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AI活用2026.08.26

Figure AIの上場はいつ?株は買えるか【2026年8月】

Figure AI は2026年8月時点で未上場であり、上場日は公表されていません。米SECのEDGARで会社名を検索しても、ヒューマノイドロボットの Figure AI 名義の S-1(上場申請書)は1件も見つかりません。直近の資金調達は2025年9月のシリーズCで、調達額10億ドル超・ポストマネー評価額390億ドル。手元資金が厚いため、市場では2027〜2028年以降の上場を見込む観測が多い状況です。

つまり、日本の個人投資家が証券口座から Figure AI の株を買うことは、現時点ではできません。この記事では、その根拠となる一次情報と、それでも関われる方法・避けるべき落とし穴を整理します。なお本記事は公開情報の整理であり、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

Figure AI とは何の会社か

Figure AI は2022年に Brett Adcock 氏が創業した米カリフォルニア州サンノゼのスタートアップです。人型(ヒューマノイド)ロボットのハードウェアと、それを動かす自社開発のAIモデル「Helix」を垂直統合で作っている点が特徴で、倉庫・製造ラインから将来的な家庭内利用までを射程に入れています。ロボット単体の会社というより「汎用ロボット向けのAI基盤ごと自社で持つ会社」と捉えたほうが実態に近いです。

資金調達と評価額390億ドル

2024年2月のシリーズBは6億7,500万ドル調達・評価額26億ドルでした。そこから約18か月後の2025年9月16日に発表されたシリーズCでは、10億ドル超の資金を集めてポストマネー評価額390億ドルに到達しています。18か月で評価額が約15倍という、資金調達環境としてはかなり例外的な伸び方です。

ラウンドは Parkway Venture Capital がリードし、Brookfield Asset Management、NVIDIA、Macquarie Capital、Intel Capital、LG Technology Ventures、Salesforce、T-Mobile Ventures、Qualcomm Ventures などが参加しました。さらに Microsoft、OpenAI Startup Fund、Jeff Bezos 氏の Bezos Expeditions も名を連ねています。この出資者リストは、後述する「間接的に関わる方法」を考えるときの手がかりになります。

Figure 03 と自社工場 BotQ の量産

2025年10月9日、同社は最新機種「Figure 03」を発表しました。3グラムの力を検知する触覚センサー、視野角が約60%広がったビジョン系、2kWのワイヤレス充電、Figure 02比で約9%の軽量化などが公表されています。研究用の試作機ではなく、量産と実運用を前提に設計し直された世代です。

量産は自社工場「BotQ」で行われ、初期ラインの能力は年間最大12,000体、4年で累計10万体という目標が掲げられています。2026年4月29日の公式発表では、生産ペースが1月時点の「1日1体」から「1時間に1体」へ、120日弱で24倍に改善したことが示されました。累計生産は350体超、ライン末端の一発良品率は80%超とされています。上場の話をする前に、まずこの製造の立ち上がり方を見ておくと判断材料が増えます。

上場はいつ? S-1の有無という一次事実で答える

「いつ上場するか」を予想記事で追いかけると、書き手ごとに答えが違って混乱します。米国株の場合、判断材料はもっと単純で、SECに S-1 が出ているかどうかを見れば足ります。S-1 が出ていない会社が数か月以内に上場することは、制度上ほぼありません。

SEC EDGAR で確認できること

SECの企業情報検索(EDGAR)で会社名「figure」を検索すると、ヒットするのは Figure Acquisition Corp. I(SPAC)と Figure Certificate Co の2社だけです。ヒューマノイドロボットの Figure AI 名義の登録も、S-1 の提出履歴も存在しません。2026年8月時点で筆者が確認した結果です。

米国には秘密裏に申請できる「機密提出(confidential submission)」の制度もありますが、その場合でもロードショー開始の一定期間前には公開されますし、企業側が「機密提出しました」とプレスを出すのが通例です。Figure AI はそのアナウンスも行っていません。したがって「上場日は未定」というのが、推測ではなく確認できる事実です。

2027〜2028年という観測はどこから来ているか

セカンダリー市場の情報を扱うプラットフォーム各社は、上場時期の見立てとして2027〜2028年を挙げることが多いです。理由は主に3つあります。第一に、仮に2026年中の上場なら次の四半期には S-1 が出ていなければ間に合わないこと。第二に、累計約19億ドルを調達済みで直近ラウンドも大型のため、当面は公開市場から資金を取る必要がないこと。第三に、Adcock 氏がインタビューで一貫して「まず売上」と述べており、量産と顧客数の拡大が先だと位置づけていることです。

