CanvaでWebサイトを作って、「そのまま会社のドメインで公開できるだろう」と思って進めると、公開ボタンの直前で止まります。独自ドメインが使えるかどうかは、プランとどのテンプレートで作ったかの2つで決まるからです。
結論から書きます。①独自ドメインの接続・購入はCanvaプロ以上(無料プランは canva.site の無料ドメインのみ・公開は5サイトまで・「Designed with Canva」のフッターは消せません)、②使えるのは「Webサイト」用のデザインだけで、モバイルサイト(Link in Bio)テンプレートは canva.link にしか公開できません、③既存ドメインをつなぐ場合のAレコードの値は 103.169.142.0、認証は最長72時間。
この記事は、Canvaヘルプセンターの公式記事(独自ドメインの接続/ドメインの購入/無料ドメインへの公開/DNS設定)に書かれている事実だけを、Mihataがホームページ制作のご相談で確認している順番に並べ直したものです。仕様や料金は改定されるため、作業前に最新の公式ページをご確認ください。
まず前提:有料プランでないと独自ドメインは出てこない
公式は、独自ドメインの接続が使えるのはCanvaプロ・Canvaチームス・Canvaビジネス・Canva教育版のユーザーだと明記しています。無料プランでできるのは、canva.site の無料ドメインへの公開までです。
無料プランの制約は3つあります。
- 公開できるサイトは最大5件(公式: Canva Free users can have up to five live websites on the free domain)。
- フッターに「Designed with Canva」が表示され、無料プランでは削除できません(公式: This footer includes Canva's Privacy Policy and can't be removed on a Free plan)。消すにはCanvaプロへのアップグレードが必要です。
- 独自ドメインの購入・接続のメニューが出ません。
料金は、公式のプランと価格ページでCanvaプロが年額US$144/1人、Canvaビジネスが年額US$250/1人と案内されています(年単位・2026年10月時点)。円での請求額は表示地域によって変わるため、ここでは金額を断定しません。契約前に公式ページでご自身の表示を確認してください。教育版は幼小中高の教育機関と非営利団体向けに無料で提供されています。
最大の落とし穴:テンプレートの種類で独自ドメインが使えなくなる
ここが、他の解説記事ではほとんど触れられていない点です。公式はこう書いています。
「Connecting your own domain is available for Website designs only.(独自ドメインの接続はWebサイト用デザインのみ)」。モバイルサイトやLink in Bioのテンプレートで作業している場合、「your site can only publish to a canva.link address, the custom domain option will not appear」——つまり canva.link にしか公開できず、独自ドメインの選択肢そのものが画面に現れません。購入したドメインについても同じで、「cannot use a purchased domain」と明記されています。
対処は、デザインをWebサイト用テンプレートにリサイズするか、Webサイト用テンプレートで作り直すかの2つだけです。SNSのプロフィールリンク用にLink in Bioで作り始め、あとから会社サイトに昇格させようとすると、この壁に当たります。独自ドメインで公開する予定があるなら、最初に「Webサイト」テンプレートを選んでおくことが唯一の予防策です。
既存ドメインをつなぐ手順
すでに会社のドメインを持っている場合の流れです。
- エディタのメニューから[Publish Website(ウェブサイトを公開)]→[Get a new domain]→[Bring your own domain]を選ぶ。
- ドメインを入力する。公式は「Don't include "www."(wwwは含めない)」と指示しています。既存サイトを残したいなら
blog.example.comのようなサブドメインを使う選択肢も案内されています。 - ドメイン事業者がCanvaの自動接続に対応していれば、ログインして一度だけ権限を渡すことで自動で設定されます。
- 対応していない場合は手動でDNSを書き換えます。名前が「@」のAレコードに、値
103.169.142.0を設定します(TTLは既定値のままで問題ございません)。公式が提示したレコードはすべて写します。 - 公開する。ドメインの認証が済んだ時点で自動的にサイトが公開されます。
反映の待ち時間は、公式が「in some cases, this can take up to 72 hours(最長72時間)」としています。設定が正しければ、接続完了のメールが届きます。
書き換える前に、いまのDNS設定をスクリーンショットかコピーで控えておくことも公式が推奨しています。会社のメールが同じドメインで動いている場合は特に必要です(独自ドメインのメールが受信できない原因7つ)。
つながらない時に見る4箇所
公式のトラブルシューティングで挙げられている原因は、ほぼこの4つに集約されます。
- CAAレコードが未対応:CanvaはSSL証明書の発行のためにCAAレコードを見ます。公式の対処は「CAAレコードを全部消す」か、「
@とwwwに対して Flag=0/Tag=issue/Value=pki.goog/TTL=600 を追加する」のどちらか。flagが0以外のCAAレコードが残っていると後者は機能しません。 - Aレコードの競合:Canvaが指定した以外のAレコード(「Parked」など)が残っていると弾かれます。公式はGoogle Public DNSでドメインを引き、Answerのデータ行が
