岡山で求人を出しているのに応募が来ない。その原因は、求人原稿よりも自社サイト側にあることが多いです。応募者は求人票を見た後、ほぼ必ず社名で検索し、出てきたサイトを見て「応募するかどうか」を決めています。ここで情報が古い・スマホで読めない・働く人が見えないと、求人票がどれだけ良くても応募ボタンは押されません。
数字で見ても、岡山は「応募が集まりにくい」構造にあります。岡山労働局の発表では、2026年6月の岡山県の有効求人倍率(季節調整値)は1.34倍で、全国の1.18倍を上回っています(岡山労働局「雇用情勢(岡山労働局管内)令和8年6月分」/厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年6月分)」)。つまり、1人の求職者を県内の複数の企業で取り合っている状態です。この記事では、その取り合いで勝つために自社サイトで直すべき7箇所を、実務で効果の出やすい順に整理します。
応募者が「求人票の次」に見る場所
採用の現場でよく見落とされるのが、応募者の行動が求人票で完結していないという事実です。求人媒体で気になる会社を見つけた応募者は、そのまま応募せず、まず社名でGoogle検索します。そこで出てくるのが自社サイト、Googleビジネスプロフィール、口コミ、SNSです。この一連の確認を、実務では「裏取り」と呼ぶことがあります。
地方の中小企業ほど、この裏取りの重みが大きくなります。全国区の知名度がない会社の場合、応募者にとって判断材料は自社サイトの情報量しかありません。都市部の大手なら社名だけで安心材料になりますが、岡山・倉敷・津山の地元企業では「サイトを見て決める」割合が上がります。
ここで問題になるのが、多くの会社のサイトが取引先向けに作られていることです。会社概要・事業内容・沿革は載っているのに、働く人の顔も、1日の流れも、休日の実態も載っていない。応募者が知りたい情報が1つも置かれていないサイトは、判断材料にならないどころか「情報を出さない会社」という不安を生みます。
自社サイトで直す7箇所
実務で相談を受けたときに、まず点検する7箇所です。上から順に、費用対効果が高く、着手しやすい順に並べています。効果が出るまでの目安は、求人媒体への掲載が継続している前提での一般的な感覚値であり、業種・職種・募集条件によって前後します。
直す場所 | よくある状態 | 直し方 | 効果の目安 |
|---|---|---|---|
① スマホでの見え方 | PC向けのまま。スマホだと文字が小さく、拡大しないと読めない | レスポンシブ化。最低限、文字サイズ・タップ領域・横スクロール解消 | 公開直後〜1か月 |
② 採用ページの有無と入口 | 採用情報がフッターの小さなリンクだけ。またはページ自体がない | 採用ページを新設し、トップのメニュー最上位に「採用情報」を置く | 1〜2か月 |
③ 募集要項の鮮度 | 「2023年度新卒募集」が残っている。締切済みの求人が放置 | 募集中/募集終了を明記し、更新日を入れる。終了分は消す | 即日〜2週間 |
④ 働く人・1日の流れ | 社員が1人も登場しない。写真がフリー素材だけ | 社員インタビュー2〜3本、1日のタイムスケジュール、職場写真 | 2〜3か月 |
⑤ 給与・休日・勤務地の明示 | 「当社規定による」「応相談」で実態が読めない | 媒体に出している条件をそのまま転記。年間休日日数まで書く | 2週間〜1か月 |
⑥ 応募フォームの項目数 | 入力項目が20以上。志望動機が必須で長文入力を求める | 必須は5〜7項目に。所要時間を明記。まず「話を聞く」入口も用意 | 即日〜1か月 |
⑦ 社名検索での見え方 | Googleビジネスプロフィールが未整備。地図情報が古い | 営業時間・写真・所在地を最新化し、サイトと相互にリンク | 1〜2か月 |
7箇所のうち、どこから手を付けるか
7つすべてを同時にやる必要はありません。優先すべきは①③⑥です。この3つは費用がほとんどかからず、効果が早い。特に③の「古い求人が残っている」は、応募者に「この会社は今も採用しているのか」という疑問を持たせ、応募の直前で離脱させます。実務で最も多く見つかり、最も簡単に直せる問題です。
スマホ対応は費用が読みにくいところですが、既存サイトの構造次第で全面作り直しか部分改修かが変わります。判断の目安はスマホ対応していないサイトの改修費用で整理しています。④の社員インタビューを含めた採用ページの中身は、中小企業の採用サイトの作り方を参照してください。⑦のGoogleビジネスプロフィールとサイトの連携は、Googleビジネスプロフィールとホームページの連携にまとめています。
岡山の中小企業でありがちなつまずき
県内の企業から相談を受けるなかで、繰り返し出てくるつまずきが3つあります。いずれも、担当者の努力不足ではなく、体制の問題です。
1つ目は、求人媒体への依存です。媒体に出していれば応募は来るという前提で予算を組み、自社サイトには一切手を入れない。ところが岡山県の有効求人数は前年同月比4.9%減と12か月連続で減っている一方、有効求職者数は1.5%増と7か月連続で増えています(前掲・岡山労働局)。求職者の数自体は増えているのに応募が来ないのであれば、それは母数の問題ではなく選ばれていない問題です。媒体の掲載枠を増やしても、比較検討の場である自社サイトが弱いままなら結果は変わりません。
