visionOS 27 に上げてから「視線が合わない」「Mac の画面がつながらない」「なんとなく重い」と感じて検索された方向けの記事です。先に結論から書きます。
Apple が開発者向けリリースノートで「既知の問題(Known Issues)」として公開している visionOS 27 の不具合は、2026年10月4日時点で13件です。そのうち一般の利用者に関係しうるのは5件、visionOS 27 のベータを経験した人だけに関係するのが2件、残り6件はアプリ開発者向けの話題です(visionOS 27 Release Notes)。「重い」「目が疲れる」「パススルーが汚い」は、この13件のどこにも入っていません。
そして最初の一手は決まっています。visionOS 27.0.1 が 2026年9月28日に配信済みなので、まずこれに上げてから症状を見てください(Apple のセキュリティリリース一覧)。ただし 27.0.1 には注意点があります。Apple は 27.0.1 について「このアップデートには公開された CVE エントリがありません(This update has no published CVE entries.)」と書いており、中身が公表されていません。何が直ったかは分からないまま、更新自体は出ている、という状態です。
この「中身は非公開だが更新は出ている」というパターンは iPhone 側でも同じ日に起きています。意味の読み方はiOS 27.0.1でCVEが公開されない理由と、それでも上げるべきかの判断に整理したので、あわせて読むと腑に落ちると思います。
前提:配信日・対応機種・修正版の有無
事実関係を先に揃えます。いずれも Apple のセキュリティリリース一覧 に記載されている内容です。
項目 | 公式に確認できること(2026年10月4日時点) |
|---|---|
visionOS 27 の配信日 | 2026年9月14日(日本時間9月15日) |
対象 | Apple Vision Pro 全モデル(M2・M5 とも) |
修正版 | visionOS 27.0.1 が2026年9月28日に配信済み |
27.0.1 のセキュリティ内容 | 公開された CVE エントリなし(中身は非公表) |
visionOS 27 本体のCVE | 124件のCVE-IDが掲載 |
27.1 の予定 | リリースノート一覧に項目が無い=未発表 |
ダウングレード | 不可(Apple が一覧の冒頭に明記) |
公式の既知の問題 | 13件(開発者向けリリースノート) |
visionOS 27 そのもののセキュリティ文書(About the security content of visionOS 27)には、Accelerate Framework・APFS・Bluetooth・WebKit などの区分で124件の CVE-IDが並んでいます。一方の 27.0.1 はそれが1件もありません。つまり 27.0.1 は「セキュリティ修正の公表を伴わない更新」で、何を直したのかは Apple が説明していません。
補足として、Apple Developer の visionOS リリースノート一覧 には「visionOS 27 Release Notes」と「visionOS 27.2 Beta 2 Release Notes」はありますが、27.1 の項目がありません。27.1 がいつ出るかは公式に書かれていないので、ここでは予想しません。
公式が既知と認めている不具合13件(利用者向け・ベータ由来・開発者向け)
ここがこの記事の核です。「公式が既知として認めているもの」と「ユーザーが言っているだけのもの」は、対処の仕方がまったく違います。まず前者を全部並べます。すべて visionOS 27 Release Notes の Known Issues セクションからの引用です。
一般の利用者に関係しうる5件
区分 | 症状(公式の記述) | Apple が示す回避策 |
|---|---|---|
Bluetooth | 空間アクセサリのトラッキングが、Bluetooth で初めてペアリングしたときに初期化されないことがある | アクセサリの電源を切って入れ直す、または Bluetooth をオフ→オンにする |
写真 | 300MB を超える大きなパノラマ画像を2D表示と空間表示で切り替えると、写真アプリが予期せず終了することがある | 写真ライブラリに取り込む前に JPEG か HEIC に変換しておく |
Siri | Siri にマップの情報を尋ねたとき、回答のスニペットが不完全に見えたり、表示が崩れたりすることがある | Siri に言い直してもらう、またはマップを直接開く |
