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AI活用2026.06.16更新 2026.10.14

Gemini 4 Argonが提供開始|10月13日GA・料金と対象プラン

「Gemini 4はいつ出るのか」という問いに、ついに答えが出ました。正式名はGemini 4 Argon(モデルID gemini-4-argon)、2026年10月13日に一般提供(GA)が始まりました。提供経路はGemini API と Google AI Studioで、Googleは「our flagship reasoning model(当社のフラッグシップ推論モデル)」と位置づけています。

料金は Standard 段で入力100万トークンあたり $2.00、出力 $10.00。ただしこれは導入価格で、適用は2026年11月30日まで。2026年12月1日から全段がちょうど2倍になります。消費者向けではGoogle AI Ultra が先行、Google AI Pro は順次開放(rolling out)、無料枠では一切使えません。

この記事は「Gemini 4 とは何か/いつ出たのか/どこで使えるのか」に答える入口です。料金の試算・使えないときの切り分け・100万トークン出力の書き方・Flash との使い分けは、それぞれ専用の記事に分けてあります。

最終更新: 2026年10月14日|この記事は2026年7月から「Gemini 4はいつ出るか」を公式発表だけで追ってきた記事を、GA当日の内容へ書き換えたものです。過去に積み上げた公開間隔の実測データは、予測がどこまで当たり、どこを外したかという答え合わせの形で下に残しています。

結論:Gemini 4 の正式名は「Gemini 4 Argon」、2026年10月13日にGA

Gemini API の変更履歴(changelog)には "October 13, 2026" の見出しで "Gemini 4 Argon (gemini-4-argon) generally available (GA)" と記載されています。プレビューや限定公開ではなく、最初から一般提供(GA)という扱いです。

公式が挙げる想定用途は4つで、いずれも「軽い処理を安く速く」ではなく「難しいことを時間をかけて解く」側に寄っています。

  • 複雑なソフトウェアエンジニアリング(complex software engineering)
  • 高度な数学・科学の問題解決(deep mathematical and scientific problem solving)
  • 自律的なマルチステップのエージェント(autonomous multi-step agents)
  • 最大100万トークンに達する長文生成(long-decode generation up to 1M tokens)

Googleのモデル紹介ページ(deepmind.google/models/gemini)も2026年10月14日に再確認したところ、Gemini 4 Argon がページ冒頭の主役として掲載されていました。長く掲載されていた「Gemini 3.5 Pro coming soon」の表記は、同じページ上に見当たりません(この点は後述します)。

確認できた事実と、まだ確認できないことを分けて並べると次のようになります。

内容

確度

出どころ

Gemini 4 の正式名は Gemini 4 Argon

◎

Gemini API changelog(2026/10/13)

モデルIDは gemini-4-argon

◎

同 changelog / モデルドキュメント

2026年10月13日にGA(一般提供)

◎

同 changelog の見出し日付

提供は Gemini API と Google AI Studio

◎

公式モデルドキュメント

入力 $2.00 / 出力 $10.00(Standard・〜11/30)

◎

公式料金ページ

2026年12月1日から全段2倍

◎

同 料金ページの二段表記

無料枠(Free Tier)では使えない

◎

料金ページ全項目 "Not available"

Gemini アプリでは Ultra が先行・Pro は順次

◎

Google AI プランの比較表

Google AI プランの月額(円)

×

プランページがJS描画のため金額を取得できず。本記事では書きません

Pro / Flash / Nano のようなライン分け

×

Argon 以外の Gemini 4 系モデルは未発表

ベンチマークスコアの詳細

×

本記事では一次ソースで確認できた範囲に限定

なお「Gemini 4 Pro」「Gemini 4 Ultra」といったモデル名は、2026年10月14日時点で発表されていません。この検索は以前から多いのですが、GA した Gemini 4 系は Argon の1本だけです。上位プランの名称である「Google AI Ultra」と、モデル名を混同しないようにしてください。

「Gemini 4 いつ?」の答え合わせ:予測と実際はどうズレたか

この記事は2026年7月21日、Googleが公式ブログで「Gemini 4」の事前学習(pre-training)開始を明言した日から追い続けてきました。当時は日付・価格・仕様のすべてが未発表で、当サイトは公式発言と過去の公開間隔の実測だけで時期を見積もっていました。その見積もりが当たったのか外れたのか、正直に突き合わせておきます。

