Mihata
仕事効率化(DX)2026.08.16

SEO記事の内製化|社内で回す体制の作り方と外注に残す3工程【2026】

SEO記事の外注費が積み上がってきて、そろそろ社内で書けるようにしたい。そう考えて「内製化」に着手した会社の多くが、3か月後に同じ場所で止まります。書ける人が1人しかおらず、その人の手が空いた月だけ記事が出る。担当が異動した瞬間に更新が止まる。これは書く能力の問題ではなく、内製化を「全部を社内でやること」と定義してしまったことによる設計ミスです。

結論:内製化とは「外注に残す工程を決めること」

SEO記事の制作は、ざっくり6つの工程に分かれます。①どのキーワードを狙うか決める、②構成を設計する、③本文を書く、④事実と数字を検証する、⑤CMSに入稿して公開する、⑥公開後に順位とクリックを見て直す。内製化の成否は、このうち何本書けるようになったかではなく、6工程それぞれに「誰が」「いつ」やるかが決まっているかで決まります。

そして2026年時点で正直に言えば、③本文を書く工程はAIによって最も安く・速くなった部分です。逆に①狙いの決定と④事実の検証、⑥打ち切りの判断は、AIを入れてもコストがほとんど下がりません。つまり内製化で真っ先に社内へ引き取るべきなのは③ではなく、①④⑥という「判断が要る工程」です。ここが社内にないまま③だけを内製化すると、量は出るのに成果が出ない状態になります。

Googleは検索セントラルのガイダンスで、生成AIの使用そのものは禁じていないと明言する一方、ユーザーへの付加価値を加えずに多数のページを生成することはスパムポリシー違反にあたる可能性があると記載しています。付加価値を担保するのは①④⑥の工程であり、ここを外注のままにしておくか社内に持つかは、単なるコストの話ではなくリスクの話でもあります。

内製化の可否は「本数」ではなく「一次情報が社内にあるか」で決まる

内製化を検討するとき、最初に見るべきは記事本数でも予算でもありません。その記事に、社外の人間には書けない情報が入るかどうかです。

たとえば「施工の失敗事例」「見積もりが跳ねる典型パターン」「問い合わせで実際に多い質問と、その場での回答」は、現場にしか存在しない情報です。これらは外注ライターがどれだけ調べても出てきません。逆に「〇〇とは」「メリット・デメリット」だけで構成できる記事は、社内で書いても外注で書いても中身がほぼ同じになります。

この見分けは、次の1問で足ります。「この記事に載せたい話のうち、社内の誰かに30分ヒアリングしないと書けない部分は何割か」。5割を超えるテーマが継続的にあるなら内製化の効果は大きく、1割未満ならその領域は外注のままのほうが安く済みます。

内製化を進める会社が見落としがちなのは、この「30分のヒアリング」に応じる側の負担です。書く担当を採用しても、一次情報を出す人が忙しくて捕まらなければ記事は薄くなります。内製化の設計は、書き手ではなく情報源になる人の時間をどう確保するかから始めるのが実務的です。

SEO記事を社内で回す体制の最小構成:4つの役割

専任チームを組む必要はありません。むしろ中小企業で機能しているのは、既存業務を持つ人が兼任する4役の形です。役割は人数ではなく責任の切り分けとして定義します。

①方針担当:何を狙うかを決める(週1時間)

狙うキーワードと、その記事で誰に何をしてほしいのかを決める役割です。ここが曖昧なまま書き始めると、記事は必ず「一般論の総まとめ」に着地します。週1時間、次に書く3本分のテーマと狙いを確定させるだけで足ります。

この役割は、営業や問い合わせ対応に近い人が向いています。実際に顧客が使う言葉を知っているためです。SEOツールの数字だけを見て決めると、検索されているが受注につながらないテーマに寄っていきます。

②情報源担当:一次情報を出す(1本あたり15〜30分)

現場の担当者が、記事1本につき15〜30分だけ話す役割です。書く必要はありません。録音してAIに文字起こしさせれば、そのまま素材になります。「書けないから内製化できない」という壁の大半は、書く義務を情報源担当から外すと消えます。

③制作担当:構成と本文を作る(AIが大半を担える)

方針担当が決めた狙いと、情報源担当が出した素材をもとに、構成と本文を作る役割です。ここは現在、AIが最も強い工程です。ゼロから書かせるのではなく、「狙い+一次情報+既存記事の言い回し」を渡して書かせると品質が安定します。制作担当の仕事は、書くことよりも「渡す材料を揃えること」に移っています。

④公開判断担当:出していいかを決める

数字・固有名詞・法令・料金など、間違えると信用を失う箇所を確認し、公開の可否を決める役割です。この役割だけは絶対にAIに委ねてはいけません。AIは自信を持って誤りを書きます。確認の作業自体はAIに手伝わせてよいのですが、「これで出す」と決めるのは人間である必要があります。

