措置。その間に根本対処を終える前提で使う。
- 他社サイトの古い情報は、まず掲載元へ依頼。消せないものは、自社の正しい情報を整備して上に出す。
- 旧サイト・旧ドメインを放置しない。古い情報の供給源は、たいてい自社の中にある。
Mihataでも、リニューアルのご相談で「旧サイトが残っていて、そちらが検索に出ている」という状態をよく見かけます。作り直す前に、まず今出ている情報の棚卸しからお手伝いできます。お困りの検索結果のURLを添えてご相談ください。
よくある質問
Googleの検索結果から古い情報を直接消してもらえますか。
元のページがWeb上に存在している限り、Googleに削除してもらうことはできません。まずそのURLを開いて、ページが生きているかを確認してください。生きているなら内容を書き換えるか、404・410を返すようにするか、移転先へ301リダイレクトします。Googleへの申請はその後の話です。
ページは削除済みなのに、検索結果に残っています。
Google公式ヘルプでは、404になったページは次回のクロール時に自然に検索結果から非表示になり、すぐにリクエストする必要はないと案内されています。急ぐ場合は「古いコンテンツの更新」ツールで更新をリクエストしてください。このツールはサイトの所有者でなくても利用できます。
Search Consoleの非表示ツールを使えば完全に消えますか。
消えません。公式ヘルプによると、ブロックされる期間は約6か月間で、その後は再び検索結果に表示されます。またクロール自体は止まりません。6か月の猶予の間に、ページの修正や404・410といった根本的な対処を終わらせる前提で使ってください。
他社のサイトに古い住所や旧社名が載っています。
まず掲載元に連絡し、該当URLと正しい情報を添えて修正・削除を依頼します。掲載元がページを消したのに検索結果に残る場合は「古いコンテンツの更新」ツールが使えます。掲載元が対応せずページも生きている場合は、Googleに削除させることは基本的にできないため、自社の正しい情報を整備して上位に出す方向へ切り替えます。
地図に閉店した店舗が残っています。
サイトではなくGoogleビジネスプロフィール側の作業です。プロフィールで情報を更新するか、閉業マークを付けてください。社名変更の場合、Googleのガイドラインでは基準を満たさないと新しいビジネスとみなされ、既存プロフィールに閉業マークを付けたうえで新しい名称のプロフィールを作成する必要があるとされています。
noindexを付けておけば安全ですか。
Google公式ヘルプは、noindexメタタグによる方法について他の方法と比較して安全性が低くなると明記しています。確実に検索結果から外したい場合は、サーバーが404または410を返すようにするほうが確実です。PDFなどHTML以外のファイルは、サーバーから完全に削除する必要があります。