Mihata
仕事効率化(DX)2026.10.12

Deep Research API 10/23停止|移行はagent名1行

Google の調査エージェント deep-research-pro-preview-12-2025 は、2026年10月23日に停止します。残り11日です。移行先は deep-research-preview-04-2026 と deep-research-max-preview-04-2026 の2つが公式に案内されており、やることは agent パラメータの文字列を書き換えるだけです。

作業そのものは1行で終わります。それでもこの記事を書いたのは、移行先も公式には「プレビュー」のままで、同じ廃止が将来また来る前提で組んでおかないと同じ作業を繰り返すことと、10月23日が OpenAI の旧世代モデル停止日と重なっていることの2点が、公式の告知だけでは見えにくいからです。

10月23日に止まるのは1つ、移行先は2つ

Google の Gemini API「Deprecations」の表には、次のように載っています。

エージェント名

公開日

停止日

扱い

deep-research-pro-preview-12-2025

2025年12月11日

2026年10月23日

停止する側

deep-research-preview-04-2026

2026年4月21日

未発表

移行先(速度・効率重視)

deep-research-max-preview-04-2026

2026年4月21日

未発表

移行先(網羅性重視)

2026年10月8日の Gemini API Changelog にも同じ内容が出ています。原文は「deep-research-pro-preview-12-2025 エージェントは非推奨であり、2026年10月23日に停止される。より新しい Deep Research エージェントのいずれかへ移行すること」で、移行方法として「interactions.create リクエストの agent パラメータを更新する」と明記されています。

移行は agent パラメータの差し替えだけ

Deep Research エージェントは Interactions API からのみ使えます。公式ドキュメントは「Deep Research エージェントは Interactions API で排他的に提供される。generate_content からはアクセスできない」と書いています。つまり呼び出し方は1か所に集まっているので、置き換える箇所も見つけやすいはずです。

Python の公式サンプルでは、client.interactions.create(input=..., agent="deep-research-preview-04-2026", background=True) の形で起動し、完了まで状態をポーリングします。REST なら POST https://generativelanguage.googleapis.com/v1beta/interactions に input / agent / background を渡し、GET /v1beta/interactions/{INTERACTION_ID} で結果を取りに行く流れです。

調査は長時間走るため、background: true での非同期実行とポーリング(またはストリーム)が前提の設計になっています。ここは移行前後で変わりません。変えるのは agent に渡す文字列だけです。

2つの移行先はどう選ぶか

公式は2つのバージョンを次のように説明しています。

エージェント

公式の説明

向いている使い方

deep-research-preview-04-2026

速度と効率のために設計され、クライアントUIへストリームして返すのに適している

画面上で結果を見せる。ユーザーを待たせる前提の機能

deep-research-max-preview-04-2026

自動のコンテキスト収集と統合における網羅性が最大

人が読む調査レポートを夜間などに自動生成する

停止する pro からの素直な置き換え先は、名前の対応ではなく用途で決めるのが実務的です。「pro だったから max へ」と機械的に寄せると、網羅性が上がるぶん1回の調査で消費するトークンも増えます。画面に返していた機能なら deep-research-preview-04-2026 のほうが体感も費用も合います。

計画を先に見せる機能も使える

移行先では Collaborative planning(協調的な計画立案)が使えます。最初のリクエストで collaborative_planning=True を指定すると、エージェントは調査をすぐ実行せず調査計画を返します。その計画を人がレビューして修正・承認し、多ターンのやりとりで方向性を決めてから走らせる、という使い方です。

調査が長時間かかるぶん、「向きが違う調査に30分使ってしまった」という失敗をここで防げます。移行のついでに入れておくと、費用の無駄がいちばん減る設定です。agent_config に {"type": "deep-research", "thinking_summaries": "auto", "collaborative_planning": true} の形で渡します。

料金はどう数えられるか

Google の 料金ページの「Gemini Deep Research agent」欄には、エージェント特有の定額料金ではなく次の考え方が書かれています。

  • モデル推論はすべて標準の Gemini の定価で課金される。入力・出力に加えて、エージェントのループ中に生成される中間の入力・推論トークンも含む。
  • ツール利用料は既存の料金体系どおり。Search Grounding は取得したトークンが課金対象から除外され、Url_context や File Search では取得したトークンが含まれる、という区別が維持される。

ここが見積もりで外しやすいところです。1回の調査で実際に何トークン使うかは、エージェントが何回ループしたかで決まります。「レポート1本あたり○円」と固定で置ける性質のものではないため、移行の前後で請求額を1〜2週間ならべて見るのが安全です。社内文書を混ぜる構成なら、取得トークンが課金に含まれる側になるので、Gemini File Searchで社内文書を検索する仕組みと保存料とあわせて見ておくと総額の形が掴めます。