Siri | 環境(Environments)に対する Siri コマンドが動作しない | ホームビューから視線とピンチで環境を開く |
ステータスバー | ステータスバーのバッテリー残量(%)が最新でないことがある | コントロールセンターを開くと更新される |
この表で注目してほしいのは「バッテリーが減る」ではなく「バッテリーの表示が更新されない」が既知だという点です。実際の消費が増えているのか、数字が古いだけなのかは別物です。残量が妙に見えたら、まずコントロールセンターを開いて数字が動くか確かめてください。それで直るなら表示の問題で、バッテリーそのものは正常です。
Siri の2件も同じ読み方ができます。「Siri が言うことを聞かない」と感じたとき、それが環境の切り替えを頼んだときなら公式に認められた既知の問題で、あなたの設定は悪くありません。視線とピンチで開けば回避できます。
visionOS 27 のベータを使っていた人だけの2件
区分 | 症状(公式の記述) | Apple が示す回避策 |
|---|---|---|
視線の設定 | visionOS 27.0 の Beta 1〜Beta 4 で視線の設定を行った場合、視線トラッキングの品質が低下することがある | Beta 5 以降に更新したうえで、視線と手の設定をやり直す |
TestFlight | TestFlight 経由でインストールしたアプリが、中身のない空のウインドウで起動することがある | 空のウインドウを閉じ、ホームビューから再起動する(1〜3回で成功することが多い)。動かないままならDigital Crownの長押しで強制終了してから起動し直す |
この視線トラッキングの1件は、記事としていちばん大事なところなので強調します。公式が「視線がおかしくなる条件」を明示しているのは、ベータ版での設定に限られます。正式版の visionOS 27 に普通に上げただけで視線が狂うという記述は、リリースノートにはありません。したがって正式版で視線の精度に不満がある場合は、不具合として待つのではなく、後述する装着とキャリブレーションから当たるのが正解になります。
残り6件は開発者向け(アプリを作っていなければ無関係)
内訳は、App Intents のスキーマ変更でビルドが通らなくなる件、USD プレビューで内部視点のままドラッグするとモデルが大きく飛ぶ件、ショートカットの「変更を説明」での編集が失敗する件と UnionValue の数値型が二重表示される件、StoreKit のテストセッションでストアフロントの変更が伝わらない件とダイアログが抑止されない件です。
つまり13件のうち半分近くは、普通に Vision Pro をかぶって使う人には出ない話です。「公式の既知は13件」という数字だけを見て「不具合が多い」と判断する必要はありません。
Vision Pro 固有の「不具合か仕様か」を切り分ける6つの軸
ここからが本題です。iPhone のトラブルシューティング(再起動・ストレージ・ネットワーク設定のリセット)を Vision Pro に当てはめても、ほとんど当たりません。Vision Pro の不調は、かぶり方・目の設定・レンズ・相手の Mac・部屋の明るさ・本体の温度のどこかに原因があることが多いからです。公式サポートで裏が取れる6軸に絞って表にしました。
軸 | こう感じる | 先に確認する公式手順 | 仕様側の線 |
|---|---|---|---|
①装着・フィット | 文字がぼやける/鼻が痛い/ずれる | ライトシーリングクッションを厚い「+」側に替える・フィットダイヤルで上下のストラップを別々に締める | 「ディスプレイに近すぎる」通知は仕様の警告 |
②視線・手の再設定 | 見ている所と選択がずれる/ピンチが拾われない | トップボタンを4回クリック、または設定>視線と手>視線の設定をやり直す | ゲストユーザが使った後は設定が戻る(仕様) |
③ディスプレイの位置合わせ | 二重に見える/片目だけ甘い | 設定>視線と手>ディスプレイを再調整 | 装着のたびに調整を促されることがある(仕様) |
④視度補正レンズ | レンズを入れたらぼやけた/別人の Vision Pro で見えない | 設定>視線と手>新規オプティカルインサートを設定でペアリングし直す | 眼鏡は非対応。コンタクトか ZEISS Optical Inserts のみ(仕様) |