103.169.142.0になっているかを確認する手順を示しています。ここで検算できるのが親切な点です。 - カスタムネームサーバーにしている:公式は「It's possible to edit your nameservers to 'custom' nameservers, but then any changes to your DNS records will not work」としています。ネームサーバーを事業者の推奨以外に変えていると、DNSを直しても効きません。
- 72時間を過ぎてもPending:接続要求をいったん削除し、サイトを再公開してドメインを付け直す手順が案内されています。
DNSの反映待ちと設定ミスは症状が似ていて見分けにくいので、ドメインを更新したのに繋がらない時の原因5つも合わせて確認してください。
Canvaでドメインを買う場合の注意
Canvaはドメインの販売も行っていますが、押さえておきたい条件があります。
項目 | 公式に書かれている内容 |
|---|---|
販売元 | CanvaはTucowsのリセラー。返金はTucowsのポリシーに従う |
購入できる場所 | iOS・Androidアプリでは購入できない(ブラウザのcanva.comから)。Canvaチームスはチーム管理者のみ |
契約期間 | 1年単位で、毎年自動更新。解約すると自動更新が止まるが、支払い済みの期間は使える |
認証の期限 | 購入から16日以内に認証しないと停止し、サイトが動かなくなる。認証メールは16日間で最大6通届く |
公開までの時間 | 認証後15分〜72時間 |
公開できる数 | 購入したドメインには無制限にサイトを公開できる |
「16日以内の認証」は見落としやすい期限です。認証メールはCanvaに登録したメールアドレスへ届くので、メールアドレスを最近変えた方は旧アドレスも確認してください。公式は迷惑メールフォルダの確認も案内しています。
接続できるドメインの数は、Canvaプロ・チームス・ビジネスで同時に5件まで、教育版は1件までです。接続済みドメインに公開できるサイト数は無制限です。
会社のサイトとして使い続けるかの判断軸
ここまでの事実を踏まえると、向き・不向きははっきりしています。
- Canvaで続けてよい場合:すでにCanvaプロを使っている、ページ数が少ない、デザインを自分で触り続けたい、集客はSNSやGoogleビジネスプロフィールが中心。
- 別の形を検討したい場合:検索から問い合わせを取りたい、料金・事例・採用などページを増やしていきたい、Link in Bioで作り始めてしまった、社内で引き継げる形にしたい。
見極めは早いほど安く済みます。検索からの訪問が付いた後にURLを変えると引き継ぎの作業が増えますが、公開直後なら作り直しても失うものはほとんどありません。いまの流入が検索から来ているかはホームページが検索に出てこない時の原因切り分けで確認できます。
同じように「どこまで無料でできるか」で迷いやすいツールは、Ameba Owndの独自ドメインの条件・ジンドゥー無料プランのデメリット・STUDIOの料金と無料プランの限界・ペライチの料金に同じ形で整理してあります。AIの自動作成に任せる場合の限界はWix・JimdoのAI自動作成のデメリット、自分で続けるか依頼するかの線引きは個人事業主のホームページは自分で作るvs依頼どっち?をご覧ください。
Mihataでは、いま使っているツールの制約を確認したうえで「移すべきか、まだ移さなくていいか」からご相談を受けています。DNSを触る前の段階でも問題ございませんので、お気軽にご相談ください。
よくある質問
Canvaの無料プランで独自ドメインは使えますか?
使えません。公式ヘルプは独自ドメインの接続が使えるのをCanvaプロ・Canvaチームス・Canvaビジネス・Canva教育版のユーザーとしています。無料プランは canva.site の無料ドメインに最大5サイトまで公開でき、フッターの「Designed with Canva」は無料プランでは削除できません。
Link in Bio(モバイルサイト)で作ったサイトに独自ドメインをつなげますか?
つなげません。公式は「独自ドメインの接続はWebサイト用デザインのみ」で、モバイルサイトやLink in Bioのテンプレートは canva.link にしか公開できず、カスタムドメインの選択肢が画面に出ないと明記しています。購入したドメインも使えません。Webサイト用テンプレートへリサイズするか、作り直す必要があります。
既存ドメインを手動でつなぐ場合、DNSには何を設定しますか?
公式のDNS設定ガイドは、名前が「@」のAレコードに値 103.169.142.0 を設定する例を示しています。TTLは既定値のままで問題ございません。Canvaが提示したレコードはすべて写し、設定後はGoogle Public DNSでドメインを引いてAnswerのデータ行が103.169.142.0になっているかを確認できます。
ドメインの認証にはどれくらいかかりますか?
公式は、DNSの伝播のため場合によっては最長72時間かかるとしています。Canvaで購入したドメインの場合は、認証後15分〜72時間でサイトが使えるようになると案内されています。72時間を過ぎてもPendingのままなら、接続要求を削除して再公開する手順が公式に用意されています。
Canvaで買ったドメインで気をつけることはありますか?
購入から16日以内に認証しないとドメインが停止し、サイトが動かなくなります。認証メールは16日間で最大6通、Canvaに登録したメールアドレスへ届きます。またCanvaはTucowsのリセラーで返金はTucowsのポリシーに従い、契約は1年単位の自動更新です。購入はブラウザからのみで、iOS・Androidアプリではできません。
ドメインがつながらない時はどこを見ればいいですか?
公式のトラブルシューティングでは、CAAレコード(全部消すか、@とwwwにFlag=0/Tag=issue/Value=pki.goog/TTL=600を追加)、Canva指定以外のAレコードの競合、カスタムネームサーバーに変更している場合はDNSの変更が効かないこと、の3点が挙げられています。