移行先も「プレビュー」である

いちばん伝えたい注意点です。移行先の2つも、名前に preview が付いたままで、公式ドキュメントも「Gemini Deep Research エージェントは現在プレビュー」と明記しています。

提供終了一覧での停止日は「未発表(No shutdown date announced)」ですが、これは「終わらない」ではなく「まだ日付が決まっていない」だけです。今回停止する pro も、公開は2025年12月11日で、約10か月で停止日が設定されました。同じ間隔が続くとは限りませんが、プレビュー版のエージェント名をコードに直接書く設計は、同じ作業を定期的に呼び込みます。

実務では、エージェント名を環境変数か設定ファイルの1か所に出しておくだけで次回が1行の設定変更で済みます。モデル名が散らばっていると、次の廃止告知のたびに全文検索から始めることになります。社内でこの棚卸しを定期業務にする手順は、AIモデル提供終了への企業の対応と移行6手順にまとめています。

10月23日は二重の期日

同じ2026年10月23日には、OpenAI 側でも旧世代モデルの停止が重なります。別のベンダーの話ですが、片方だけ直して安心してしまう事故が起きやすい日です。両方を使っている場合は、同じ週にまとめて点検するのが効率的です。

OpenAI 側の期日と移行先はOpenAI o3の終了日とAPIの移行先とカスタムGPTの作成終了10/26・停止12/11に整理してあります。

こうしたベンダーをまたいだ期日の棚卸しと移行作業は、AI導入支援の一環としてご相談をいただくことが増えています。記事の途中で恐縮ですが、社内で担当が決まっていない状態のままになっているときの選択肢として、よろしければご覧いただけたらうれしいです。

10月23日までにやること

  1. deep-research-pro-preview-12-2025 を全文検索する。 Interactions API からしか使えないので、interactions を呼んでいる箇所に集まっているはずです。
  2. 用途で移行先を決める。 画面へ返すなら deep-research-preview-04-2026、読み物として自動生成するなら deep-research-max-preview-04-2026。
  3. エージェント名を設定の1か所に出す。 次の廃止告知のときに1行で終わらせるための作業です。
  4. collaborative_planning の導入を検討する。 計画を先にレビューできるので、長時間の空振りを減らせます。
  5. 移行前後の請求額をならべる。 ループ回数しだいで変わるため、固定の単価では見積もれません。
  6. 同じ週に OpenAI 側の10月23日も点検する。

まとめ

  • deep-research-pro-preview-12-2025 は2026年10月23日に停止する(公開は2025年12月11日)。
  • 移行先は deep-research-preview-04-2026(速度・効率)と deep-research-max-preview-04-2026(網羅性)の2つ。どちらも停止日は未発表。
  • 作業は interactions.create の agent パラメータを書き換えるだけ。Interactions API 専用で generate_content からは使えない。
  • 課金はモデルの標準定価。エージェントのループ中の中間トークンも課金対象なので、1本あたりの固定単価では見積もれない。
  • 移行先も公式に「プレビュー」。エージェント名は設定の1か所に出しておく。

各社のモデルがいつ止まるかは、次に出るAIモデルの発表予定と期日一覧で日付順に追えるようにしています。

よくある質問

Deep Research の古いエージェントはいつ止まりますか?

deep-research-pro-preview-12-2025 が2026年10月23日に停止します。公式の提供終了一覧と、2026年10月8日の Changelog の両方に記載があります。

移行作業は何をすればいいですか?

interactions.create リクエストの agent パラメータの文字列を、deep-research-preview-04-2026 または deep-research-max-preview-04-2026 へ書き換えます。呼び出しの形そのものは変わりません。

2つの移行先はどちらを選ぶべきですか?

公式の説明では、deep-research-preview-04-2026 は速度と効率のために設計されクライアントUIへのストリームに適しており、deep-research-max-preview-04-2026 は網羅性が最大です。画面に返す機能なら前者、自動でレポートを作るなら後者が合います。

料金はいくらになりますか?

固定の単価はありません。モデル推論が標準の Gemini 定価で課金され、エージェントのループ中に生成される中間の入力・推論トークンも含まれます。ツール利用料は既存の体系どおりで、Search Grounding は取得トークンが除外されます。

移行先はもう廃止されませんか?

停止日は未発表ですが、移行先も公式には「プレビュー」のままです。今回停止する pro も公開から約10か月で停止日が設定されたため、エージェント名は設定ファイルや環境変数の1か所に出しておくことをおすすめします。

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