Mihata
Web制作2026.09.15

Wixを解約するとデータはどうなる?移行前の確認6点【2026】

Wixをやめると決めたとき、まず気になるのは「今のホームページはどうなるのか」「中身は持ち出せるのか」の2つだと思います。そして実務でつまずくのは、ほぼこの2つ目です。

結論から書きます。解約してもサイトの中身がWix上から消えることはありません。ただしWixは外部ホスティングへの書き出しに対応していないため、「解約して別のサーバーへ引っ越す」という作業は原則できません。できるのは、独自ドメインを持ち出したうえで、新しいサイトを作り直して差し替えることです。ここを「引っ越し」だと思って進めると、解約日だけ先に決めてしまい、あとから作り直しの工数に驚くことになります。

この記事では、Wix公式ヘルプセンターに実際に書かれている内容だけを根拠に、解約で何が起き・何が起きないのかを整理し、順番を間違えないための手順に落とします。仕様は変わることがあるため、契約や解約の直前には必ず最新の公式ヘルプをご確認ください。

解約すると何が起きるか|4つだけ押さえる

Wixの解約は、正確には「プレミアムプランの自動更新をオフにする」操作です。押した瞬間にサイトが消えるわけではなく、契約期間が終わったタイミングでプランが終了します。そのとき何が変わるのかを、公式の記載から4点にまとめます。

項目

解約後どうなるか

サイトの中身

失われない。Wixのアカウント内には残る

サイトのアドレス

無料のWix URL(siteprefix.wixsite.com/siteaddress)に戻る

広告

サイトにWixの広告が表示されるようになる

ドメイン・メール・アプリ

別のサブスクなので自動ではキャンセルされない。個別に手続きが要る

中身は消えないが、住所が変わる

公式ヘルプには「プランをキャンセルしても、サイトのコンテンツが失われることはありません」と明記されています。つまり、あとで同じプランを買い直せば元のサイトをそのまま公開し直せます。ここは安心してよい部分です。

問題は住所のほうです。解約後は独自ドメインでの表示ができなくなり、アドレスが無料のWix URLに戻ります。検索エンジンから見れば、これまでのURLが軒並み消えたのと同じ状態になります。ページ単位で積み上げてきた検索評価は、この時点で途切れます。

広告が出る

同時にWixの広告が表示されるようになります。「解約したけれど、しばらくはこのまま置いておこう」と考えている場合、その間ずっと自社サイトに他社の広告が載った状態になります。取引先や見込み客が見る可能性がある以上、「解約して放置」は実務的には選べないと考えたほうが安全です。

ドメイン・メール・アプリは止まらない

見落としが多いのがここです。公式ヘルプは「ドメイン、ビジネス用メール、アプリのサブスクリプションはキャンセルされません。個別にキャンセルする必要があります」と明記しています。

サイトのプランだけ解約して安心していると、ドメイン代とメール代の請求だけが翌年も続くことになります。逆に言えば、慌ててドメインまで一緒に解約してしまうのは最悪手です(後述しますが、ドメインは手放してはいけません)。解約は「サイトプラン」「ドメイン」「ビジネスメール」「有料アプリ」の4本立てで、それぞれ別の判断が要る、と整理してください。

返金は初回購入から14日だけ

返金保証は初回購入とアップグレードに限り14日間です。この期間内にキャンセルすればプランは即時終了し全額返金されますが、更新分の支払いには返金がありません。「年払いにしたばかりで合わなかった」という場合は、14日を過ぎる前に判断する必要があります。

いちばんの落とし穴|Wixからは「引っ越し」ができない

ここがこの記事でいちばんお伝えしたい部分です。多くの人は「解約=別のサーバーに引っ越す」と考えますが、Wixの場合それは成立しません。

外部ホストへのエクスポートは非対応

Wixは公式ヘルプで、外部ホスティングをサポートしていないと明言しています。理由も書かれていて、「SaaS アーキテクチャが Wix 独自の技術を使用し、Wix のサービスに依存して動作することから」であり、「サイトが正常に動作するには、Wix のサーバーで操作・ホスティングされる必要があります」としています。

つまり、WordPressの「エクスポート」やサーバー間のファイル移行のような、サイト一式を書き出して別の場所で動かす手段が用意されていないということです。これは不具合ではなく設計です。

