Mihata
AI活用2026.10.27

GPT-6.1 Terraとは|料金$1/$5、5.6 Terraの半額以下

OpenAI は2026年10月26日(米国時間)、API に新しいモデル GPT-6.1 Terra(モデルID:gpt-6.1-terra)を追加しました。公式の位置づけは「画像を使った推論、正確なコンピューター操作、明快で自然な文章のための、速くて効率的なモデル」です(OpenAI API Changelog)。この記事では、料金・仕様・ほかの GPT-6 系との使い分けを、OpenAI の公式ドキュメントだけを根拠に整理します。

結論:GPT-6.1 Terra は「Sol の半額・Luna の10倍」の中間モデル

GPT-6.1 Terra の料金は、入力 100万トークンあたり $1、出力 $5 です(GPT-6.1 Terra のモデルページ)。同じ API の GPT-6.1 Sol($2/$10)のちょうど半額、GPT-6 Luna($0.10/$0.50)の10倍で、GPT-6 系の4モデルのうち上から3番目の価格帯に入ります。

前の世代の GPT-5.6 Terra($2/$12)と比べると、入力は半額、出力は約58%安くなりました。コンテキストは同じ 1,050,000 トークン、最大出力も同じ 128,000 トークンで、知識の締め切りは 2026年2月16日から 2026年6月1日へ新しくなっています。

ChatGPT のアプリで使えるかどうかは、日本時間10月27日4時の時点で OpenAI の公開情報(API の Changelog・News)からは確認できていません。確実に使えるのは API(Responses・Chat Completions・Batch)です。

GPT-6.1 Terra の仕様(公式モデルページより)

項目

GPT-6.1 Terra

モデルID

gpt-6.1-terra(スナップショットも同名の1つだけ)

入力/出力

入力はテキストと画像、出力はテキスト(音声・動画は非対応)

コンテキスト

1,050,000 トークン(入力の上限は 922,000)

最大出力

128,000 トークン

知識の締め切り

2026年6月1日

推論の強さ(reasoning effort)

none/low/medium(既定)/high/xhigh/max

使える API

Responses・Chat Completions・Batch(Realtime・Assistants・ファインチューニングは非対応)

使えるツール(Responses)

Web 検索・ファイル検索・画像生成・Code Interpreter・hosted shell・apply_patch・skills・コンピューター操作(computer use)・MCP・tool search

レート制限(Standard)

Build:5,000 RPM/100万 TPM、Launch:10,000 RPM/400万 TPM

OpenAI が挙げている使いどころは、商品写真をカタログの品目と突き合わせる、技術図面を読み取る・比較する、アプリの画面を見て操作する、文章を下書き・推敲するの4つです。画像を見て判断する業務と、画面操作の自動化に寄せたモデルだと読めます。

注意点が1つあります。ツール呼び出しは Responses API が必要で、Chat Completions のままツールを呼ぶ実装は移行が要ります(OpenAI の GPT-6 ガイド)。一方、Sol・Astra と違って none(推論なし)が使えるので、速さ優先の単純な処理にも向きます。

料金:GPT-6 系4モデルと GPT-5.6 Terra の比較

OpenAI の料金ページの Standard 料金(100万トークンあたり・272Kトークン以下)を並べました。

モデル

入力

キャッシュ済み入力

出力

GPT-6 Astra

$10.00

$1.00

$50.00

GPT-6.1 Sol

$2.00

$0.10

$10.00

GPT-6.1 Terra

$1.00

$0.05

$5.00

GPT-6 Luna

$0.10

$0.01

$0.50

(参考)GPT-5.6 Terra

$2.00

$0.20

$12.00

料金の細則も押さえておきます。

  • 入力が 272K トークンを超えるリクエストは、そのリクエスト全体が入力・キャッシュ2倍、出力1.5倍(Terra なら $2/$7.50)。
  • Batch と Flex は Standard の半額($0.50/$2.50)。急がない一括処理はこちらが安く済みます。
  • Fast モードは2倍($2/$10)。Fast モードは GPT-6.1 Terra で EU のデータ所在地に対応しています。
  • キャッシュの書き込みは30分保持で $1.25、12時間保持で $2.50(100万トークンあたり)。地域処理(Regional processing)は10%の上乗せです。

キャッシュの考え方はGPT-6 のプロンプトキャッシュで入力代を削る方法で詳しく書いています。

GPT-5.6 Terra から乗り換えると月いくら変わるか(試算3ケース)

単価表だけでは判断しづらいので、月の使用量を置いて計算しました。キャッシュ書き込みの料金と、推論トークンの増減は含めていません(推論トークンは reasoning effort と問題の難しさで変わり、同じ処理でもモデルによって量が違うためです)。

ケース(月間)

GPT-5.6 Terra

GPT-6.1 Terra

差

① 社内チャットボット:入力300万・出力100万

$18.00

$8.00

−$10.00(−56%)

② 画像つきの検品・突き合わせ:入力5,000万・出力1,000万

$220.00

$100.00

−$120.00(−55%)

③ ②のうち入力の6割がキャッシュに乗る場合

$166.00

$71.50

−$94.50(−57%)

計算式は「入力(百万)×入力単価+キャッシュ分(百万)×キャッシュ単価+出力(百万)×出力単価」です。③なら GPT-6.1 Terra は 20×$1+30×$0.05+10×$5=$71.50 になります。単価だけで見れば、どの使い方でも半額強になるのが今回の値付けです。