4役は1人が兼任しても構いませんが、③と④は必ず別の人にするのが実務上の分かれ目です。書いた本人が公開可否も決める体制は、誤りが最も抜けやすくなります。

内製化しても外注に残したほうがよい3工程

すべてを社内に引き取ると、かえって高くつきます。次の3つは外部に残す判断に合理性があります。

初期のキーワード設計(最初の1回)

どの語で戦うかの設計は、失敗すると1年分の記事が丸ごと無駄になります。ここは経験のある外部に一度だけ設計させ、以降の運用を社内で回すのが費用対効果の高い形です。毎月払う必要はなく、初期設計と半年に1回の見直しで足りることが多い工程です。

ファクトチェックの仕組みづくり

チェック作業そのものは社内でできますが、「何を、どの一次情報で、どこまで確認するか」の基準づくりは経験に依存します。基準さえ手元にあれば運用は回るので、基準の設計だけを外に出す形が現実的です。

計測と「打ち切り」の判断

公開後にSearch Consoleを見て、伸びる記事を伸ばし、伸びない記事を諦める判断です。社内でやると「せっかく書いたのだから」という感情が入り、負けている記事に投資し続けます。数字だけを見る第三者を1人挟むと、この判断は驚くほど速くなります。

内製化の理想形は「全工程を社内」ではなく、①②③⑤を社内、④の基準と⑥の判断を外部という配分です。この形なら、担当が変わっても止まりません。

内製と外注、実際のコストはどう変わるか

外注費は見積書に載るので比較しやすい一方、内製の人件費は請求書が来ないため過小評価されがちです。両者を同じ土俵に載せて比べます。

外注側の相場から確認します。ランサーズの発注者向け解説では、ブログ記事・コラム記事の文字単価は0.8円〜5円以上とされ、具体例として2,000文字1,600円、3,000文字15,000円が挙げられています。取材が入る記事は文字単価の考え方から外れ、1本15,000〜50,000円が目安とされています。

これに対し内製の実コストは、次の合計です。方針担当の週1時間(月4時間)、情報源担当の1本30分、制作担当の1本1〜2時間、公開判断担当の1本30分。月10本なら、おおよそ月34〜44時間になります。時間単価3,000円で換算すれば月10〜13万円相当です。

ここで重要なのは、この34〜44時間のうち、AIで削れるのは制作担当の10〜20時間だけだという点です。方針・情報源・公開判断の合計約24時間は、AIを入れても残ります。「AIで内製化すれば人件費がほぼゼロになる」という前提で計画を立てると、この24時間が誰の予定にも入っていないまま運用が始まり、3か月で止まります。

逆に言えば、月24時間を確保できるなら内製化は成立し、確保できないなら本数を減らすか外注に戻すのが正解です。判断軸は予算ではなく、この24時間を出せるかどうかです。

内製化が止まる4つのパターンと、先に潰す手順

実際に止まった体制には、共通する型があります。

1つ目は「書ける人1人体制」です。属人化ではなく単一障害点の問題なので、書ける人を増やすのではなく、4役に分けて1人あたりの負荷を下げるのが解決策になります。

2つ目は「テーマ在庫切れ」です。最初の10本で言いたいことを出し切り、11本目から手が止まります。これは方針担当の週1時間が確保されていない場合に必ず起きます。ネタは枯れるのではなく、探す時間が予定に入っていないだけです。

3つ目は「品質基準がないまま量を増やす」です。AIで本数を出せるようになった直後に起きます。前述のとおりGoogleは、付加価値なく多数のページを生成する行為をスパムポリシー違反にあたる可能性があると明記しています。本数の上限は「公開判断担当が確認しきれる本数」で決めるのが安全です。

4つ目は「効果が分からないまま半年経つ」です。Search Consoleを毎月10分見る予定を最初にカレンダーへ入れておくだけで、この型はほぼ防げます。見る指標は順位ではなく、記事ごとの表示回数とクリック数の推移で十分です。

内製化の立ち上げ90日ロードマップ

内製化を急ぐ背景には、たいてい人手不足があります。IPAの「DX動向2025」では、日本企業の85.1%がDXを推進する人材の不足を挙げており、米国・ドイツと比べて著しく高いと報告されています。一方で総務省の「令和7年版 情報通信白書」によれば、生成AIを活用する方針を定めた企業は2024年度で49.7%(2023年度は42.7%)まで増えました。人が足りないからAIで内製化する、という流れ自体は妥当です。問題は順番で、初日から10本を目指すと確実に折れます。段階を分けます。