ブログ記事も他サービスへ書き出せない

「サイト全体は無理でも、記事だけは持ち出せるだろう」と考えるところですが、ブログ記事の他プラットフォームへのエクスポートについても、Wixは現時点でできないとしています(機能リクエストとして投票を集めている段階で、実装時期の確約はないと注記されています)。

逆方向、つまりWordPressなど他サービスからWixへ取り込むインポートは用意されています。入口は広く、出口は狭い——この非対称さが、Wixを長く使うほど効いてきます。記事を何十本も書いてきたサイトほど、乗り換えのコストが跳ね上がります。

出せるもの・出せないものを先に仕分ける

すべてが出せないわけではありません。CMSコレクション(データベース機能)の中身はCSVで書き出せますし、連絡先などの管理画面上のデータはエクスポートに対応しているものがあります。解約を決める前に、自分のサイトの何がどちらに入るのかを実際に1回試して確かめるのが確実です。

対象

持ち出しの可否(2026年9月時点)

実務での扱い

サイト一式(デザイン・ページ構成)

外部ホストへは出せない

新しいサイトで作り直す前提で見積もる

ブログ記事

他プラットフォームへのエクスポートは不可

本文は手作業でコピーして保存する

CMSコレクション

CSVで書き出せる

商品・実績・スタッフ一覧などはここに入っていることが多い

画像

アップロードした元データは自分の手元にあるはず

手元に無いものはページから1枚ずつ保存する

独自ドメイン

他社へ移管できる(条件あり)

ここだけは必ず確保する

この表を一言でまとめると、Wixの解約は「引っ越し」ではなく「作り直し」です。スケジュールも費用も、その前提で組む必要があります。

解約前に確認する6点

順番に確認していけば、取り返しのつかない事故は避けられます。とくに3と4は、解約日が来てからでは手遅れになります。

1. 独自ドメインは誰の名義で、どこにあるか

Wixで取得したドメインなのか、他社(お名前.com・ムームードメインなど)で取得してWixに接続しただけなのかで、やることが変わります。他社で取得して接続しているだけなら、Wixを解約してもドメインはそのまま手元に残るので、新サイトへ向け先を変えるだけで済みます。

Wixで取得している場合は移管の手続きが必要です。そして制作を誰かに依頼していた場合、名義が制作者になっていることがあります。この確認は解約より前にやってください。名義が自分でないと、移管に必要なメールが自分に届きません。

2. 60日ロックに当たっていないか

ドメインには、ICANN(ドメインの規制機関)が定めた60日間の移管ロックがあります。Wixのヘルプによれば、次のいずれかが起きてから60日以内は移管できません。

  • ドメインの登録(取得)
  • 登録者の連絡先情報の変更
  • 異なるドメインプロバイダ間でのドメインの移管

これは「Wix によって回避することはできません」と明記されています。つまり誰に頼んでも短縮できません。「解約する前に名義(登録者の連絡先)を自分に直しておこう」と気を利かせて先に変更すると、その瞬間から60日移管できなくなる——という順序の事故が起こります。ドメインを触る前に、いつ何をしたかを確認してください。

3. 会社のメールが止まらないか

Wixのビジネスメール(独自ドメインのメール)を使っている場合、ドメインを他社へ移管するとメールが機能しなくなります。Wixのヘルプにも、移管後は新しい管理先でMXレコードを追加し直す必要があると書かれています。

止まる時間を短くする段取りは、サーバーの移転と同じ考え方です。詳しくはサーバー移転でメールが止まる原因と、止めない手順6つに整理しています。受信できなくなってから気づくと、その間の問い合わせが丸ごと消えます。

4. 本文と画像の控えを手元に取ったか

前述のとおり、記事本文はエクスポートできません。解約日が来てからでは、広告付きの無料URLで読み直しながら書き写すことになります。公開中のうちに、ページごとにテキストをコピーして手元のドキュメントへ保存し、画像は元データが無いものだけ保存しておきます。

地味ですが、ここを飛ばして「あとで見ればいい」と考えた結果、新サイトの原稿づくりが止まるケースが一番多いです。ページ数が20を超えるなら、半日は見ておいてください。