整数世代(1.0 → 2.0 → 3 → 4)の公開間隔

整数世代の間隔は、当サイトが各世代の発表日から算出していた独自の表です。Gemini 4 Argon の行を今日の日付で埋めると、過去の間隔とほぼ一致します。

世代

初お披露目

前世代からの間隔

Gemini 1.0

2023年12月6日

—

Gemini 2.0(2.0 Flash)

2024年12月11日

約12ヶ月

Gemini 3(3 Pro)

2025年11月18日

約11ヶ月

Gemini 4(4 Argon)

2026年10月13日(GA)

約11ヶ月

当サイトはこの表から「単純外挿なら2026年10〜11月頃」と書いていました。実際の GA は2026年10月13日で、この読みは当たりました。整数世代がおおむね11〜12ヶ月周期という傾向は、少なくとも4世代目までは崩れていません。

Pro系(フラッグシップ)の公開間隔と、外した読み

一方ではっきり外した予測もあります。当サイトは「Gemini 3.5 Pro の一般提供が先に動くかどうかが、Gemini 4 のスケジュールを読む先行指標になる」と書いていました。実際には3.5 Pro の一般提供を待たずに、整数世代の Argon が先に出ました。

モデル

公開日

前のPro系からの間隔

Gemini 1.0 Pro

2023年12月13日

—

Gemini 1.5 Pro

2024年2月15日

約2ヶ月

Gemini 2.0 Pro

2025年2月5日

約12ヶ月

Gemini 2.5 Pro(実験版)

2025年3月25日

約1.5ヶ月

Gemini 3 Pro

2025年11月18日

約8ヶ月

Gemini 3.1 Pro

2026年2月19日

約3ヶ月

Gemini 3.5 Pro

一般提供の発表を確認できていない

8ヶ月以上が経過

Gemini 4 Argon

2026年10月13日

3.1 Pro から約8ヶ月(3.5 Pro を待たずに公開)

小数点の刻みを待つより、整数世代の到着のほうが読みやすかった——これが結果から言えることです。「次のフラッグシップは、ひとつ前の予告済みモデルの延長線上に来るとは限らない」という教訓として残します。3.5 Pro をめぐる経緯はGemini 3.5 Proの遅れを追った記事にまとめてあります。

当たらなかった情報源:予測市場とリーク

当サイトは2026年8月に、予測市場の気配値を「市場の見方」として引用したのは誤りだったと訂正しています。板ごとの取引額まで確認すると、ほとんど約定していない板の数字でした。結果としても、価格情報ではなく「公式ブログと API の変更履歴だけを見る」という方針のほうが正確でした。

実務的な結論は単純です。モデルIDが API の変更履歴に増えた日が、最も早くて確実なシグナルです。流出情報で計画を動かす必要はありませんでした。AIが出した情報の裏取りの手順はAIの出力をファクトチェックする手順にまとめています。

Gemini 4 Argon で何ができるようになったか

Argon の変更点は、性能の数字よりも「扱えるトークンの形」と「考える量の指定」に寄っています。業務で効いてくるのは次の4点です。

統一1Mコンテキスト:入力・思考・出力が1つの窓を共有する

Argon は1,048,576トークンの1つの窓を、入力・思考(thinking)・出力の3つで共有します(公式の語は "unified 1M-token context window")。従来のように「入力の上限」と「出力の上限」が別枠であるという前提では読めません。

実務上の意味は「長い資料を入れるほど、考える余地と書ける量が削られる」ということです。入力に80万トークンを使えば、残りの約24万トークンで思考と出力を済ませる必要があります。長文を扱う設計では、ここが最初に当たる壁になります。

long decode:1回の応答が最大100万トークンまで伸びる

もうひとつが long decode です。1回の応答が従来の64Kを超えて、最大100万トークン(統一窓から入力ぶんを引いた残り)まで伸びます。長い仕様書・マニュアル・コードベースを分割せずに一息で書かせる使い方が成立します。

ただしオプションを1つ足すだけでは動きません。background 実行(background: true)と max_output_tokens の明示が両方必要で、サーバ側は最大64Kずつの「hop」で生成を継続します。hop ごとに interaction.steps に model_output ステップが増えるため、完了後に全ステップのテキストを結合する実装が必要です。

