Grok 4.6は、SpaceXAI(xAI)が2026年8月12日に公開した最新の大規模言語モデルです。APIの料金は100万トークンあたり入力2.00ドル・出力6.00ドル、コンテキストウィンドウは50万トークン。公式は「長時間動くエージェント」と「対話的・視覚的な制作物」への強化を前面に出しています。(SpaceXAI公式)
Grok 4.6の基本スペック
公式ドキュメントに記載されている数字だけを表にまとめます。
項目 | 内容 |
|---|---|
公開日 | 2026年8月12日 |
APIモデル名 | grok-4.6 |
入出力 | テキスト・画像入力/テキスト出力 |
コンテキストウィンドウ | 500,000トークン |
入力料金 | 2.00ドル/100万トークン |
キャッシュ入力料金 | 0.50ドル/100万トークン |
出力料金 | 6.00ドル/100万トークン |
高コンテキスト時の料金 | 20万トークンを超えるリクエストは別レート |
知識のカットオフ | 2026年2月1日 |
リージョン | us-east-1 / us-west-2 |
主な機能 | Function calling、Structured outputs、Reasoning |
出典はいずれもSpaceXAIの公式ドキュメントです。(docs.x.ai / Grok 4.6)
実務上いちばん効くのはキャッシュ入力の0.50ドルです。同じ長いプロンプト(社内規程、仕様書、コードベースなど)を何度も投げる使い方では、通常入力の4分の1で済みます。逆に、20万トークンを超える大きな入力を毎回丸ごと投げる設計は、高コンテキスト料金の対象になるため単価が上がります。
Grok 4.5との違い
公式ドキュメント上、Grok 4.5とGrok 4.6はコンテキストウィンドウ(50万トークン)も、素の入力2.00ドル・出力6.00ドルという料金も同じです。差が出ているのはキャッシュ入力で、Grok 4.5の0.30ドルに対しGrok 4.6は0.50ドルとなっています。(docs.x.ai / Grok 4.5)
つまり「値段はほぼ据え置きで中身が上がった」タイプの更新です。公式が挙げている変化点は次のとおりです。
- 長時間動くエージェント性能:調べ物、情報分析、コードベース横断の作業、アイデアからアプリ化まで、多段のステップにわたって作業を継続できる点を強調しています。
- 学習方法の変更:Grok 4.5より長い補助学習を実施し、推論・技術概念・エンジニアリングのデータと、改良したオプティマイザ・学習レシピを使用。その上でSFTとRLを回したとしています。
- 自己検証の増加:長い作業の途中で、モデルが自分の出力を検証してから次へ進む挙動が増えたと記載されています。
- ベンチマーク:9つのベンチマークの合成スコアであるArtificial Analysis Intelligence Indexで、GPT-5.6 Solと同点としています。
ベンチマークの同点は「同じ用途で同じ結果が出る」という意味ではありません。公式も競合の数値は各社が公表したシステムカードやリーダーボードから引いたものだと明記しており、比較の前提が揃っているとは限らない点には注意が必要です。
どこで使えるのか
公式アナウンスで名指しされている提供先は、CursorとGrok Build、そしてAPIです。公開直後の1週間は、Grok BuildとCursorで含まれる利用枠が2倍になるキャンペーンが実施されていました(この記事の時点では期間終了)。
APIから使う場合のモデル名は grok-4.6 です。SpaceXAIはエイリアスの規約も公開しており、grok-4.6 は最新の安定版、grok-4.6-latest は最新版、日付付きの指定は特定リリースに固定される、という整理になっています。本番環境で挙動を固定したい場合は日付付き、新機能を自動で取り込みたい場合はエイリアス、という使い分けです。(docs.x.ai / Models)
業務で使う前に押さえておきたい点
リアルタイム情報は「検索ツールを有効にしないと」取れない
公式ドキュメントは、Grokが学習データに含まれない最新の出来事やデータを知らないことを明記しています。最新情報を扱いたい場合は、サーバー側の検索ツール(Web Search / X Search)を明示的に有効にする必要があります。Grokは「Xのリアルタイム情報に強い」と語られがちですが、それはツールを有効にしたときの話で、素のAPI呼び出しでは知識のカットオフ(2026年2月1日)以降を知りません。
向く仕事・向かない仕事
- 向く:長い資料や既存コードを読み込ませて、複数ステップの作業を任せる用途。同じ長文コンテキストを繰り返し使う業務(キャッシュ入力が効く)。
- 向かない:短い質問を大量に投げる用途(キャッシュが効かず、価格優位が出にくい)。最新ニュースを前提にした回答(検索ツールの設定が前提になる)。
1社に寄せきらない
モデルの世代交代は数か月単位で進み、料金も提供条件も動きます。特定モデルの挙動に依存した作り込みは、更改のたびにコストになります。Grokシリーズの現在地はGrok 5はいつ出るのか、音声機能の実力はGrok Voiceの実力と日本語対応で整理しています。他社との比較検討はChatGPT・Gemini・Claudeの比較、開発用途での選び方はコード生成AIの比較が参考になります。
私たちは中小企業向けに、こうしたモデル選定と社内への組み込みまでを一緒に設計するお手伝いもしています。記事の途中で恐縮ですが、「どのAIを使うか」で毎回止まってしまう状態を抜けたい方には役に立つと思っておりますので、よろしければご覧いただけたら嬉しいです。
まとめ
Grok 4.6は2026年8月12日公開、入力2.00ドル・出力6.00ドル・コンテキスト50万トークンで、Grok 4.5から素の料金とコンテキストは据え置き、キャッシュ入力だけが0.30ドルから0.50ドルに変わりました。強化されたのは長時間のエージェント動作と対話的・視覚的な制作物で、Artificial Analysis Intelligence IndexではGPT-5.6 Solと同点と公式が説明しています。最新情報を扱うには検索ツールの有効化が必要で、知識のカットオフは2026年2月1日である点だけは、業務に組み込む前に必ず確認してください。
よくある質問
Grok 4.6はいつ公開されましたか。
2026年8月12日です。SpaceXAI(xAI)の公式アナウンス「Introducing Grok 4.6」で発表されました。
Grok 4.6のAPI料金はいくらですか。
100万トークンあたり入力2.00ドル、キャッシュ入力0.50ドル、出力6.00ドルです。20万トークンを超えるリクエストは別レートが適用されます。
Grok 4.5と何が違いますか。
コンテキストウィンドウ(50万トークン)と素の入力・出力料金は同じで、キャッシュ入力が0.30ドルから0.50ドルに変わっています。中身では、長時間動くエージェント性能、対話的・視覚的な制作物の品質、作業途中の自己検証が強化されたと公式が説明しています。
Grok 4.6は最新のニュースを答えられますか。
そのままでは答えられません。知識のカットオフは2026年2月1日で、それ以降の出来事はサーバー側の検索ツール(Web Search / X Search)を有効にしない限り参照できないと公式ドキュメントに明記されています。
Grok 4.6はどこで使えますか。
公式アナウンスで名指しされている提供先はCursorとGrok Build、およびAPIです。APIのモデル名はgrok-4.6で、最新版を自動で追いたい場合はgrok-4.6-latest、挙動を固定したい場合は日付付きの指定を使います。