ただしこれらは観測であって公式発表ではありません。会社側が時期を示したことは一度もない、という前提を外さないことが大切です。

Figure AI の株価はあるのか

未上場なので、公開市場での株価は存在しません。ティッカーシンボルも割り当てられていません。「Figure AI 株価」と検索して数字が出てくるサイトもありますが、その多くは評価額390億ドルを推定発行済株式数で割った理論値か、セカンダリー取引の気配値です。優先株と普通株では条件が異なるため、これらの数字を上場企業の株価と同じ感覚で受け取るのは危険です。

Nasdaq の「FIGR」はまったくの別会社

ここが実務上いちばん事故の起きやすいポイントです。Nasdaq でティッカー「FIGR」として取引されている Figure Technology Solutions は、2018年創業・ネバダ州リノ拠点のブロックチェーン系金融テック企業で、2025年9月11日に上場しました。ヒューマノイドロボットの Figure AI とは資本関係も事業内容もまったく別です。

社名が似ているうえに、両社とも「Figure」で始まり、上場のタイミングも Figure AI のシリーズC発表と近い時期でした。証券口座の検索窓に「Figure」と入れて出てきた銘柄を Figure AI だと思い込んで買ってしまう取り違えは、実際に起こり得ます。買う前に必ず事業内容と所在地を確認してください。

日本から関われる方法と注意点

「直接は買えない」としても、周辺の選択肢は存在します。ただし現実に日本居住者が使えるかどうかには大きな差があるため、表で整理します。

手段

日本の個人投資家に現実的か

主な制約

国内証券口座で現物株を買う

不可

未上場でティッカーが存在しない

米セカンダリー/プレIPOプラットフォーム

実質困難

米国の適格投資家(accredited investor)要件が中心。日本居住者は口座開設の対象外となる例が多い

SPV・私募ファンド経由での間接保有

ごく限定的

国内では特定投資家向け。手数料が重く、情報開示の水準も案件ごとに大きく異なる

出資元の上場企業を買う

可能

NVIDIA・Microsoft・Salesforce・Qualcomm 等。ただし各社の業績に占める Figure AI の寄与はごく小さい

国内で持ちかけられる「未公開株」の勧誘

応じない

金融庁が繰り返し注意喚起している詐欺の典型パターン

「Figure AI の未公開株が買える」という話は疑う

金融庁は未公開株購入の勧誘について注意喚起を出しており、未公開株を販売できるのは発行会社本体か、登録を受けた証券会社に限られると明記しています。実際には上場予定がないのに「まもなく上場する」と偽る勧誘や、発行会社自体が架空というケースが多発しているとされています。

Figure AI が日本の個人投資家に向けて株式を直接売り出した事実はありません。海外の話であっても、日本居住者を相手に金融商品取引を業として行うには原則として金融庁への登録が必要です。相手が登録業者かどうかは金融庁のサイトで確認できます。話を持ちかけられた時点で、まずここを確かめてください。

関連するヒューマノイド/AI銘柄の見方

Figure AI そのものが買えない以上、「ヒューマノイドロボット 銘柄」として実際に選択肢になるのは、上場している周辺企業です。ただし、混同しやすい社名や上場ステータスが並ぶため、最新の状況を一覧で押さえておくほうが安全です。

企業

主な事業

上場ステータス(2026年8月時点)

Figure AI

ヒューマノイドロボット+自社AI(Helix)

未上場・S-1提出なし

Figure Technology Solutions

ブロックチェーン系金融テック(別会社)

Nasdaq上場・ティッカー FIGR(2025年9月)

Tesla

EV、人型ロボット Optimus

Nasdaq上場・TSLA

NVIDIA

AI半導体、ロボット基盤。Figure AI の出資元

Nasdaq上場・NVDA

Microsoft

クラウド・AI。Figure AI の出資元

Nasdaq上場・MSFT

OpenAI

生成AI

未上場(上場観測が継続)

Anthropic

生成AI(Claude)