5. フォーム・会員・注文のデータ

問い合わせフォームの送信履歴、サイト会員、ECの注文履歴は、業務上の記録そのものです。管理画面からCSVで書き出せるものが多いものの、項目ごとに可否が違うため、解約前に実際に1回ダウンロードして中身を開き、必要な列が入っているかを確かめてください。

なお会員データについて、Wixは同一アカウント内の別のWixサイトへの移行は案内していますが、Wixの外へ持ち出す前提の機能ではありません。会員制で運用している場合は、移行方法を決めてから解約日を決めてください。

6. 今のURL一覧を記録したか

新サイトへ切り替えるとき、旧URLと新URLの対応表が無いと、リダイレクトの設定ができません。サイトマップ(https://あなたのドメイン/sitemap.xml)を開いて、公開中のURLを一覧でコピーして残しておいてください。解約後は同じ手が使えなくなります。

ドメインやサーバーの管理先自体が分からない状態なら、先にホームページのドメインとサーバーの管理会社がわからない時の調べ方で現状を突き止めるところから始めるのが早道です。

順番を間違えない移行手順

この作業の成否は、ほぼ順番で決まります。解約は最後です。「まず解約して、それから新しいサイトを考える」は、空白期間と検索評価の断絶を自分で作る進め方になります。

  1. 控えを取る(本文・画像・フォーム送信データ・URL一覧)。公開中のうちにやる
  2. 新しいサイトを別の場所で完成させる。この間、今のWixサイトは公開したままでよい
  3. ドメインを移管する、または向き先を変える。60日ロックに掛かっていないか先に確認
  4. メールのMXレコードを設定し直す。送受信を実際にテストする
  5. 新サイトの表示とフォーム送信を実機で確認する
  6. 最後にWixのプランを解約する(ドメイン・メール・アプリの契約も個別に整理)

この順番なら、サイトが見えない日が1日も生まれません。逆に3を先にやってしまうと、新サイトができるまでの間、ドメインでアクセスした人がどこにも辿り着けない状態になります。

ドメイン移管の実務

Wixで取得したドメインを他社へ移管する流れは、公式ヘルプに手順が書かれています。実務で効いてくるポイントだけ抜き出します。

  • 認証コード(EPPコード)は「登録者の連絡先メールアドレス」に送られる。ここが古いアドレスや制作会社のアドレスだと、コードを受け取れません
  • 移管の完了までに最大7日かかる。週末を挟むと1週間以上見ておく必要があります
  • 取得から60日以内は移管できない。移管直後も、次の移管まで60日空ける必要があります
  • 移管するとWixサイトからは切り離される。ビジネスメールも移管後は動かなくなるため、MXレコードの再設定が要ります

60日ロックで動けない場合の逃げ道も公式に書かれていて、ドメインはWixに置いたまま、外部のサイトへ向けることができます。新サイトの公開を待たせたくないときは、この形でいったん切り替え、60日が明けてから移管する、という二段構えが取れます。

検索での評価はどうなるか

ここでの分かれ目は、ドメインを維持できるかどうかの一点です。

同じドメインを持ち出して新サイトに使えるなら、URLをそのまま再現することで評価を引き継げる可能性が高くなります。旧サイトのURL構造(/about/blog/xxxx など)をそろえるか、変える場合は新サーバー側で301リダイレクトを設定します。手元にURL一覧を残しておくべき理由がここです。

一方、ドメインごと変えてしまうと、リダイレクトを設定する場所そのものが無くなります。解約後のサイトは無料のWix URLに戻るだけで、そこから新ドメインへ301を向ける手段は期待できません。検索結果に出ていたページは順次消え、新ドメインはゼロからの積み上げになります。「この機会に社名に合わせてドメインも変えたい」という相談はよくありますが、検索流入が事業の柱になっているなら、ドメインの変更は別のタイミングに切り離すほうが安全です。

なお、Wixそのものが検索に弱いということではありません。取れていないなら、原因はツールより設計や記事側にあることが多いです。ツールを変える前に何を見るべきかはWix・JimdoのAI自動作成のデメリット|プロに頼むべき5つの判断軸で整理しています。

解約しないほうがよいケース

ここまで読むと分かるとおり、Wixからの乗り換えは「月額が下がる」だけでは割に合わないことがあります。次のどれかに当てはまるなら、いったん保留にする判断も現実的です。

