折りたたみの iPhone Duo に、サイドボタン内蔵の Touch ID が載りました。長くiPhoneを使ってきた方なら「指紋認証が戻ってきた」という驚きと同時に、「では Face ID はどうなったのか」が気になるはずです。発売は2026年10月23日、予約開始は10月16日21時(日本時間)なので、この記事は発売前の公式情報だけを突き合わせて書いています。
結論から書きます。iPhone Duo の生体認証はサイドボタンに内蔵された Touch ID だけで、Apple の公式資料に Face ID の記載は0件でした。Mihataは2026年10月7日に Apple の日本語技術仕様ページと Newsroom のプレスリリースの全文を取得し、文字列を機械的に数えました。「Face ID」0回、「TrueDepth」0回、技術仕様ページの「顔認証」0回です。代わりに Newsroom には「iPhone Duo が開いていても閉じていても、簡単・安全・一貫した認証ができるようサイドボタンに Touch ID を統合した」と明記されており、開閉どちらの状態でも同じ指紋認証で通せることが、折りたたみならではの利点として説明されています。
公式資料で確認できたこと、記載が無かったこと
まず事実の土台をはっきりさせます。下の表は、Mihataが2026年10月7日に Apple の2ページ(日本語技術仕様ページと英語の Newsroom リリース)の全文を取得し、語句ごとに出現回数を数えた結果です。ここで言えるのは「記載があるか・無いか」だけで、Apple が何かを宣言したという話ではありません。その区別は大事なので、以下でも守って書きます。
語句 | 日本語 技術仕様ページ | Newsroom リリース | 読み取れること |
|---|---|---|---|
Touch ID | 記載あり(専用の欄) | 記載あり | 「サイドボタンに内蔵された指紋認証センサー」 |
Face ID | 0件 | 0件 | 仕様として挙げられていない |
TrueDepth | 0件 | 0件 | 仕様として挙げられていない |
顔認証 | 0件 | — | 仕様として挙げられていない |
技術仕様ページのセンサー欄は「Touch ID指紋認証センサー/気圧計/ハイダイナミックレンジジャイロ/高重力加速度センサー/近接センサー/4つの環境光センサー」という並びです。ここに挙がっている生体認証センサーは Touch ID 指紋認証センサーだけで、顔を読むためのセンサー類は一つも載っていません。Apple Pay 欄も「Touch IDを使った、店頭、アプリ内、ウェブ上でのiPhoneによる支払い」と書かれており、認証手段として名前が出るのは Touch ID のみです。
念のため書いておくと、Apple が「Face ID を廃止した」と宣言した文章は見つかりませんでした。あくまで公式資料に記載が無い=仕様として挙げられていないという状態です。なぜ記載が無いのかについて Apple は何も述べていないので、理由の推測はしません。
開いた時と閉じた時で、解錠はどう変わるか
折りたたみで一番気になるのは「どちらの状態でどう通すのか」でしょう。Newsroom の一文がそこを直接説明しています。Touch ID はサイドボタンに統合されており、開いていても閉じていても同じように認証できる、という書き方です。つまり状態によって認証手段を切り替える必要がないのが設計の建前になっています。
解錠・認証の手段 | 閉じた時(5.4インチのアウター) | 開いた時(7.6インチのインナー) |
|---|---|---|
サイドボタンの Touch ID | 使える(公式に「閉じていても」と明記) | 使える(公式に「開いていても」と明記) |
Apple Watch での解錠 | 公式に「Apple Watch を使って iPhone Duo のロックを解除できる」と記載。開閉の区別は書かれていません | |
パスコード | iPhone の基本の手段。技術仕様ページに個別の記載はありませんが、生体認証が通らない時の退路になります | |
Face ID による顔での解錠 | 公式資料に記載が無く、確認できませんでした | |