⑤Mac 仮想ディスプレイ | Mac が出てこない/ポインタが渡らない | macOS 14.0 以降・同一 Apple Account+2ファクタ・iCloudキーチェーン・10m以内・Handoff オン | Mac 仮想ディスプレイ中は iPhone ミラーリングが使えない(仕様) |
⑥明るさ・温度 | 周りが見えにくい/急に暗くなる/アプリが落ちる | 明るい部屋で使う。動作温度0〜30℃の範囲に戻して数分待つ | 暗所では認識機能が制限される・高温時は表示が暗くなりアプリが閉じる(どちらも仕様) |
①装着とフィット:ライトシーリングとバンドを疑う
Vision Pro は「かぶり方が合っていないと見え方が悪くなる」機械です。Apple も装着状態を調整するで、顔と頭に合ったライトシーリングとヘッドバンドを使うことが快適さと安全性に重要だと明記しています。「ディスプレイに近すぎる」という通知が出る、鼻のまわりが楽ではない、まつ毛がディスプレイに触れる場合は、付属の厚いライトシーリングクッション(「+」のマーク付き)に交換するのが公式の手順です。交換しても通知が続くなら、ライトシーリング自体のサイズが合っていません。
ずれる・重く感じるときはバンドです。デュアルニットバンドなら、フィットダイヤルを押し込んだ状態で回して下側のストラップを締め、ダイヤルを引き出してから回して上側のストラップを締めます。額と頬の荷重バランスは、頭の後ろでストラップを上下にずらして整えるのが公式の説明です(How to get the best fit wearing Apple Vision Pro)。バンドが強すぎると顔に跡が残ったり肌が敏感になることがある、とも書かれています。
②視線と手の再キャリブレーション:4回クリックで終わる
「見ているはずの場所が選ばれない」は、不具合より先にキャリブレーションを疑ってください。トップボタンを4回クリックすると視線と手の設定をやり直せます。視線だけなら設定アプリ>「視線と手」>「視線の設定をやり直す」、手だけなら「手の設定をやり直す」です(視線と手の設定をやり直す)。Apple は設定中は動かないことを条件に挙げているので、椅子に座って行うのが確実です。
親指と人差し指を合わせるピンチが使いにくい人は、設定アプリ>「視線と手」>「手の入力」で別の方法を選べます。できないことを我慢する必要はありません。
二重に見える・左右で鮮明さが違うときは、視線の設定ではなくディスプレイの位置合わせです。設定アプリ>「視線と手」>「ディスプレイを再調整」で、Digital Crown とトップボタンを使って瞳孔に合わせ直します(ディスプレイを調整する)。Apple は鼻に接触を感じたらすぐ Digital Crown から手を離すよう注意しています。
③ZEISS Optical Inserts を使っている場合
視度補正レンズを入れている人は、確認箇所がひとつ増えます。レンズを後から取り付けたときは、トップボタンを4回クリックして Digital Crown で「新規オプティカルインサートとペアリング」を選ぶか、設定アプリ>「視線と手」>「新規オプティカルインサートを設定」を実行してペアリングし直す必要があります(視力矯正にZEISS Optical Insertsを使用する)。この操作を飛ばしていると、レンズは物理的に入っているのに見え方が合わないという状態になります。
あわせて Apple は、レンズを使うときは目とディスプレイの距離が保てるライトシーリングとクッションを選ぶよう求めています。レンズの厚みで目が近づくと「ディスプレイから目を離してください」という通知が出ます。処方に prism(プリズム)値がある場合は「デジタルプリズム補正」という別の機能を使います。なお眼鏡をかけたままの使用は非対応で、これは不具合ではなく仕様です。
④Mac 仮想ディスプレイ:条件を1つでも外すとつながらない
「Mac が候補に出てこない」「ポインタが Mac から Vision Pro へ渡らない」は、ほぼ条件の不足です。Mac仮想ディスプレイを使用するに書かれている必要条件は次の5つです。
- 両方のデバイスが同じ Apple Account に2ファクタ認証でサインインしている
- Mac に macOS 14.0 以降がインストールされている(アスペクト比を変えたい場合は visionOS 2.2 以降+Appleシリコン Mac の macOS 15.2 以降)
- 両方で iCloud キーチェーン(パスワードの同期)がオン
- 両方が 10メートル以内にあり、Bluetooth と Wi-Fi がオン。どちらもインターネット共有をしていない
- ポインタを共有したいなら、両方で Handoff がオン(Vision Pro 側は設定>一般>AirPlayと連係>Handoff)