2つ目は、更新できない体制です。制作会社に頼まないと1文字も直せず、募集要項の変更に見積もりと2週間かかる。結果として古い情報が放置されます。採用のように条件が動く情報を載せる以上、自社で更新できることは機能要件です。ここを妥協すると、③の問題が構造的に再発します。
3つ目は、採用ページが会社案内の写しになっていることです。取引先向けの会社概要をそのまま貼り、事業内容と沿革だけが並ぶ。応募者は「自分がここで働いたらどうなるか」を知りたいのであって、創業年を知りたいわけではありません。読み手が違えば、書く内容も変わります。
正直に書いておくと、サイトを直せば必ず応募が来るとは言えません。給与水準や勤務地が募集職種の相場から大きく外れている場合、サイトの改善では埋まらない差があります。サイトができるのは「条件は合うのに不安で応募をやめた人」を取りこぼさないことで、条件そのものを覆すものではない、というのが実務での感覚です。
作り直すか、部分改修かの判断軸
採用ページを新しく作るのか、既存サイトを部分的に直すのか。判断軸を表にまとめます。
判断軸 | 部分改修が向く | 作り直しが向く |
|---|---|---|
スマホ表示 | 崩れはあるが読める | 拡大しないと読めない・横スクロールする |
更新体制 | 自社で文章・写真を差し替えられる | 制作会社に依頼しないと直せない |
公開からの年数 | おおむね5年以内 | 10年前後、または制作元と連絡が取れない |
採用ページ | ページはあり、中身の追記で足りる | ページ自体がない・会社案内の写し |
費用感 | 小さく始めて様子を見たい | 採用を継続的な投資と位置づけている |
着手までの速さ | 今月中に何か動かしたい | 次の採用シーズンに間に合えばよい |
迷ったときは、まず部分改修で③⑤⑥を直し、反応を見てから採用ページに投資するのが手堅い進め方です。ただし「更新体制」と「公開からの年数」が作り直し側に振れている場合、部分改修は費用の割に長持ちしません。判断に迷う場合は、サイトをリニューアルすべき7つのサインで自社の状態を確認してみてください。
Mihataでは、初期費用0円・月額10,000円(税別)〜のサブスク型でホームページを提供しています。サーバー・ドメイン・SSL・保守と、公開後の修正が月額に含まれるので、募集要項の差し替えのたびに見積もりを取る必要がありません。トップ+下層5ページ+ブログ機能まで含めた月額スタンダードは20,000円(税別)〜、買い切りをご希望の場合はLP1ページ30万円〜、トップ+下層3ページ50万円〜、トップ+下層5ページ+ブログ機能80万円〜です。10個の質問に答えていただくと、2営業日以内に貴社専用のサイトイメージを無料でお送りします。詳しくはホームページ制作サービスのページをご覧ください。
公開後にやること
作って終わりにすると、半年後には③の「古い求人が残っている」状態に戻ります。公開後に必要なのは、次の2つだけです。
更新の運用を決めること。誰が、どのタイミングで、何を直すかを1枚に書いておきます。実務では「募集要項は条件が変わったその日に直す」「社員インタビューは年2本追加する」程度の粒度で十分です。担当者を決めずに「気づいた人が直す」にすると、誰も直しません。
応募数を計測すること。採用ページの閲覧数と、応募フォームの送信数を見ます。閲覧は多いのに応募が少なければ、フォームか募集条件に原因があります。閲覧自体が少なければ、求人票からサイトへの導線か、社名検索での見え方に原因があります。原因の切り分けができれば、次に直す1箇所が決まります。
数字は毎月見る必要はありません。求人媒体の掲載期間に合わせて、掲載開始月と終了月の2回見れば、次の掲載で何を変えるかの判断はできます。
サイトの改修方法とあわせて、費用面の分岐点は岡山のWeb制作はサブスクか買い切りかで解説しています。募集要項そのものの書き方から見直したい場合はAIで求人票を自動作成する方法もあわせてご覧ください。
よくある質問
求人媒体に出しているのに応募が来ません。まず何から直せばいいですか。
費用がほとんどかからず効果が早い3つ、つまり①スマホでの見え方、③募集要項の鮮度、⑥応募フォームの項目数から着手してください。特に古い年度の求人が残っている状態は、応募直前の離脱を生むため即日直すべきです。
岡山は応募が集まりにくいのでしょうか。
岡山労働局の発表では、2026年6月の岡山県の有効求人倍率(季節調整値)は1.34倍で、全国の1.18倍を上回っています。1人の求職者を県内の複数企業で取り合う状態のため、比較検討の材料となる自社サイトの内容が結果を分けやすい環境といえます。
採用ページを新しく作るべきか、今のサイトを部分的に直すべきか迷っています。
採用ページ自体がない、制作会社に頼まないと更新できない、公開から10年前後経っている、のいずれかに当てはまるなら作り直しが向きます。当てはまらない場合は、募集要項・条件表記・応募フォームの部分改修から始めて反応を見るのが手堅い進め方です。
サイトを直せば必ず応募は増えますか。
必ずとは言えません。給与水準や勤務地が募集職種の相場から大きく離れている場合、サイトの改善では埋まらない差があります。サイトができるのは、条件は合うのに不安で応募をやめた人を取りこぼさないことです。
公開後は何を見ればいいですか。
採用ページの閲覧数と応募フォームの送信数の2つです。閲覧が多いのに応募が少なければフォームか募集条件、閲覧自体が少なければ求人票からの導線か社名検索での見え方に原因があります。求人媒体の掲載開始月と終了月の年2回程度の確認で判断できます。