1〜30日目:型を作る。4役の担当者を決め、方針担当の週1時間を定例としてカレンダーに固定します。この期間の記事は月2〜3本で構いません。目的は本数ではなく、6工程が一巡することの確認です。1本目を公開するまでに、公開判断担当が何をチェックするかのリストを紙1枚にまとめておきます。

31〜60日目:AIを③に入れる。型が回り始めてから制作工程にAIを入れます。順序が逆になり、型がないままAIを入れると、確認されていない記事が量産される状態になります。この期間で月5〜8本を目指します。

61〜90日目:数字を見て捨てる。最初の30日に出した記事の表示回数を確認し、伸びていないテーマ群を打ち切ります。ここで初めて「どの領域なら勝てるか」が実測で分かるため、以降の方針担当の判断精度が上がります。

90日を終えた時点で、月あたりの安定本数と、1本あたりの実工数が数字で出ます。ここで初めて「内製で続けるか、一部を外に戻すか」を根拠を持って決められます。この判断を90日より前にやると、必ず感覚論になります。

内製化と「AIに任せる」の中間という選択肢

ここまで整理すると分かるとおり、内製化の負担の実体は「書くこと」ではなく方針・一次情報・公開判断の月24時間にあります。逆に言えば、この24時間のうち方針と公開判断の仕組みを外に置き、一次情報だけを社内から出す形にできれば、内製化のメリット(現場情報が入る)を保ったまま負担を大きく減らせます。

Mihataが提供しているAIブログ運用は、この配分をそのまま形にしたものです。キーワード設計・記事生成・ファクトチェック・公開・毎月の改善までを引き受け、貴社にお願いするのは一次情報の提供と最終確認だけになります。自社で毎晩AIに記事を書かせて公開し、その結果をSearch Consoleで検証し続けている運用をそのまま持ち込んでいるため、「AIで書くと何が起きるか」を実測で把握したうえで設計しています。

外注に残す工程を決めるには、そもそも外注の見積もりに何が含まれているかを知っておく必要があります。工程別の内訳はSEO記事の外注費用の相場|1本の単価とAIで下がらない部分で整理しています。月あたりの本数をどう決めるかはSEO記事は月何本が目安?本数より大事な上限の決め方を、量を増やす前に踏まえておきたいリスクはAIで記事を量産するリスク|Googleが問題視する条件と沈まない作り方をご覧ください。公開判断担当が使う検証手順はAI記事のファクトチェック方法|誤情報を潰す5工程と出典の付け方にまとめています。

よくある質問

SEO記事の内製化は、何人いれば始められますか?

担当を4役(方針・情報源・制作・公開判断)に分ける必要はありますが、人数は2人から始められます。1人が方針と公開判断、もう1人が制作を持ち、情報源は都度現場の担当者に15〜30分だけ協力してもらう形です。制作と公開判断だけは同じ人にしないでください。書いた本人が可否も決める体制は、誤りが最も抜けやすくなります。

AIを使えば内製化の人件費はほとんどかからなくなりますか?

なりません。AIで削れるのは本文執筆の工程で、月10本なら10〜20時間程度です。狙うキーワードの決定、一次情報のヒアリング、公開可否の判断にかかる月20時間強はAIを入れても残ります。この時間が誰の予定にも入っていない計画は、3か月ほどで止まります。

内製化と外注、どちらが安いですか?

記事に社内の一次情報がどれだけ入るかで変わります。現場ヒアリングが必要な記事が半分以上を占めるなら内製の効果が大きく、一般的な解説記事が中心なら外注のほうが総コストは下がります。判断は予算額ではなく『月20時間強の社内工数を出せるか』で行うのが実務的です。

内製化を始めて、成果はどのくらいで判断できますか?

公開から検索での表示が安定するまで数か月かかるため、体制の可否は90日、成果の可否は6か月を目安にしてください。90日時点で見るのは順位ではなく『月あたり何本を安定して出せたか』『1本あたり実際に何時間かかったか』です。この2つが分かれば、続けるか一部を外に戻すかを根拠を持って決められます。

内製化した記事がAI検索で引用されるようにするには何が必要ですか?

社外では手に入らない一次情報を入れることが最も効きます。実際の事例、自社で取った数値、現場でしか分からない失敗パターンなどです。一般論の総まとめは他サイトと差がないため引用されにくく、これは検索順位よりもAI検索での引用において顕著に出ます。

Mihataに依頼した場合、社内は何をすることになりますか?

一次情報の提供と、公開前の最終確認だけです。キーワード設計・記事の生成・ファクトチェック・公開・毎月の改善はMihata側で行います。自社でも毎晩AIに記事を書かせて公開し、Search Consoleで結果を検証し続けているため、AIで書いたときに実際に何が起きるかを踏まえた設計になっています。

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