経験上いちばん引っかかるのは「インターネット共有をしていないこと」と iCloud キーチェーンです。テザリングを出したままの Mac は候補に出てきません。また MacBook ならディスプレイがオンの状態で MacBook を注視すると接続ボタンが出ます。画面を閉じている・スリープしている Mac では出ません。
Mac 側が原因のときは Vision Pro をいくら触っても直りません。macOS 27 に上げてからおかしいという場合は、macOS 27で公式が認めている不具合と、Mac側の不調の切り分けを先に確認してください。
⑤パススルーが暗い・周りを認識しない:部屋の明るさは仕様の範囲
「パススルーが汚い」「周りの物を検知してくれない」は、不具合として報告される前に照明条件を確認する必要があります。Apple はApple Vision Proを使用する前に空間を整えるで、低光量などの条件は安全機能に影響すること、物体の検知を確実にするには十分に明るい環境で使うこと、暗い場所では認識機能が制限されるのでその場に留まることを明記しています。
さらに Apple は、ガラス・鏡・階段などは検知できないことがあり、検知は目の高さの物体に限られるとも書いています。扇風機のような動く物の近くも避けるよう指示があります。これらは精度の限界として公表されている内容で、visionOS 27 で壊れたものではありません。暗い部屋でパススルーの粒子感が増えるのも同じ理屈です。
⑥重い・急に暗くなる・アプリが落ちる:温度を先に見る
「visionOS 27 にしてから重い」という体感には、公式の既知の問題が対応していません。代わりに Apple が公表しているのは温度の仕様です。Apple Vision Proの重要な取り扱い情報によれば、動作温度は0〜30℃で、これを超えると次のことが起きます。
- バッテリーの充電が止まる
- ディスプレイが暗くなる
- 温度に関する警告が表示される
- 一部のアプリが終了することがある
つまり「急に暗くなった」「アプリが勝手に閉じた」は、不具合ではなく温度調整の動作である可能性があります。Apple は本体やバッテリーが使用中に温かくなるのは正常だと書いており、内部温度を下げられない場合は冷えるまでディープスリープに入るとしています。直射日光や夏場の車内を避け、涼しい場所で数分置いてから使い直すのが公式の対処です。30℃という上限は、日本の夏にエアコンなしの部屋だと普通に超えます。
温度でも説明がつかない固まり方をしたときだけ、強制再起動に進んでください。トップボタンと Digital Crown を、ディスプレイが真っ暗になるまで押し続けます(強制終了のウインドウや電源スライダが出ても押し続けます)。再起動中は外して構いません。
「目が疲れる」「酔う」「頭が痛い」は不具合として扱わない
ここは正直に線を引きます。目の疲れ・酔い・頭痛は、visionOS 27 の既知の問題には含まれていません。そして Apple はこれらを「直るバグ」ではなく、使い方と体質の話として案内しています。本記事でも医学的な判断はしません。公式に書かれている範囲だけを引きます。
Apple Vision Proを安全に使用するには、まずは20〜30分のセッションから始め、必要ないと感じても定期的に休憩を取ると書かれています。酔いの症状(吐き気など)を自覚したら使用をやめ、症状が収まるまで歩行や運転のような平衡感覚を要する行動を避ける、症状が続くなら医師に相談する、というのが公式の指示です。
Apple が示している設定側の対処は3つあります。設定アプリ>「アクセシビリティ」>「動作」>「視差効果を減らす」をオン、設定アプリ>「認識と安全性」>「近くのコンテンツを安定化」をオフ(オンとオフの両方を試すよう書かれています)、設定アプリ>「認識と安全性」>「ハイモーションを検出」をオンにしてビデオの一時停止かイマーシブ度の低下を選ぶ、です。乗り物酔いの症状には、症状が出るまで30分かかることもあると書かれています。
片頭痛・目や視覚の疾患・内耳の疾患・心疾患などがある方、妊娠中の方については、Apple は使用前に医師に相談するよう求めています。13歳未満は対象外です。これらは記事側で判断してよい領域ではないので、公式の案内をそのまま参照してください。
visionOS 27 から 26 には戻せない
重要な制約です。Apple のセキュリティリリース一覧の冒頭には、iOS・iPadOS・tvOS・watchOS・visionOS はソフトウェアアップデートをインストールした後、以前のバージョンへダウングレードできないと明記されています。「visionOS 27 が合わないから 26 に戻す」という選択肢は存在しません。
