Mihata
仕事効率化(DX)2026.09.18

スマートウォッチの時計がずれる|機種別の直し方と切り分け

腕のスマートウォッチだけが数分ずれている、あるいはスマホと違う時刻を出している——気づくのは打刻や電車の乗り換えの直前が多いはずです。この症状は「時計が壊れた」ではなく、時刻をどこから受け取っているかが端末ごとに違うことから来ています。母艦のスマホから受け取る機種、自分でタイムゾーンを判定する機種、アプリと同期しないと直らない機種が混在しているため、同じ「ずれ」でも触る場所がまったく変わります。

まず「何がずれているか」を3つに振り分ける

スマートウォッチの時刻ずれは、直し方を探す前に切り分けたほうが早く終わります。判断材料は「文字盤だけずれているのか」「スマホと比べてどうか」の2点だけです。

症状

疑うところ

最初に見る場所

文字盤だけ進んでいる。アラームや通知の時刻は正しい

文字盤を意図的に進める設定が入っている(Apple Watch の機能)

Apple Watch の「設定」>「時計」

スマホは正しいのに、時計だけ違う時刻を出す

時刻の自動設定が切れている/接続が切れている/時計側が現地時間を出す設定になっている

時計側の「日付と時刻」、または母艦との接続状態

スマホも時計も同じようにずれている

母艦スマホ側の時刻取得が止まっている

スマホの「日付と時刻」

3つめに当てはまるなら、時計を触っても直りません。先に母艦を直す必要があるので、スマホの時計がずれる原因と直し方の手順を先に通してください。以下は1つめ・2つめのケースの話です。

Apple Watch:本体に「時刻を合わせる」項目は無い

Apple Watch の「設定」>「時計」にあるのは、24時間表示・Tapticタイム・時刻の読み上げ・そして文字盤に出す時刻を何分進めるかという表示側の項目です。日付や時間帯そのものを合わせる項目は、Apple のユーザガイドにも載っていません。つまり実務では「Apple Watch 単体では時刻を直せない」と考えて動くのが正解です。

文字盤だけ進んでいるなら「+0分」を疑う

Apple は「文字盤に表示される時刻を実際の時刻よりも進めておくことができます」と明記しており、手順は「Apple Watch で設定アプリを開いて『時計』をタップ」→「『+0分』をタップ」→「Digital Crown を回して何分進めるかを選ぶ」です(Apple サポート「Apple Watchで時刻の設定を変更する」)。進められる幅は59分までです。

ここが重要な切り分けポイントになります。Apple は同じページで「アラーム、通知、世界時計、その他の時刻は、引き続き実際の時刻通りに機能します」と書いています。したがって「文字盤は5分進んでいるのにアラームは定刻に鳴る」という状態は故障ではなく、この設定が入っているだけです。中古で譲り受けた個体や、遅刻癖の対策で自分が過去に入れた設定が残っているケースが実際にあります。

文字盤もアラームもずれているなら iPhone 側を直す

Apple Watch と iPhone の両方がずれているときは、iPhone の「設定」>「一般」>「日付と時刻」で「自動設定」をオンにし、さらに「プライバシーとセキュリティ」>「位置情報サービス」>「システムサービス」で「時間帯の設定」をオンにします。Apple はこの手順のなかで「アップデートされた時間帯情報を利用できるというメッセージが表示される場合は、デバイスと、ペアリングしてあるApple Watchを再起動します」と案内しています(Apple サポート「Apple製のデバイスで時刻や時間帯を変更できない場合」)。iPhone だけ再起動して Apple Watch を放置すると、時間帯情報が古いまま残ることがある、という意味です。

なお、文字盤が真っ黒で時刻が見えないだけなら時刻ずれではありません。その症状はApple Watch の常時表示がされない原因と対処の側の問題です。

Wear OS:スイッチが2つあり、意味が違う

Pixel Watch や Galaxy Watch4 以降、TicWatch、OnePlus Watch、Xiaomi Watch 2、TAG Heuer Connected などは Wear OS です(対応機種は Wear OS by Google の公式サイトに一覧があります)。この面は Apple Watch と違い、時計本体に「日付と時刻」があります。

「スマホと同じ時刻」と「現地時間」は別の設定

Google の公式ヘルプは、表示される時刻の決め方を次のように書き分けています(Wear OS ヘルプ「スマートウォッチの時刻と日付を設定する」)。場所は「設定」>「システム」>「日付と時刻」です。