  • 不満が「使いにくさ」ではなく「更新できていないこと」:ツールを変えても更新する人が決まらなければ同じ状態になります
  • ページ数が多く、記事が資産になっている:書き写しの工数がそのまま乗り換えコストになります
  • 年払いの残りが長い:14日を過ぎた分は返金されないため、期間満了に合わせて動くほうが無駄がありません
  • 予約・決済など、今動いている機能に依存している:切り替え当日に止まらない段取りを先に作るべきです

逆に、検索から人が来ない・フォームが届かない・自分では直せないまま何か月も経っているという状態なら、ツールの範囲を超えています。作り直しのコストを払う価値がある局面です。費用感はホームページリニューアル費用の相場と失敗しない進め方にまとめています。

他のツールへ移す前提で検討している場合は、移した先で同じロックインに入らないかも見ておいてください。月額制サービスの契約条件はビズサイの料金と評判、1ページ完結型のツールはペライチの料金と評判で、それぞれ解約条件まで含めて整理しています。

まとめ|消えるのはデータではなく「住所」

  • 解約してもサイトの中身は失われないが、アドレスは無料のWix URLに戻り広告が表示される
  • ドメイン・ビジネスメール・アプリは別契約で、自動では止まらない。請求だけ残ることがある
  • Wixは外部ホストへの書き出しに非対応。ブログ記事も他サービスへエクスポートできない=解約は「引っ越し」ではなく「作り直し」
  • 守るべきはドメイン。60日ロックとEPPコードの送付先を先に確認する
  • 解約は最後。新サイトの完成→ドメイン→メール→確認→解約の順で進める

Mihataでもホームページ制作を行っており、「Wixのまま直すか、作り直すか」という手前の段階からご相談いただくことがあります。作り直す必要がないと判断すれば、その旨をお伝えします。ドメインの名義や移管の段取りだけ確認したい、という内容でも構いませんので、よろしければお気軽にご相談ください。

よくある質問

Wixを解約するとホームページのデータは消えますか?

公式ヘルプには「プランをキャンセルしても、サイトのコンテンツが失われることはありません」と記載されています。ただしサイトのアドレスは無料のWix URL(siteprefix.wixsite.com/siteaddress)に戻り、Wixの広告が表示されるようになります。独自ドメインでの表示はできなくなります。

Wixのサイトを他のサーバーに引っ越せますか?

できません。Wixは外部ホスティングをサポートしていないと公式に明記しており、理由としてSaaSアーキテクチャがWix独自の技術を使用し、Wixのサーバーでホスティングされる必要があるためと説明されています。ブログ記事も他プラットフォームへのエクスポートは現時点で不可とされています。実務上は、解約ではなく作り直しとして計画する必要があります。

Wixを解約すると独自ドメインも一緒に解約されますか?

されません。公式ヘルプに「ドメイン、ビジネス用メール、アプリのサブスクリプションはキャンセルされません。個別にキャンセルする必要があります」と記載されています。サイトプランだけ解約するとドメインとメールの請求は続くため、それぞれ個別に判断してください。なおドメインは新サイトでも使うので、安易に解約しないほうが安全です。

Wixのドメインを他社に移管するには何日かかりますか?

公式ヘルプでは移管の完了までに最大7日かかるとされています。加えてICANNのポリシーにより、ドメインの登録、登録者の連絡先情報の変更、プロバイダ間の移管のいずれかから60日以内は移管できず、これはWixでは回避できないと明記されています。認証コード(EPPコード)は登録者の連絡先メールアドレスに送られます。

解約するとSEOの評価はどうなりますか?

同じドメインを持ち出して新サイトに使い、URLを再現するか301リダイレクトを設定できれば、引き継げる可能性が高くなります。逆にドメインごと変えると、解約後のサイトは無料のWix URLに戻るだけでリダイレクトを設定する場所が無くなるため、検索結果のページは順次消え、新ドメインはゼロからの積み上げになります。

Wixの返金はいつまで受けられますか?

初回購入とアップグレードに限り14日間の返金保証があり、この期間内にキャンセルするとプランは即時終了し全額返金されると公式に記載されています。更新分の支払いは返金の対象外です。

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