したがって、入れた後にできるのは次の範囲です。
- visionOS 27.0.1 に上げる(9月28日配信済み。中身は非公開だが最新版)
- 公式の既知13件に当てはまるなら、Apple が示す回避策をそのまま使う
- 当てはまらないなら、上の6軸(装着・視線・レンズ・Mac側・明るさ・温度)を順に当たる
- それでも直らないものは、Apple サポートに個別に相談する
なお visionOS 27.0.1 が候補に出てこない場合は、更新の表示側の問題かもしれません。Vision Proにアップデートが出てこないときの原因と確認順に、ソフトウェアアップデート画面の見方からまとめています。更新の手順自体は、設定アプリ>「一般」>「ソフトウェア・アップデート」です。
ユーザー報告どまりの症状をどう扱うか
Apple Support Community や Apple Developer Forums には、visionOS 27 についての投稿が集まっています。ただし、そこに書かれている症状は Apple が既知として認めたものではありません。投稿があることと、Apple が再現を確認して修正予定に入れていることは、まったく別です。
この記事を書くにあたって、Apple の公式チャネル(セキュリティリリース一覧・セキュリティコンテンツ文書・開発者向けリリースノート・ユーザガイド)で確認できたのは、上に挙げた13件だけでした。「重い」「発熱する」「パススルーにノイズが乗る」「バッテリーが持たない」「目が疲れる」は、公式の既知一覧に1件も載っていません。載っていないからといって存在しないとは言えませんが、修正を待つ対象ではないことは言えます。
だから扱い方はこうなります。公式の既知にあるものは回避策を使って待つ。無いものは、6軸の切り分けで自分の環境側を潰す。両方で説明がつかないものだけ、Apple サポートに報告する。順番を逆にすると、直せるものを待ち続けることになります。
Siri と Apple Intelligence は「不具合」と混ざりやすい
visionOS 27 の既知13件のうち2件が Siri 関連だったとおり、Siri は不調の報告が集まりやすい場所です。ただし Siri が期待どおり動かない理由には、不具合のほかに「その機能や言語がまだ提供されていない」という場合があります。この2つを混ぜると切り分けができません。
既知として認められているのは、マップ情報のスニペットが不完全に見える件と、環境に対する Siri コマンドが効かない件の2つだけです。それ以外で Siri の反応が期待と違うときは、機能の提供状況を先に確認してください。日本語対応の時期についてはApple Intelligenceの日本語対応がいつ始まったかと、Siriの提供時期にまとめています。
困ったときの順番(まとめ)
- visionOS 27.0.1 に上げる(設定>一般>ソフトウェア・アップデート)。中身は非公開だが9月28日配信の最新版
- 症状が公式の既知13件に当てはまるか確認する。当てはまれば回避策で済む
- 見え方の問題ならライトシーリング・クッション・バンドを見直す
- 選択がずれるならトップボタン4回クリックで視線と手を再設定、二重に見えるならディスプレイを再調整
- レンズ使用者はオプティカルインサートのペアリングをやり直す
- Mac がつながらないなら同一 Apple Account・macOS 14.0 以降・iCloudキーチェーン・10m以内・インターネット共有オフ・Handoffを確認
- 周りが見えにくいなら明るい部屋で試す
- 急に暗くなる・アプリが落ちるなら0〜30℃に戻して数分待つ
- 固まったらトップボタン+Digital Crown の長押しで強制再起動
- 体調に出る症状は、20〜30分で区切って休憩し、続くなら医師に相談する
この順番は、原因の確率が高い順ではなく「自分で確かめられる順」に並べてあります。上から潰していくと、Apple サポートに相談するときにも「どこまで試したか」をそのまま伝えられます。
公式が何を認めていて何を認めていないのかを毎回調べ直すのは、地味に時間がかかる作業です。Mihata では、こうした一次情報の確認や社内向けの要約を AI に任せる仕組みづくりもお手伝いしています。記事の最後で恐縮ですが、同じような調べ物に時間を取られている方はお声がけください。
よくある質問
visionOS 27 の不具合で、Apple が公式に認めているものは何件ですか?