  • スマートウォッチとスマートフォンに同じ時刻を表示する:「日付と時刻を自動設定」をオンにする
  • 現地時間を表示する:「日付と時刻を自動設定」をオフにし、「タイムゾーンの自動設定」をオンにする
  • 手動で設定する:両方をオフにして、日付・時刻・タイムゾーンを自分で入れる

実務でいちばん多い誤解がここです。「自動設定」という名前から全部オンが正しいと思いがちですが、「現地時間を表示」は自動設定をオフにする側の挙動です。海外出張から帰ってきて時計だけ現地時間のままという相談は、たいてい2つのスイッチの組み合わせが目的とずれています。まず自分がどちらを望んでいるのかを決めてから触ってください。

接続が切れていると時刻が合わない

Google は「スマートウォッチとスマートフォンが接続されていない場合、スマートウォッチに不正確な時刻が表示されることがあります」と明記し、未接続アイコンが出ているかを確認するよう案内しています。Bluetooth を切っていた、機内モードのままだった、スマホを別の端末に替えた——このあたりを先に確認するほうが、設定をいじり回すより早いです。

また同じヘルプは「スマートフォンの時刻が不正確な場合は、スマートウォッチの時刻も正しくない可能性があります」として、Android スマートフォンの時刻設定へ誘導しています。ここでも母艦が先、という順序は変わりません。

Fitbit:本体では直せない。アプリのタイムゾーンと同期で直す

Fitbit は毛色が違います。公式ヘルプは「正しい時刻を表示するには、Google Health アプリで Fitbit デバイスを同期します」と書いており、本体側で時刻を合わせる手順は案内されていませんFitbit ヘルプ「Fitbit デバイスで時刻を変更するにはどうしたらよいですか?」)。同期しても直らない場合の順序も公式に決まっています。

  1. Google Health アプリ>プロフィール>「Google Health の設定」>「日付、時刻、単位」>「タイムゾーン」を開く
  2. 「自動設定」をオフにして、正しいタイムゾーンを選ぶ
  3. Fitbit デバイスを同期する
  4. それでも直らなければ、アプリからログアウトして再ログインし、もう一度同期する

つまり Fitbit の時刻ずれは「時計の問題」ではなく「アプリの設定と同期の問題」として扱います。時計を再起動しても直らないのは仕様上当たり前で、悪いのは端末ではありません。

OS別:時刻の出どころと、触るべき場所

OS・製品

時刻の出どころ

本体に日付と時刻の設定

最初に触る場所

watchOS(Apple Watch)

ペアリングした iPhone 側の時刻設定に従う

公式ガイドに項目の記載が無い(表示系のみ)

iPhone の「日付と時刻」+両方を再起動

Wear OS(Pixel Watch・Galaxy Watch4 以降ほか)

自動設定オンならスマホと同じ、オフ+タイムゾーン自動なら現地時間

あり(設定>システム>日付と時刻)

接続状態 → 2つの自動設定スイッチ

Fitbit

アプリ(Google Health)のタイムゾーン設定と同期

公式に案内が無い

アプリのタイムゾーン → 同期 → 再ログイン

この表の効用は、「時計側を探しても項目が無い機種がある」ことを先に知れる点です。Apple Watch と Fitbit で設定画面を延々スクロールしても見つからないのは、あなたの探し方が悪いのではなく、そもそも無いからです。

時刻が合っているかどうかは、秒まで出る時計を横に並べると一目で分かります。Mihata では自社プロダクトとして、ブラウザで開くだけで使える無料の「集中時計」を運営しています。記事の途中で恐縮ですが、端末を並べて秒のずれを見比べる用途にはちょうど良いと思っていますので、よろしければ合わせてご覧いただけたら嬉しいです。

それでも直らないときに試す順番

ここまでで直らない場合は、影響の小さいものから順に試します。いきなりペアリング解除から始めると、ワークアウト記録の同期待ちや再設定に時間を取られるだけで、原因の切り分けにはなりません。

  1. 時計と母艦の両方を再起動する。Apple が時間帯情報の更新時に案内しているのはこれです
  2. 機内モードを入れて10秒ほど待ち、切る。ネットワークに繋ぎ直すことで時刻を取り直す機種があります
  3. 時計と母艦のソフトウェアを最新にする。時間帯の定義(サマータイムの改定など)はアップデートで配られます
  4. 時刻の自動設定を一度オフにして、数秒待ってオンに戻す
  5. 最後にペアリングの解除と再設定。ここまでやって直らないなら修理相談の段階です

