「AIブームに乗って、これから上場しそうな企業や、いま買えるAI関連株を知りたい」——そんな個人投資家の方に向けて、2026年6月時点での主要なAI関連企業の上場状況を一覧で整理しました(2026年8月26日更新)。結論からお伝えすると、AI業界の超大型企業のなかですでに上場しているのはCoreWeaveとSpaceX(SPCX)、IPOに向けて機密申請済みなのがOpenAIとAnthropic、まだ未上場で上場日が未定なのがDatabricks・Stripe・Perplexity・Figure AIといった顔ぶれです。
本記事は各社の現状を俯瞰する「ハブ記事」です。気になる企業については、それぞれの個別解説記事へのリンクも用意しています。未確定の情報は「未定」「公式発表なし」と正直に記載し、上場日や株価の断定は避けています。投資判断はご自身の責任で、必ず一次情報をご確認ください。
AI関連の注目銘柄・全体像(2026年8月時点)
まずは主要なAI関連企業・ユニコーンを「上場状況」で分類した比較表です。評価額・時価総額は公表されている直近の数値を記載していますが、市況によって日々変動します。
企業名 | 主な事業 | 上場状況 | 評価額/時価総額(直近) | 日本から買えるか |
|---|---|---|---|---|
CoreWeave | AI向けクラウド/GPUインフラ | 上場済み(Nasdaq: CRWV/2025年3月) | 上場後の株価変動による | ○(米国株として購入可) |
SpaceX | 宇宙・衛星通信(Starlink)/xAIを統合 | 上場済み(Nasdaq: SPCX/2026年6月12日) | IPO時の評価額 約1.75兆ドル | ○(米国株として購入可) |
OpenAI | 生成AI(ChatGPT) | IPO機密申請済み・上場日未定 | 直近調達時 約8,520億ドル | ×(未上場。上場すれば可) |
Anthropic | 生成AI(Claude) | IPO機密申請済み・上場日未定 | 9,650億ドル(Series H ポストマネー) | ×(未上場。上場すれば可) |
xAI | 生成AI(Grok) | SpaceXに統合(実質SPCX経由) | 統合時 約2,500億ドル評価 | △(SpaceX株SPCX経由で間接的に) |
Databricks | データ&AIプラットフォーム | 未上場・S-1未提出(上場日未定) | 約1,650〜1,750億ドル(調達協議報道) | ×(未上場。上場すれば可) |
Stripe | オンライン決済インフラ | 未上場・IPO計画の公式発表なし | 約1,590億ドル(2026年2月時点) | ×(未上場) |
Perplexity | AI検索エンジン | 未上場・上場は早くて2028年想定 | 約200〜226億ドル(直近調達) | ×(未上場) |
Figure AI | ヒューマノイドロボット | 未上場・IPO計画の公式発表なし | 約390億ドル(2025年9月 Series C) | ×(未上場) |
以下、それぞれの分類ごとに詳しく見ていきます。
上場済みのAI関連銘柄
2026年6月時点で、日本の証券会社から米国株として実際に売買できるAI関連の大型銘柄を紹介します。
なかでもAI半導体の代表格であるNVIDIAは、決算のたびにAI投資全体の需要を映す指標として注目されます。エヌビディア決算で見るべき指標もあわせて確認しておくと、他のAI関連銘柄の値動きを読む手がかりになります。
CoreWeave(Nasdaq: CRWV)
CoreWeaveはAI向けのクラウド・GPUインフラを提供する企業で、2025年3月28日にNasdaqへ上場しました。公開価格は1株40ドル、ティッカーは「CRWV」です。生成AIの学習・推論に必要な計算資源を貸し出すビジネスで、AIブームの「つるはし(インフラ)」銘柄として注目されています。すでに上場しているため、米国株を扱う日本の証券会社から購入できます。株価は変動するため、最新の値は証券会社や取引所でご確認ください。出典: CoreWeave IPO価格発表(公式)。
SpaceX(Nasdaq: SPCX)
イーロン・マスク氏率いるSpaceXは、2026年6月12日にNasdaqへ上場しました。報道によればIPO時の評価額は約1.75兆ドル規模とされ、史上最大級のIPOとなりました。事業の柱は衛星通信「Starlink」で、後述するAI企業xAI(Grok)を統合している点も特徴です。直接の「AI企業」ではありませんが、xAIを取り込んだことでAI関連銘柄としても語られるようになりました。SpaceX株の具体的な買い方はSpaceX株の買い方を解説した記事で詳しくまとめています。出典: CNBC(SpaceX IPO報道)。
IPO申請済み・上場が注目される企業
次に、SECへIPOの機密申請(confidential filing)を済ませたものの、まだ上場日・公開価格が決まっていない企業です。「申請済み=すぐ買える」ではない点に注意してください。
OpenAI(ChatGPT)