Apple Watch での解錠が明記されているのは、指紋が読めない場面の備えとして実務的に効きます。ただし開いた状態と閉じた状態で挙動が違うのかどうかは、Apple の文面からは読み取れませんでした。ここは発売後に実機で確かめるしかない部分です。
カメラは Camera Control から起動する
認証とは別の話ですが、閉じたままの操作に関わるので触れておきます。Newsroom には「デザインにはカメラをすばやく起動する Camera Control も備えており、新しい Siri Camera モードも含まれる」とあります。iPhone DuoのSiri AIでできることはこの記事の主題から外れるので別記事にまとめていますが、閉じたまま手早く使う導線が用意されていることは、Touch ID の配置と合わせて理解しておくとよさそうです。
折りたたみで指紋認証が効いてくる場面
サイドボタンに指紋センサーがあることの価値は、「どちらの形でも手の届く場所に認証がある」という一点に集約されます。ここから実際に効きそうな場面を、公式資料から導ける範囲だけで書きます。
ひとつは閉じたまま、パスポートほどの大きさの状態で使う場面です。技術仕様ページの Apple Pay 欄には「iPhoneに入れたSuica、PASMO、ICOCAによる電車などの交通機関の利用、店頭での購入」が挙がっています。畳んだ状態でサイドボタンに指を当てて店頭の支払いを通せるなら、二つ折りの端末をいちいち開く手間が消えます。ただし同じ欄に「エクスプレスカードによる交通機関の支払い」も別項目で挙がっており、エクスプレスカードに設定した交通系カードは、そもそも認証なしで改札を通せる仕組みです。改札の速さを Touch ID のおかげと取り違えないよう、ここは分けて理解しておくのが正確です。
もうひとつは開いて作業している最中の認証です。7.6インチのインナーディスプレイを広げて書類やブラウザを見ている時、ロック付きのアプリやウェブ上の支払いで認証を求められる場面があります。サイドボタンに指を置けば画面の位置や角度と無関係に通るので、画面に顔を向け直す必要がありません。大きい画面を机に置いて使う姿勢とは相性がよさそうです。
注意点として、アプリごとの挙動は Apple の公式資料からは分かりません。銀行アプリやパスワード管理アプリが iPhone Duo でどう認証するのかは、各アプリの公式情報を確認する必要があります。この記事では一次ソースで確認していないことは書かない方針なので、ここは断定せずに留めます。
Touch IDだけになって何が変わるか
利点だけでなく、手放すことになる使い方も正直に書きます。まず顔を向けるだけで通す運用はできなくなります。両手がふさがっている時に端末へ視線を送るだけでロックが外れる、通知の中身が顔を認識した瞬間に展開される、といった顔前提の体験は、公式資料に記載が無いので期待しない前提で考えるのが安全です。
次に、指紋認証そのものの性質です。指が濡れている時や、乾燥している時には指紋は読み取りにくくなります。これは Touch ID に限らず指紋センサー全般の一般的な性質です。認識率の具体的な数値は公式資料に無いので出しませんが、水仕事の直後や冬場の手で読めないことがある、という前提は持っておいたほうがよいでしょう。だからこそ、公式に明記されている Apple Watch での解錠とパスコードを、退路として設定しておく意味があります。
逆に、Touch ID のほうが素直な場面もあります。マスクやサングラス、暗い場所、画面に顔を向けられない姿勢など、顔を使う認証が苦手とする条件に左右されません。折りたたみは「閉じて片手」「開いて両手」で持ち方が大きく変わる端末なので、持ち方が変わっても同じ場所に同じ認証があるという一貫性は、仕様として素直な選択に見えます。
ほかのiPhoneとの比較は、今日の情報では書けません
「他のiPhoneは Face ID のままなのか」という比較は、この記事では扱いません。今日確認したのは iPhone Duo の Newsroom リリースと日本語技術仕様ページの2本だけで、他機種の仕様ページは取得していないためです。比較を知りたい場合は、各機種の技術仕様ページを直接見るのが確実です。
認証以外で押さえておきたい周辺の仕様