2026年10月4日時点で13件です。開発者向けリリースノートの Known Issues に記載されており、内訳は一般の利用者に関係しうるものが5件(Bluetooth の空間アクセサリ、300MB超のパノラマ写真で写真アプリが落ちる、Siri のマップ回答の表示崩れ、環境に対する Siri コマンドが効かない、ステータスバーのバッテリー残量が更新されない)、visionOS 27 のベータ経験者だけに関係するものが2件、残り6件はアプリ開発者向けです。
visionOS 27.0.1 は何が直ったのですか?
公式に書かれていません。2026年9月28日に Apple Vision Pro 全モデル向けに配信されていますが、Apple は「このアップデートには公開された CVE エントリがありません」と記載しており、セキュリティ修正の中身は公表されていません。visionOS 27 本体には124件の CVE-ID が掲載されているのに対し、27.0.1 は1件もない状態です。中身は分からないものの最新版なので、症状を調べる前にまず上げることをおすすめします。
visionOS 27 から visionOS 26 に戻せますか?
戻せません。Apple はセキュリティリリース一覧の冒頭で、iOS・iPadOS・tvOS・watchOS・visionOS はアップデートをインストールした後に以前のバージョンへダウングレードできないと明記しています。入れた後にできるのは、27.0.1 に上げる、既知の問題の回避策を使う、装着や設定など自分の環境側を切り分ける、Apple サポートに相談する、の範囲です。
visionOS 27 にしてから重い・急に暗くなるのは不具合ですか?
公式の既知の問題には含まれていません。代わりに Apple は動作温度を0〜30℃と定めており、これを超えると充電が止まる、ディスプレイが暗くなる、温度警告が出る、一部のアプリが終了することがあると説明しています。直射日光や高温の場所を避け、涼しい場所で数分置いてから使い直してください。それでも説明がつかない固まり方のときだけ、トップボタンと Digital Crown の長押しで強制再起動します。
視線が合わなくなったのは visionOS 27 の不具合ですか?
正式版で視線が狂うという記述はリリースノートにありません。公式に認められているのは、visionOS 27.0 の Beta 1〜Beta 4 で視線の設定を行った場合に品質が低下することがある、という1件だけで、回避策は Beta 5 以降に更新してから視線と手の設定をやり直すことです。正式版で精度に不満がある場合は、ライトシーリングやクッションを見直し、トップボタンを4回クリックして視線と手を再設定し、二重に見えるなら設定アプリの「視線と手」から「ディスプレイを再調整」を試してください。
目が疲れる・酔うのは visionOS 27 の不具合として報告すべきですか?
既知の問題には含まれておらず、Apple は使い方と体質の話として案内しています。公式には、まず20〜30分のセッションから始めて定期的に休憩を取る、症状が出たら使用をやめて収まるまで平衡感覚を要する行動を避ける、続くなら医師に相談する、とされています。設定側では「視差効果を減らす」をオン、「近くのコンテンツを安定化」のオン・オフを試す、「ハイモーションを検出」をオンにする、という3つが示されています。