ChatGPTを提供するOpenAIは、2026年6月8日に「SECへドラフトS-1を機密申請した」ことを公式に発表しました。直近の資金調達時の評価額は約8,520億ドルとされ、報道では上場時に1兆ドル超を目指す可能性も指摘されています。ただしOpenAI自身は「上場の時期は未定」「非公開のままの方が進めやすいこともある」と述べており、上場日・公開価格はいずれも未定(公式発表なし)です。詳しくはOpenAI(ChatGPT)株は買えるのかを解説した記事をご覧ください。出典: OpenAI 公式(機密S-1提出のお知らせ)。
Anthropic(Claude)
AIアシスタント「Claude」を開発するAnthropicは、2026年5月にSeries Hで650億ドルを調達し、ポストマネー評価額9,650億ドルに達しました(リード投資家: Altimeter Capital、Dragoneer、Greenoaks、Sequoia Capital)。さらに2026年6月1日にSECへIPOの機密申請を行ったと報じられています。【2026年8月26日 追記】業績面では、年換算売上(ARR)が2026年7月末時点で650億ドルに達したと複数のメディアが報じました(2026年5月時点の470億ドル、2025年末の90億ドルからの急拡大。第2四半期の暫定売上は115億ドル超)。ただしAnthropicは公開価格・株数・上場日を設定しておらず、上場時期は市況次第で未定です。「評価額9,650億ドル」と「ARR 650億ドル」はどちらも650という数字が出てくるため混同されがちですが、前者は企業の値段、後者は年換算の売上規模という別物です。出典: Anthropic 公式(Series H発表)。
上場が注目される未上場のAI企業
ここからは、評価額は非常に高いもののまだ上場しておらず、上場日も未定の有力AIユニコーンです。「将来のIPO候補」として名前は挙がりますが、確定情報はありません。
xAI(Grok)
イーロン・マスク氏のAI企業xAI(チャットボット「Grok」を提供)は、2026年初頭にSpaceXに統合されたと報じられています。統合時のxAIの評価額は約2,500億ドルとされ、xAI単独での上場は予定されていません。そのためxAIへ投資したい場合は、上場済みのSpaceX(SPCX)を通じて間接的にという形になります。出典: Yahoo Finance(SpaceX IPO申請とxAI)。
Databricks
データ&AIプラットフォームを提供するDatabricksは、未上場でS-1は未提出です。報道では2026年後半にS-1提出の可能性が指摘されていますが、正式な上場日は未定(公式発表なし)です。評価額は新たな資金調達協議で約1,650〜1,750億ドルと報じられています。Databricks・StripeのIPO時期についてはDatabricksとStripeのIPOはいつかを解説した記事で詳しく整理しています。出典: Forge Global(Databricks IPOインサイト)。
Stripe
オンライン決済インフラ大手のStripeは、2026年2月時点で約1,590億ドルと評価されていますが、具体的なIPO計画は公式に発表されていません。長年「IPO候補の筆頭」と言われ続けている一方で、上場時期は未定です。Stripeの最新動向はDatabricksとStripeのIPO時期をまとめた記事で扱っています。出典: Allied Venture Partners(IPO分析)。
Perplexity
AI検索エンジンのPerplexityは、直近の資金調達で約200〜226億ドルと評価されています。CEOのAravind Srinivas氏は「上場は2028年ごろ」と発言しており、2026年6月時点ではS-1未提出・上場日未定です。NvidiaやJeff Bezos氏らが投資していることで知られます。詳しくはPerplexity株の買い方・現状を解説した記事をご覧ください。出典: Forge Global、各種報道。
Figure AI(ヒューマノイドロボット)
Figure AIは人型ロボット(ヒューマノイド)を開発する企業で、2025年9月のSeries Cで評価額約390億ドルに達しました。BMWなどが初期顧客とされています。生成AIとロボティクスを組み合わせた「フィジカルAI」の代表格として注目されていますが、未上場でIPO計画の公式発表はありません。SECのEDGARを検索してもFigure AI名義のS-1は見当たらず、上場日を判断できる材料はまだ出ていません。なおNasdaqに「FIGR」というティッカーの上場企業がありますが、これはFigure Technology Solutionsという別会社です。この取り違えを含めた詳細はFigure AIの上場はいつかを一次情報で確認した記事にまとめました。出典: Forge Global(Figure AI)。
2026年に上場したばかりのAI関連銘柄(8月時点の追記)
「上場したばかりのAI株はどれか」という視点で見ると、2026年は年前半のSpaceXに続き、夏にもう1件、大型の上場がありました。ここでは実際に市場で値が付いた銘柄だけを、直近から並べます。
企業 | 上場日 | 市場・コード | 日本の個人が直接買えるか |
|---|---|---|---|
Unitree Robotics(宇樹科技/ユニツリー) | 2026年8月19日 | 上海証券取引所 科創板・688836 | 現状は難しい(後述) |
SpaceX(xAI/Grokを含む) | 2026年6月 | Nasdaq・SPCX | 買える(米国株) |