そして最大の落とし穴は、background: true を付けたのに max_output_tokens を指定しないケースです。この場合サーバは64Kで生成を止めます。実際の書き方と結合処理は1応答で100万トークン出力させる手順で手を動かせる形に分解しています。

thinking_level:考える量を3段から選ぶ

Argon ではtemperature のような従来のパラメータの代わりに、thinking_level で「どれだけ考えるか」を指定します。段は3つ、既定は medium です。

段

性質

向いている用途

low

消費トークン最少・レイテンシ最小。難しいタスクでは品質が落ちることがある

軽い変換・分類・定型の抽出

medium(既定)

公式が推奨する既定値

複雑なコード、エージェント用途を含む一般的な業務

high

消費トークン最多・最初のトークンまでが最も遅い

難しい数学・科学・コーディング

公式の助言は明快で、「3段すべてで評価を回し、品質基準を満たす最も低い段を選べ」です。出力価格には思考トークンが含まれるので、段をひとつ下げられるかどうかが、そのまま毎月の請求額に効きます。

動画理解のGAと、Managed Agents の Argon 対応

同じタイミングで、agentic video understanding(エージェント的な動画理解)が一般提供(GA)になりました。あわせてGemini Managed Agents の Antigravity agent が Argon に対応しています。コーディングエージェント向けには、Argon への移行作業を自動化する gemini-api-dev という skill も案内されています。

どこで使えるのか:経路×プランの対応表

ここが一番混乱するところです。「Gemini 4 Argon が使える/使えない」は、プランではなく経路とプランの組み合わせで決まります。公式に書かれている範囲だけで表にすると、空欄(記載なし)がかなり残ります。記載がない欄を「使える」とも「使えない」とも書かずに、そのまま空欄として出します。

経路

無料枠

Google AI Plus

Google AI Pro

Google AI Ultra

Gemini API / Google AI Studio(従量課金)

×(料金表は全項目 Not available)

記載なし

×(公式注記で明示的に除外)

記載なし

Gemini アプリ

×

記載なし(比較表に Argon の行が無い)

順次(rolling out・一部の国から)

○(搭載済み・利用枠も最大)

AI Mode in Search

記載なし

記載なし

順次(Expanded access と記載)

○(Higher access と記載)

Google Antigravity

記載なし

記載なし

○(Expanded access)

○(Higher access)

公式の文言そのままだと "Available to Google AI Ultra and rolling out to Google AI Pro subscribers in select countries." です。Pro は「対象だが、国によって届く時期が違う」という状態なので、契約しているのに Gemini アプリのモデル選択に出てこないことは十分あり得ます。

★最重要:「Google AI Pro」は API の話とアプリの話で意味が違う

同じ「Google AI Pro」という言葉が、2つの文脈で逆の意味に見えます。ここを混ぜると誤解します。

  • API 課金の文脈:公式料金ページの注記は "Gemini 4 Argon is not available on the Free tier or on the Google AI Pro plan." =Google AI Pro のサブスクリプションでは、API 経由の Argon は使えません。
  • Gemini アプリの文脈:プラン比較表の Pro は "Gemini 4 Argon rolling out" =アプリ側では順次開放されます。
  • したがって「Pro では Gemini 4 が使えない」という単純な断言は誤りです。正しくは「API では使えない/アプリでは順次使えるようになる」。
  • Google AI Plus には、比較表に Argon の行そのものがありません。利用枠の倍率(Plus 2倍 / Pro 4倍 といった段)はありますが、それは Argon が使えることを意味しません。

なおプランの月額(円)は、プランページがJavaScriptで描画されるため今回取得できませんでした。金額は本記事には書きません(古い金額を載せるほうが実害が大きいためです)。契約前に Google のプランページでご確認ください。

「契約したのに出てこない」「API が404を返す」といった症状の切り分けは、Gemini 4 Argon が使えないときの確認手順に経路別でまとめています。

無料枠では使えない:ここが過去の世代と一番違う

Argon の料金表は、Free Tier の全項目が "Not available" です。無料で試してから判断する、という進め方ができません。これは Flash 系とはっきり違う点で、Gemini 3.8 Flash は Free Tier が "Free of charge" です(ただし無料枠は "Used to improve our products: Yes"=入力がサービス改善に使われます。Paid Tier は No)。