未上場

Databricks/Stripe

データ基盤/決済

いずれも未上場

ここで注意したいのは、NVIDIA や Microsoft を「Figure AI 関連銘柄」として買っても、実態としては巨大企業の売上全体に対して Figure AI の影響はほぼ無視できる規模だという点です。ヒューマノイドのテーマに賭けているつもりが、実際には別事業の業績を買っていることになります。上場・未上場をまたいだAI企業の並びはAI関連の上場銘柄と未上場企業を整理した記事にまとめてあるので、全体像から確認すると位置づけを間違えにくくなります。

同じ「未上場の巨大AI企業をどう見るか」という論点は、OpenAIの上場と株の買い方を整理した記事でも扱っています。上場が近いと言われ続けながら実際には申請が確認できない、という構図は Figure AI とよく似ています。すでに S-1 が動き始めた企業との違いを知りたい場合は、DatabricksとStripeの上場時期をまとめた記事と読み比べると、「本当に上場が近い会社の兆候」が見えてきます。

上場したかどうかを自分で確かめる3ステップ

まとめサイトの「2026年上場予定」という見出しは、根拠がないまま毎年書き換えられていることが少なくありません。月に1回、次の3点を自分で見るだけで、正確な状況がつかめます。

  1. SEC EDGAR の会社名検索で「figure」を引き、Figure AI 名義の S-1 が出ていないか確認する。出ていなければ、その時点で上場は当面ありません。
  2. figure.ai の公式ニュースを見る。資金調達・機種発表・量産状況はすべてここで一次発表されています。
  3. ティッカーの取り違えを確認する。FIGR は別会社です。銘柄を開いたら事業内容の記載まで読む。

この3つは合わせて5分もかかりません。予想を追いかけるより、一次情報を定点観測するほうが結局は速く、間違いも起きにくいです。

まとめ

  • 2026年8月時点で Figure AI は未上場。SEC に S-1 の提出はなく、上場日は公表されていません。
  • 直近の資金調達は2025年9月のシリーズCで、10億ドル超・ポストマネー評価額390億ドル。当面は公開市場から資金を取る必要がない状態です。
  • 未上場なので公開株価もティッカーもありません。Nasdaq の「FIGR」は同名の別会社(Figure Technology Solutions)です。
  • 日本の個人投資家が直接買う手段は現状ありません。「未公開株が買える」という勧誘は金融庁が注意喚起している典型パターンです。
  • 2027〜2028年という時期はあくまで市場の観測です。EDGAR と公式ニュースを月1回見るのが、いちばん確実な追い方になります。

投資判断はご自身の責任でお願いします。本記事は2026年8月時点の公開情報をもとにした整理であり、状況は変わり得ます。

Mihata は株式投資の会社ではありませんが、こうしたAI・ロボット分野の動きを「自社の仕事に何が使えるか」という視点で読み解き、実際の業務に落とし込むお手伝いをしています。情報が多すぎて自社に関係する部分が判断しづらい、という段階でも構いません。よろしければお気軽にご相談ください。

よくある質問

Figure AIの上場はいつですか?

2026年8月時点で上場日は公表されていません。SECのEDGARを検索してもFigure AI名義のS-1(上場申請書)は提出されておらず、会社側が時期を示したこともありません。セカンダリー市場では2027〜2028年以降という観測が多いものの、これは公式発表ではなく市場の見立てです。

Figure AIの株価はいくらですか?

未上場のため公開市場での株価は存在せず、ティッカーシンボルも割り当てられていません。検索で見つかる金額は、2025年9月のシリーズCで付いたポストマネー評価額390億ドルを推定株式数で割った理論値か、セカンダリー取引の気配値です。上場株の株価とは性質が異なります。

NasdaqのFIGRはFigure AIの株ですか?

違います。FIGRはFigure Technology Solutionsという2018年創業のブロックチェーン系金融テック企業で、2025年9月11日にNasdaqへ上場しました。ヒューマノイドロボットのFigure AIとは資本関係も事業内容も別の会社です。社名が似ているため、買う前に事業内容まで確認してください。

日本からFigure AIに投資する方法はありますか?

直接買う手段は現状ありません。米国のセカンダリー/プレIPOプラットフォームは適格投資家要件が中心で、日本居住者は対象外となる例が多いです。現実的なのはNVIDIAやMicrosoftなど出資元の上場企業を通じた間接的な関与ですが、各社の業績に対するFigure AIの寄与はごく小さい点に注意が必要です。なお「未公開株が買える」という勧誘は金融庁が注意喚起している詐欺の典型です。

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