認証の話に直接関わる範囲で、公式資料から拾えた仕様を並べておきます。ディスプレイは閉じた時が「Super Retina XDRディスプレイ 5.4インチ(対角)オールスクリーンOLED」で1,398 x 2,034ピクセル・460ppi、開いた時が7.6インチです。両方に Dynamic Island と常時表示ディスプレイ、最大120Hzの ProMotion、True Tone、広色域(P3)、触覚タッチ、耐指紋性撥油コーティング、反射防止コーティングが入っています。輝度は最大1,000ニト(標準)、ピーク1,600ニト(HDR)、屋外ピーク3,000ニト、最小1ニトです。
アウター側のフロントカメラは「12MPセンターフレームカメラ」でƒ/2.2絞り値、Retina Flash とビデオ通話のセンターフレームに対応します。チップは A20 Pro で、2つのスーパーコアと4つの高効率コアの6コアCPU、デュアル16コアNeural Engine です。充電は約20分で50%までとされ、年内に USB-C の Apple Pencil にも対応予定と書かれています。安全のための機能としては衛星経由の緊急SOS・衝突事故検出・衛星経由のメッセージ・衛星経由の「探す」が挙がっています。
回線については「デュアルeSIM(2つのアクティブなeSIM、保存できるeSIMは8つ以上)」で「物理的なSIMカードには非対応」と明記されています。乗り換えの手順に関わる話なので、iPhone DuoがeSIM専用であることと回線の移し方は別記事に分けました。あわせてiPhone Duoの価格と予約開始日も整理していますので、購入の判断材料が必要な方はそちらをご覧ください。
まとめ
iPhone Duo の生体認証は、サイドボタンに内蔵された Touch ID だけです。Mihataが2026年10月7日に Apple 公式の2ページを全文取得して数えた結果、「Face ID」「TrueDepth」「顔認証」はいずれも0件でした。Apple が廃止を宣言したわけではなく、仕様として挙げられていないという状態です。
得るものは、開いていても閉じていても同じ指紋認証で通せる一貫性と、マスクや暗所に左右されない安定さ。手放すのは、顔を向けるだけで通す運用です。指が濡れている・乾いている時に読めないことがある性質も踏まえ、Apple Watch での解錠とパスコードを退路として用意しておくのが現実的だと思います。発売は10月23日なので、実機でしか分からない部分は出てから確かめるつもりです。
Mihataでは、こうした公式情報の裏取りや情報整理の手順をAIに任せる仕組みづくりもお手伝いしています。社内の調べものや記事づくりで似たような手間を感じていらっしゃれば、よろしければ一度お声がけください。
よくある質問
iPhone DuoにFace IDは搭載されていますか?
Appleの公式資料には記載がありませんでした。Mihataが2026年10月7日にAppleの日本語技術仕様ページとNewsroomリリースの全文を取得して数えたところ、「Face ID」「TrueDepth」「顔認証」はいずれも0件でした。Appleが廃止を宣言したわけではなく、仕様として挙げられていないという状態です。
iPhone DuoのTouch IDはどこにありますか?
サイドボタンに内蔵されています。技術仕様ページには「サイドボタンに内蔵された指紋認証センサー」と記載され、Newsroomには開いていても閉じていても同じように認証できるよう統合した、と書かれています。
指紋が読めない時はどうやってロックを解除しますか?
Newsroomには、Apple Watchを使ってiPhone Duoのロックを解除できると明記されています。あわせてパスコードも退路になります。開いた状態と閉じた状態で挙動が違うかどうかは、公式資料からは確認できませんでした。
閉じたままSuicaで改札を通れますか?
技術仕様ページのApple Pay欄には、iPhoneに入れたSuica・PASMO・ICOCAでの交通機関の利用と、エクスプレスカードによる交通機関の支払いが挙がっています。エクスプレスカードに設定した交通系カードは認証なしで通せる仕組みなので、Touch IDの操作とは分けて考える必要があります。