社内データを扱う検証を無料枠で回すのは、この一点だけでも避けたほうが無難です。AIに入れてよい情報・入れてはいけない情報の線引きはAIに入力してはいけない情報の整理に書いています。

料金の要点:$2/$10 は11月30日まで、12月1日から倍額

Standard 段(通常の同期呼び出し)の価格だけ押さえておけば、判断はできます。100万トークンあたりの USD です。

項目

〜2026年11月30日

2026年12月1日〜

入力

$2.00

$4.00

出力(思考トークンを含む)

$10.00

$20.00

キャッシュ(暗黙キャッシュのみ)

$0.10

$0.20

押さえるべきは3つです。第一に、出力価格は思考トークンを含みます——thinking_level を high にすると、見えないところで出力トークンが増えます。第二に、12月1日で全段きれいに2倍になります。第三に、Batch / Flex は Standard の半額、Priority は1.8倍という段があります。

Grounding with Google Search(検索による裏取り)は月5,000リクエストまで無料、以後は1,000リクエストあたり $14。Google Maps も同条件です。Gemini 3 以降で共有の枠なので、他のモデルと合算されます。

4段すべての価格表、月間トークン数から日本円の概算を出す考え方、12月の値上げを織り込んだ比較はGemini 4 Argon の料金と12月の倍額をふまえた試算に分けました。「Flash で足りるのではないか」を数字で確かめたい場合はArgon と 3.8 Flash の使い分けのほうが近いはずです。招待制で入出力が半額になる代わりにデータを改善に使わせる新しい枠はGemini API Contributor Tier の条件と使ってよい業務にまとめています。

移行で注意すること(要点3つ)

公式の移行チェックリストは7項目ありますが、既存コードがそのままでは動かなくなる・静かに挙動が変わるのは次の3つです。

注意点

何が起きるか

対応

明示キャッシュが非対応

cachedContents / caches.create を使う呼び出しが成立しません

cached_content を作る・参照するコードを削除。暗黙キャッシュは4,096トークン以上のプロンプトで既定で有効になり、ヒット時は入力トークンが95%割引

temperature / top_p / top_k が無視される

エラーにはならず黙って無視されます。温度を下げて安定させていた処理の出力が変わります

これらを外し、代わりに thinking_level で制御。3段すべてで評価を回してから本番の段を決める

タイムアウトが短いと落ちる

難しいプロンプトは数分かかります。既定のHTTPタイムアウトでは途中で切れます

クライアントのHTTPタイムアウトを最低15分へ延長

あわせてmax_output_tokens の見直しも必要です。標準的なタスクは既定の65,536のままでよいものの、既存アプリで32K未満を明示設定しているなら32,768以上へ上げるのが公式の指示です(Argon は上限のうち思考に使う割合が従来より大きいため)。複雑な推論やコーディングではbackground: true と組み合わせて131,072 または262,144が目安で、上限は1,048,576から入力トークンを引いた値です。

API は Interactions API(client.interactions.create/RESTは generativelanguage.googleapis.com/v1beta/interactions)で、多ターンは previous_interaction_id でサーバ側に状態を持たせます。エラーの切り分けはArgon が動かないときの切り分けにまとめています。

中小企業はどう構えるか:出たあとの3つの判断

これまでこの記事に置いていた「待つ/進める/検証だけ」の判断フレームは、出てしまったので役目を終えました。いまの判断は「乗り換えるか」「11月中に評価を終えるか」「Flash で足りるか」の3つに変わります。11月30日という価格の期限があるので、迷っている時間にコストがかかるのが今回の特徴です。

取るべき姿勢

こういう場合

具体的なアクション

いま乗り換える

複雑なコード生成、長時間動く自律エージェント、1応答で長文を書かせたい処理。現行モデルで精度が足りていなかった領域

モデルIDを gemini-4-argon へ。同時に temperature 系の削除・明示キャッシュの撤去・タイムアウト15分化を1回のPRでまとめる。thinking_level は medium から