CoreWeave | 2025年3月 | Nasdaq・CRWV | 買える(米国株) |
Unitree Robotics(上海科創板・688836)
中国・杭州のロボットメーカーUnitreeが、2026年8月19日に上海証券取引所の科創板(STAR Market)へ上場しました。公開価格は1株150.80元、初値は1,100元で公開価格を629.4%上回り、時価総額は当日一時約4,449億元(約10兆7,000億円)に達したと報じられています。調達額は約61億元です。(36Kr Japan)
ただし、日本の個人投資家が688836を直接買うのは2026年8月時点では現実的ではありません。科創板の銘柄を海外から売買する経路は上海・香港ストックコネクトの北向き取引にほぼ限られ、その北向き取引で科創板銘柄を扱えるのは香港の機構専業投資者(機関投資家)に限定されているためです。上場直後の銘柄はストックコネクトの対象化にも時間がかかります。詳しくはユニツリー株は日本から買えるのか(688836の上場と初値)で整理しています。
Figure AIは未上場のまま。ただし出資する日本の上場企業が現れた
「Figure AIの上場はいつか」という問いへの2026年8月時点の答えは、依然として未上場で、IPO計画の公式発表はないです。一方で、日本の上場企業がFigure AIに出資する動きが出ています。アステリア(東証プライム・3853)は2026年8月13日、100%子会社のAsteria AI & Robotics Inc.が組成した投資ファンドの第1号案件として、Figure AIへ100万米ドルを出資すると適時開示しました。(日経会社情報DIGITAL・適時開示)(ロボスタ)
これは「未上場企業への関心を、上場企業経由で表現する」典型的なパターンです。ただし出資額100万ドルは同社の企業規模に対して小さく、アステリアの株価がFigure AIの価値を反映するわけではありません。この種の間接ルートを見るときは、出資比率と金額の規模感を必ず確認してください。
日本からAI関連株に投資する方法
「上場済みか/未上場か」で、日本からの投資方法は大きく変わります。
上場済み(CoreWeave・SpaceXなど)の場合
すでに上場している銘柄は、米国株を取り扱う日本の証券会社(SBI証券・楽天証券・マネックス証券など)で口座を開設し、ティッカー(CRWV/SPCXなど)を検索して購入できます。米国株はドル建て取引のため、売買手数料に加えて円→ドルの為替コストも発生する点に注意してください。出典: SpaceX株の買い方(参考記事)。
未上場(OpenAI・Anthropic・Databricksなど)の場合
未上場企業の株は、原則として一般の個人投資家が直接買うことはできません。代替手段としては、(1) これらの企業に出資している上場企業(例: NvidiaなどのAI関連銘柄)を通じて間接的に関わる、(2) AI関連のETF・投資信託を利用する、(3) 海外のプレIPOプラットフォーム(適格投資家向けが多く、日本居住者には制約あり)を検討する、といった方法があります。いずれもリスク・手数料・対象者の条件をよく確認してください。なお、xAIのように上場企業(SpaceX/SPCX)に統合されたケースでは、その上場株を通じて間接的に関わることが可能です。
AI関連株への投資の注意点
- 評価額=株価ではない: 未上場企業の「評価額」は資金調達時の数字であり、上場後の株価や時価総額を保証するものではありません。
- 上場日・公開価格の断定情報に注意: 「○月に上場確定」「初値は○ドル」といった断定表現は、公式発表がない限り推測です。本記事でも未確定は「未定」と明記しています。
- 赤字・高バリュエーション: OpenAIなど一部の企業は大規模な赤字を計上しており、高い評価額が将来の業績で正当化されるかは不透明です。
- 為替リスク: 米国株はドル建てのため、円高に振れると円換算の評価額が目減りします。
- プレIPO・非公開株の詐欺的勧誘: 「上場前のOpenAI株を特別に買える」といった勧誘には十分ご注意ください。
投資は自己責任です。必ず各社の公式発表・証券会社の情報・一次情報をご自身で確認のうえ判断してください。本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の購入を推奨するものではありません。
よくある質問(FAQ)
OpenAIの株は今すぐ買えますか?
いいえ。OpenAIは2026年6月8日にSECへ機密でS-1を提出したと発表しましたが、上場日・公開価格は未定で、まだ上場していません。一般の個人投資家が直接株を買うことはできません。
Anthropic(Claude)はいつ上場しますか?
未定です。2026年6月1日にIPOの機密申請を行ったと報じられていますが、Anthropicは公開価格・株数・上場日を設定しておらず、時期は市況次第とされています。
いま実際に買えるAI関連の大型株はどれですか?
本記事で挙げた企業のうち、2026年6月時点で上場済みなのはCoreWeave(CRWV)とSpaceX(SPCX)です。これらは米国株を扱う日本の証券会社から購入できます。
xAI(Grok)の株は買えますか?
xAIは2026年初頭にSpaceXへ統合されたと報じられており、xAI単独での上場予定はありません。上場済みのSpaceX(SPCX)を通じて間接的に関わる形になります。