PC でも同じ症状が出ているなら、ネットワーク側かアカウント側の共通原因を疑う価値があります。その場合はパソコンの時計がずれる原因と直し方と突き合わせてください。車載側だけずれているならカーナビの時計がずれる原因と時刻合わせの側です。

数分のずれが実務で効いてくる場面

「数分なら気にしない」で済まないのは、時計の時刻が他の仕組みの入力になっているときです。

  • 二段階認証:認証アプリのワンタイムコードは時刻を元に生成されるため、端末の時刻がずれるとコードが弾かれます。時計側でコードを見ている人は、まず時刻を疑ってください
  • 勤怠打刻・入退館:腕の時計を見て「まだ間に合う」と判断した結果が遅刻扱いになります。文字盤を進める設定はここでは逆効果になり得ます
  • ワークアウトや睡眠の記録:タイムゾーンがずれていると、記録が前日や翌日に載ります。Fitbit の公式手順がタイムゾーンから始まるのはこのためです
  • 常時表示の見え方:時刻ずれではありませんが、常時表示の挙動と混同されやすい症状です。スマホ時計の常時表示はバッテリーを消費するのかも併せて確認すると切り分けが早くなります

まとめ:見る順番

スマートウォッチの時刻ずれは、機種を調べる前に「文字盤だけか/スマホと比べてどうか」を確認するだけで、触る場所がほぼ確定します。文字盤だけなら Apple Watch の「+0分」、スマホと違うなら接続と自動設定、両方ずれているなら母艦です。そして Apple Watch と Fitbit は本体で時刻を合わせる項目を持たないので、時計の設定画面を探し続けても答えは出ません。

手順そのものは各社の公式ドキュメントに書かれています。迷ったときは、この記事の出典リンクから原文を確認するのが最短です。

もし「社内の複数端末で時刻がずれていて、打刻や認証で毎月トラブルになっている」といった業務側の困りごとに広がっているなら、仕組みの側から整理したほうが早いこともあります。よろしければお気軽にご相談ください。

よくある質問

Apple Watch の文字盤だけ数分進んでいます。故障でしょうか?

故障ではなく、文字盤に表示する時刻を進める設定が入っている可能性が高いです。Apple Watch の「設定」>「時計」で「+0分」の項目を確認してください。Apple はこの設定でもアラーム・通知・世界時計は実際の時刻通りに機能すると明記しているので、文字盤だけずれてアラームは定刻に鳴るのが特徴です。

Apple Watch 本体で時刻を合わせられますか?

Apple のユーザガイドには、Apple Watch 本体で日付・時刻・時間帯そのものを合わせる項目は載っていません。実務上はペアリングした iPhone 側の「日付と時刻」を自動設定にし、Apple の案内どおり iPhone と Apple Watch の両方を再起動する形になります。

Wear OS の時計だけスマホと違う時刻を表示します。

まず未接続アイコンが出ていないかを確認してください。Google は接続が切れていると不正確な時刻が表示されることがあると明記しています。接続に問題がなければ「設定」>「システム」>「日付と時刻」を開き、スマホと同じ時刻にしたいなら「日付と時刻を自動設定」をオン、現地時間を出したいならこれをオフにして「タイムゾーンの自動設定」をオンにします。

Fitbit の時刻がずれたときは何から直せばいいですか?

Fitbit は本体で時刻を合わせる手順が公式に案内されていません。まず Google Health アプリで同期し、直らなければアプリの「日付、時刻、単位」>「タイムゾーン」で自動設定をオフにして正しいタイムゾーンを選び、もう一度同期します。それでも直らない場合はログアウトと再ログインを挟んでから同期します。

スマホと時計の両方がずれている場合はどちらを直しますか?

母艦のスマホが先です。スマートウォッチは母艦の時刻設定やアプリの同期に依存しているため、スマホ側がずれている状態で時計だけ直しても元に戻ります。スマホの「日付と時刻」の自動設定と時間帯の設定を確認してください。

まずはお気軽にご相談ください

AI・IT・デザインに関するお悩みやご相談、お見積りのご依頼など、
どんなことでもお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