11月中に評価を終える

乗り換えるか判断がつかない場合。12月1日に単価が2倍になるため、12月の請求で評価すると割高な数字で判断してしまう

11月のうちに自社データでの正解セットを回し、thinking_level の3段で品質と費用を実測。判断材料を11月の価格で揃える

Flash で足りると判断する

文章作成、要約、メール下書き、社内Q&A、議事録整理。すでに現行モデルで実用になっている業務

Gemini 3.8 Flash のまま進める。無料枠があるのは Flash 側だけ。モデル名を業務手順書に直書きせず、差し替えられる形にしておく

価格差は時期で動くので、倍率の見方だけ補足します。いま(〜11/30)は Argon が Flash の約2.7倍、12月の1か月間は Argon だけ倍額になるため約5.3倍まで開き、2027年1月に Flash も上がると再び約2.7倍に戻ります。差が最大になるのは2026年12月の1か月です。この1か月に大量のバッチ処理を当てないほうが無難です。

AIの導入は、モデルを新しくすることよりもどの業務から渡すかを決めるほうが手間のかかる部分だと感じています。Mihataでは月1回のミーティングで業務の棚卸しから一緒に進めるAIブログのような形も含め、手を動かす前の整理からお付き合いしています。進め方の相談だけでも問題ございません。

他社の「次」はどうなっているか

2026年後半に「まだ来ていない大型世代」として残っていたのは実質 Gemini 4 だけでした。Argon の GA で、主要各社の「次」は一巡しました。

モデル

2026年10月14日時点の状況

Gemini 4 Argon(Google)

2026年10月13日にGA。入力$2/出力$10(〜11/30)、統一1Mコンテキスト、無料枠は不可

GPT-6 Astra(OpenAI)

2026年9月3日に発表・出荷済み。入力$10/出力$50、コンテキスト105万トークン(発表内容/移行コストの試算)

Claude(Anthropic)

2026年7月24日にOpus 5、9月1日にFable 5.1。現行ラインは Fable 5.1 / Opus 5.5 / Sonnet 5.5 / Haiku 5.5

Gemini 3.5 Pro(Google)

一般提供の発表を確認できていません。10月13日の changelog に載ったのは Argon の GA のみ

Grok 5(xAI)

学習中と公表されているが未リリース。当初の目標時期を複数回超過

世代が揃ったので、比較の軸は「どれが新しいか」から「どの業務にどれを割り当てるか」へ移ります。用途別の割り当てはChatGPT・Claude・Geminiの比較と2026年後半のモデル一覧にまとめています。

よくある誤解:「Gemini 4 Pro」「Gemini 4 Ultra」は存在するのか

検索の多い誤解を2つだけ先に片づけておきます。どちらも「存在しない名前」と「別のものの名前」の取り違えです。

「Gemini 4 Pro」というモデルは発表されていない

2026年10月14日時点で GA している Gemini 4 系は Argon の1本だけです。公式のモデルドキュメントにも Gemini 4 Pro / Gemini 4 Flash といったモデルIDはありません。過去の世代のように Pro・Flash・Nano が同時に並ぶ構成になるかどうかも、Googleは何も述べていないので判断できません。

Flash 相当の軽量モデルが要る場面では、現時点の選択肢はGemini 3.8 Flashです。Flash 系は「long-horizon なソフトウェアエンジニアリング・自律エージェント・複雑な業務フロー向け」と公式が位置づけており、用途の説明が Argon とかなり近い点に注意してください。だからこそどちらを使うかの線引きが必要になります。

「Gemini 4 Ultra」はモデル名ではなくプラン名

「Ultra」はモデルの等級ではなく、Google AI Ultra というサブスクリプションの名前です。プラン比較表では Google AI Ultra が「Gemini 4 Argon を搭載」、Google AI Pro が「Gemini 4 Argon rolling out」と書かれています。どちらも中身のモデルは同じ Argon で、違うのは利用枠と届く時期です。

利用枠の倍率は Plus 2倍 / Pro 4倍、さらに Ultra 側に Pro プランの5倍・20倍という段が並びます。ただし倍率が書かれていることは、そのプランで Argon が使えることを意味しません(Plus には Argon の行そのものがありません)。

