SEO記事の外注をやめるかどうかは、「効果が出ていないから」だけでは決められません。SEOは公開から順位が付くまでに時間がかかるため、その理由で切ると、育ちかけていたものまで一緒に止めることになります。
実務で見ているのは次の5つです。①表示回数が伸びているか ②直しの往復が減っているか ③自社にキーワードの判断が溜まっているか ④担当者が替わっても同じ品質か ⑤やめたときに何が残るか。このうち3つ以上が悪い方向に振れているなら、続けても同じ結果が繰り返されます。
「効果が出ない」でやめてはいけない理由
公開直後の記事は、順位もクリックも動きません。動くのは表示回数が先で、そこから順位、最後にクリックの順に遅れて出ます。つまり半年未満で順位だけを見て判断すると、ほぼ全件が「効果なし」に分類されます。
逆に言えば、表示回数すら増えていないときは早めに判断してよい、ということでもあります。表示回数が動かないのは、狙ったキーワードで検索対象として認識されていないか、そもそも需要のないキーワードを狙っている状態です。これは時間では解決しません。
効果が数字に出始める時期の目安はブログは何ヶ月でアクセスが増える?記事本数と流入の実測データで整理しています。まず自社が判断してよい時期に来ているかを確認してください。
やめどきを分ける5つの判断軸
軸 | 続けてよい状態 | やめどきのサイン |
|---|---|---|
①表示回数 | 順位は低いが表示回数が右肩上がり | 6か月経っても表示回数が横ばい |
②直しの往復 | 指摘の内容が細かくなってきている | 毎回同じ種類の指摘を繰り返している |
③社内の判断力 | 自社でキーワードの良し悪しが言えるようになった | 1年経っても先方の提案を追認するだけ |
④担当者依存 | 担当が替わっても品質が保たれた | 担当交代のたびに一からやり直しになる |
⑤残るもの | 記事・台帳・素材が自社側に蓄積している | 解約すると何も手元に残らない |
①だけが悪いなら、まだやめる段階ではありません。狙うキーワードを変えれば戻ることがあるからです。危ないのは②と③が同時に悪いときで、これは「発注しているのに社内に何も溜まっていない」状態を意味します。この状態は続けるほど差が開くので、金額に関係なく切り替えを検討してよい局面です。
⑤は契約書を読み直す話です。記事本体は残っても、キーワード台帳や執筆指示が先方のアカウント内にしか無いことは珍しくありません。やめる判断をする前に、まず何を持ち出せるかを確認してください。
やめる前に一度だけ試す価値のあること
切り替えのコストは小さくないので、判断の前に一度だけ試す価値があるのは「狙いの入れ替え」です。具体的には、いま出している記事の狙いを、比較・選び方・確認事項といった判断のためのキーワードへ寄せます。
説明型の記事(「〇〇とは」)はAIによる要約と正面からぶつかるため、表示回数はあってもクリックが落ちやすい領域です。一方で「どちらを選ぶか」「契約前に何を見るか」といった検索は、読み手が自分の状況に当てはめて読む必要があるため、記事が読まれます。外注先に対しても、この方向転換は指示として具体的に出せます。
1か月分だけこの型に振り替えて表示回数とクリックを見る。ここで動かなければ、①の判定が確定します。1か月あたり何本が妥当かはSEO記事は月何本が目安?本数より大事な上限の決め方を参考にしてください。
内製に戻すなら、社内に残す3工程を先に決める
やめると決めたあと、いきなり全部を社内でやろうとすると、たいてい3か月で更新が止まります。現実的なのは、外に出したままでよい工程と、社内に必ず残す工程を分けることです。
- キーワードの決定——ここを外に出したままだと、③の判断力が永遠に育ちません。案は外から受けてよいので、決定は社内でします。
- 一次情報の提供——自社の事例・実測・現場の判断は、外注先には取れません。ここが記事の差になります。
- 検収——事実誤りと、狙いのズレを見る工程です。文章の巧拙より、この2点だけを見ます。
逆に、下書きの生成・表記ゆれの統一・入稿作業は外に出したままでも支障が出にくい部分です。体制の作り方はSEO記事の内製化|社内で回す体制の作り方と外注に残す3工程、検収の物差しは記事制作の発注|検収の品質基準と受け入れチェック12項目にまとめています。
私たちMihataでは、キーワード設計から公開・効果測定までを月額でお預かりするAIブログ運用代行をしています。記事の途中で恐縮ですが、上の3工程だけ社内に残して残りを預けたい、という形にも合わせられますので、よろしければあわせてご覧いただけたら嬉しいです。
乗り換えるなら、次の相手に聞くこと
やめる理由が「相手の問題」だった場合、次も同じことが起きないよう、選ぶ段階の質問を変えておきます。ここで効くのは、過去形で聞くことです。「品質は大丈夫ですか」ではなく「直近で公開後に事実誤りが見つかった記事はありますか、どう直しましたか」と聞くと、工程があるかどうかがすぐ分かります。
契約前に確認しておく項目はAI記事作成代行の選び方|契約前に確認する12項目に一覧でまとめました。自作・記事単位・運用ごとの3択で比べたい場合はAIブログ記事作成の外注を比較|自作・代行・依頼の選び方が対応します。
やめるか続けるかの判断そのものについてのご相談も歓迎です。いまの数字を見て、どの軸が効いているかを一緒に切り分けるところからでも構いません。
よくある質問
SEO記事の外注は何か月で判断すればよいですか?
順位やクリックで判断するなら6か月は必要です。ただし表示回数は先に動くため、6か月経っても表示回数が横ばいなら、その時点で判断してかまいません。表示回数が動かないのは、狙ったキーワードで認識されていないか需要が無いかであり、時間では解決しないためです。
効果が出ていないのに続けるべきケースはありますか?
表示回数が右肩上がりで、指摘の内容が細かくなってきているなら続ける価値があります。順位は表示回数のあとから付くため、この状態は途中経過として正常です。逆に毎回同じ種類の指摘を繰り返していて、社内にキーワードの判断も溜まっていないなら、続けても同じ結果になります。
外注をやめたら記事は自社に残りますか?
契約次第です。記事本体は残っても、キーワード台帳や執筆指示、画像素材が先方のアカウント内にしか無いことがあります。やめる判断をする前に、何を持ち出せるかを契約書と実際のデータの置き場所の両方で確認してください。
内製に戻すとき、社内に残すべき工程はどれですか?
キーワードの決定、一次情報の提供、検収の3つです。案を外から受けるのは構いませんが、決定を社内でしないと判断力が育ちません。一次情報(自社の事例・実測・現場の判断)は外注先には取れない部分で、ここが記事の差になります。下書きの生成や入稿は外に出したままでも支障が出にくい工程です。
やめる前に試せることはありますか?
狙うキーワードを、説明型から判断型へ1か月だけ振り替えてみることです。「〇〇とは」のような説明型はAIの要約と正面からぶつかりますが、「どちらを選ぶか」「契約前に何を見るか」といった検索は読み手が自分の状況に当てはめて読むため記事が読まれます。ここで表示回数もクリックも動かなければ、判断は確定です。