iPhone Duo は 世界中で eSIM のみの対応です。物理SIMには対応しないと Apple が明記しているため、これまでの「前の iPhone から SIM を抜いて差し替える」という移行手順が使えません。データ移行そのものは従来と同じですが、回線の移行で順番を間違えると前の端末が使えなくなります。
結論:詰まるのは「電話番号の転送は片道」という1点だけ
Apple のサポート記事には、eSIMクイック転送について次の注記があります。
電話番号が新しいiPhoneに転送されると、その電話番号は以前のiPhoneでは使用できなくなります。
つまり番号を移した瞬間に、前の iPhone は電話もSMSも使えなくなります。SMS で届く認証コードを使うサービスがある場合、番号の転送を先にやってしまうと、前の端末で受け取るつもりだったコードが受け取れません。順番はこうです。
- データを移す(クイックスタート)。
- 新しい端末でアプリとサインインの状態を確認する。
- 最後に電話番号(eSIM)を転送する。
この順番さえ守れば、途中で認証に詰まっても前の端末で受け取り直せます。
データ移行の手順(iPhone から iPhone)
- 両方の端末を電源につなぎ、Wi-Fi に接続する。
- iPhone Duo の電源を入れ、前の iPhone を近くに置く。Apple は「iOS 11以降またはiPadOS 13以降を搭載した別のiPhoneまたはiPadがある場合は、それを使用して新しいデバイスを自動的に設定できます」と案内しています(クイックスタート)。
- 画面の案内に従ってデータを転送する。容量が大きいほど時間がかかるので、寝る前に始めるのが現実的です。
- 転送が終わったら、よく使うアプリを開いてサインイン状態を確認する。
- 最後に eSIM を転送する(次の章)。
バックアップから復元する場合は、事前に iCloud バックアップが最新になっているかを確認しておきます。「昨晩のバックアップがある」と思っていたら、容量不足で数週間止まっていたというのが実務で一番多い落とし穴です。
eSIM の移し方は4通り
Apple のサポートには、eSIM を追加する方法として次のルートが挙げられています。どれが使えるかは契約している通信事業者によって変わります。
方法 | どんな時に使えるか |
|---|---|
eSIMクイック転送 | 通信事業者が対応していれば、問い合わせなしで前のiPhoneから電話番号を転送できる。設定アプリ →「モバイル通信」→「モバイル通信を設定」または「eSIMを追加」から進む |
eSIMキャリアアクティベーション | 事業者が新しいeSIMを端末に直接割り当てる方式。「モバイル通信の設定を完了」という通知をタップする |
QRコードをスキャン | 事業者から支給されたQRコードを読み取って追加する |
事業者のアプリ・店舗 | 提携アプリでアクティベートする、または本人確認のため店舗での手続きが必要な場合 |
Apple も「使用する方法がわからない場合は、通信事業者に問い合わせて、通知、QRコード、その他の方法など、入手方法を確認してください」と書いています。受け取る前にどのルートになるかを契約先に確認しておくのが、当日の時間を一番節約します。費用の有無や各社の表記は iPhone Duoは物理SIM非対応|eSIM切り替えの費用と手順に整理しました。
Android から乗り換える場合
Apple は「Androidデバイスをお持ちの場合は、新しいiPhoneを初めて設定するときに、『iOSに移行』アプリを使用してデータを転送できます」とし、設定中の「アプリとデータを転送」画面で「Androidから」をタップする手順を案内しています。注意点は、この画面が出るのは初期設定の途中だけということ。先に設定を終わらせてしまうと、やり直すには初期化が必要になります。
電話番号については、Apple は「使用していたスマートフォンがApple iPhoneでない場合は、ご利用の通信事業者に問い合わせて電話番号を転送してください」としています。Android からの乗り換えはeSIMクイック転送が使えない前提で段取りを組んでください。
移行後にやる認証の設定
iPhone Duo はサイドボタンに組み込まれた Touch ID を使います。Apple は「閉じている時も開いている時も簡単かつ安全に、一貫した方法で認証できる」と説明しています。顔認証の運用から指紋に変わるので、移行後に指の登録をやり直す必要があります。詳しくは iPhone DuoのTouch IDはサイドボタンにまとめています。
受け取り当日の流れ全体は iPhone Duoを発売日に受け取る条件、予約そのものの手順は iPhone Duo の予約方法が対応します。
社内で複数台をまとめて移行するときは、ここに書いた順番を1枚の手順書にしておくだけで問い合わせが激減します。Mihata ではこうした社内手順の整備もお手伝いしています。よろしければ見ていただけたら嬉しいです。
まとめ
- 移行の順番はデータ → アプリの確認 → 電話番号(eSIM)。番号を先に移すと前の端末でSMSが受け取れなくなる。
- eSIMクイック転送は片道。転送した番号は以前のiPhoneでは使えない。
- eSIM の追加ルートは4通り。どれになるかは契約先に事前確認する。
- Android からは初期設定中の「iOSに移行」だけが入口。設定を終えてからではやり直せない。
よくある質問
iPhone Duoへのデータ移行はどうやりますか?
前のiPhoneを近くに置いてクイックスタートで転送します。Appleは「iOS 11以降またはiPadOS 13以降を搭載した別のiPhoneまたはiPadがあれば、それを使用して新しいデバイスを自動的に設定できる」としています。
電話番号はどうやって移しますか?
通信事業者が対応していればeSIMクイック転送で移せます。ほかにeSIMキャリアアクティベーション、QRコードのスキャン、事業者のアプリや店舗での手続きというルートがあります。
番号を移すと前のiPhoneはどうなりますか?
Appleは「電話番号が新しいiPhoneに転送されると、その電話番号は以前のiPhoneでは使用できなくなります」と注記しています。SMS認証を使うサービスがある場合は、データ移行を先に済ませてから番号を移すのが安全です。
Androidから乗り換える場合はどうなりますか?
初期設定中の「アプリとデータを転送」画面で「Androidから」を選び、「iOSに移行」アプリで転送します。電話番号については通信事業者に問い合わせて転送する形になります。