これから何を見ていればいいか

Argon が出たあと、実務に影響するイベントは4つに絞られます。

  1. 2026年12月1日の価格切替:全段ちょうど2倍。この日を境に、同じ処理の請求額が倍になります。11月中に実測を終えておくこと。
  2. Google AI Pro への開放完了:現在は "rolling out ... in select countries"。どの国まで届いたかは公式のプラン表記が更新されるまで分かりません。
  3. Gemini 3.5 Pro の現況:一般提供の発表は確認できていません。モデル紹介ページから「coming soon」の表記も見当たらなくなっており、Argon に統合されたのか、名称が整理されたのかは、Googleが述べていないので判断できません。
  4. Gemini API の変更履歴:モデルIDが増えた日が最も確実なシグナルです。Gemini 4 系の2本目(Flash 相当など)が出るとすれば、ここに最初に現れます。

逆に「Gemini 4 Pro のベンチマークが流出」といった記事は、上の4つに裏づけがない限り扱いを保留するのが安全です。2026年10月14日時点で GA している Gemini 4 系は Argon の1本だけです。

関連して整理した記事

この記事は入口なので、踏み込む内容はそれぞれ分けてあります。

まとめ

2026年10月14日時点の要点は3つです。第一に、Gemini 4 の正式名は Gemini 4 Argon(gemini-4-argon)で、2026年10月13日に GA。提供は Gemini API と Google AI Studio で、無料枠では使えない。第二に、Standard の入力$2/出力$10は導入価格で、2026年12月1日から全段2倍になる。第三に、消費者側は Google AI Ultra が先行し Google AI Pro は順次開放だが、API 課金の文脈では Pro は対象外——同じ「Pro」でも意味が違う。これが一次ソースだけから言えることです。

当サイトが2026年7月から積み上げてきた整数世代おおむね11〜12ヶ月周期という読みは当たり、「3.5 Pro の提供が先行指標になる」という読みは外れました。予測を残しておくと、こうして答え合わせができます。

実務としては、11月中に thinking_level の3段で品質と費用を実測し、12月1日の値上げ前に判断を終えるのが、いま一番はっきりした打ち手です。Mihataでは社内ナレッジ検索AIや問い合わせ対応AIといった独自AIの開発と、その手前の業務整理をあわせてお手伝いしています。「Argon に乗り換えるべきか、Flash で足りるか」で迷っている段階のご相談でも問題ございません。よろしければお気軽にお声がけください。

よくある質問

Gemini 4はいつ出ましたか?

2026年10月13日です。Gemini API の変更履歴に「October 13, 2026」の見出しで Gemini 4 Argon(gemini-4-argon)の一般提供(GA)が記載されています。プレビューではなく最初からGAで、提供経路は Gemini API と Google AI Studio です。

Gemini 4 Argon の料金はいくらですか?

Standard 段で100万トークンあたり入力2.00ドル、出力10.00ドルです。出力価格には思考トークンが含まれます。これは導入価格で適用は2026年11月30日まで、2026年12月1日からは入力4.00ドル・出力20.00ドルと全段が2倍になります。Batch と Flex は Standard の半額、Priority は1.8倍です。

無料でGemini 4 Argonを試せますか?

試せません。公式の料金表では Free Tier の全項目が「Not available」で、注記にも無料枠と Google AI Pro プランでは利用できないと明記されています。無料で試せるのは Gemini 3.8 Flash などの Flash 系です。ただし無料枠は入力がサービス改善に使われる設定なので、社内データの検証には向きません。

Google AI Pro だと Gemini 4 Argon は使えないのですか?

文脈によって答えが変わります。API 課金の文脈では、公式注記のとおり Google AI Pro プランでは API 経由の Argon を使えません。一方 Gemini アプリの文脈では Pro は「rolling out」=順次開放の対象で、国によって届く時期が異なります。Google AI Ultra は先行して利用でき、Google AI Plus には比較表に Argon の行がありません。

既存のコードをGemini 4 Argonへ移行するとき、何に注意すればいいですか?

3点です。明示キャッシュ(cachedContents / caches.create)は非対応なので該当コードを削除します。temperature・top_p・top_k はエラーにならず黙って無視されるため、thinking_level での制御に置き換えます。難しいプロンプトは数分かかるのでHTTPタイムアウトを最低15分に延ばします。あわせて max_output_tokens を32,768以上へ見直してください。

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