ただし、実務で乗り換えるときに金額以上に効くのは出力の質が同じかどうかです。OpenAI 自身も、GPT-5.6 Terra から移るときは「代表的な画像とワークフローで、同じ reasoning effort のまま両方を比べる」よう勧めています。安くなっても、検品の見落としが増えれば人の確認コストで相殺されます。まず実データ100件ほどで並べて比べ、差が無いことを確かめてから切り替えるのが安全です。

私たちは、こうしたモデルを社内データにつないで業務に組み込む独自AIの開発もお手伝いしています。記事の途中で恐縮ですが、どのモデルを選ぶかから一緒に考えられますので、よろしければあわせてご覧いただけたら嬉しいです。

Sol・Luna・Astra とどう使い分けるか

OpenAI のガイドは4モデルを次のように説明しています。Astra=最も難しい推論・コーディング・専門業務向け、6.1 Sol=速さ・コスト・賢さのバランス(Astra に近い性能を低コストで)、6.1 Terra=速くて効率的(画像の推論・コンピューター操作・自然な文章)、Luna=最速・最安(絞った大量処理)。これを踏まえた選び方の目安は次のとおりです。

こういう仕事なら

まず試すモデル

理由

写真・図面・画面を見て判断する(検品、カタログ照合、帳票の読み取り)

GPT-6.1 Terra

公式が画像の推論を主用途に挙げている。Sol の半額

ブラウザや業務アプリの画面操作を自動化する

GPT-6.1 Terra

「正確なコンピューター操作」を明記。computer use ツールに対応

メールや記事の下書き・推敲

GPT-6.1 Terra

「明快で自然な文章」を明記。none で速く回せる

複雑な分析・長い手順のエージェント

GPT-6.1 Sol/GPT-6 Astra

公式の位置づけがより高度な推論向け

分類・抽出・判定を大量に回す

GPT-6 Luna

単価が Terra の10分の1

この表は公式の説明から引いた出発点で、性能の優劣を測った結果ではありません。OpenAI は Terra と Sol の性能差を数値では示していないので、迷ったら Terra で始めて、品質が足りない処理だけ Sol に上げる順番が費用の面で無理がありません。

GPT-6.1 Sol の詳細はGPT-6.1 Sol の料金と性能、Luna の使いどころはGPT-6 Sol と Luna の記事、大量の判定を安く回すならOpenAI の Decisions APIも候補になります。

移行するときのチェックリスト

  1. モデル名を変える:model を gpt-6.1-terra にする。
  2. ツール呼び出しは Responses API へ:Chat Completions のままツールを使っている場合は移行が必要。
  3. reasoning effort を揃えて比べる:既定は medium。今と同じ強さで新旧を比較し、必要なら上げる。
  4. 音声・動画の入力は使えない:入力はテキストと画像だけ。
  5. ファインチューニングと predicted outputs は非対応:これらに依存している処理は移せない。

GPT-6 系への移行全般の注意点はGPT-6 Astra API への移行手順にもまとめています。

まとめ

  • GPT-6.1 Terra は2026年10月26日に API で提供開始。モデルIDは gpt-6.1-terra。
  • 料金は入力 $1/出力 $5(100万トークン)。GPT-5.6 Terra の半額以下、GPT-6.1 Sol の半額。
  • 得意分野は画像の推論・コンピューター操作・自然な文章。none から max まで6段の推論強度。
  • 乗り換えは「同じ effort で実データを比べてから」。ChatGPT での提供は未確認。

私たちは AI の業務への組み込みを、モデル選びから運用まで一緒に考えています。気になる点があれば、お気軽にご相談ください。

よくある質問

GPT-6.1 Terra とは何ですか?

OpenAI が2026年10月26日に API で提供を始めたモデルです。公式は「画像を使った推論、正確なコンピューター操作、明快で自然な文章のための、速くて効率的なモデル」と説明しています。モデルIDは gpt-6.1-terra です。

GPT-6.1 Terra の料金はいくらですか?

Standard 料金で入力100万トークンあたり $1、キャッシュ済み入力 $0.05、出力 $5 です。入力が272Kトークンを超えるリクエストは入力2倍・出力1.5倍、Batch と Flex は半額、Fast モードは2倍です。

GPT-5.6 Terra からどれくらい安くなりましたか?

GPT-5.6 Terra は入力 $2・出力 $12 だったので、入力は半額、出力は約58%安くなりました。入力5,000万・出力1,000万トークンの月なら $220 から $100 になる計算です(キャッシュ書き込みと推論トークンの増減は含まない)。

GPT-6.1 Terra と GPT-6.1 Sol はどう使い分けますか?

OpenAI は Sol を「Astra に近い性能を低コストで」、Terra を「画像の推論・コンピューター操作・自然な文章に向いた速くて効率的なモデル」と説明しています。料金は Terra が Sol の半額です。性能差の数値は示されていないので、まず Terra で試し、品質が足りない処理だけ Sol に上げる順番が無理がありません。

ChatGPT で GPT-6.1 Terra は使えますか?

日本時間2026年10月27日4時の時点で、OpenAI の API Changelog と News からは ChatGPT での提供は確認できていません。確実に使えるのは API(Responses・Chat Completions・Batch)です。

まずはお気軽にご相談ください

AI・IT・デザインに関するお悩みやご相談、お見積りのご依頼など、
どんなことでもお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